バス停に立っている男の人を見て
フラミンゴだと思った
眼鏡をかけ
顔色は浅黒く
腹がぽこりとつき出ている
かつて、そんなフラミンゴを見たことがあるか
そうでなければ
自分がフラミ ....
「さけのみ」


さけのみは うわばみ
ぐいのみで がぶのみ
なみなみと さけくみ
おつまみは しおのみ

さけのみは ひとりみ
かたすみで たたずみ
こめかみの しわもみ
 ....
{引用=
 花火の夜(江戸川)
       仲程


猫が逃げました
ボヤが出ました
便所は汚すな

親切な貼り紙のアパートの
隣の部屋の人の顔 
まだ見たことありません
 ....
  

残暑見舞い申し上げます
少女だったあなたと出会ったときから
もう何回目かの夏が過ぎてゆきます

 白い制服と 浅黒い笑顔
 ぼんやりと胸に残っています


会わな ....
学校ひけたら
駆けていく
あの駄菓子屋は
今も そのまま?
鬼ごっこした
松ばやしは
いつの間にか
駐車場

それでも 
ここは あの頃の匂いがする

初めてキスした
公園の ....
4歳のこどもを
正面から抱っこすると
つい4年ほど前には
お腹の中にいたことなど
信じられないほど大きい

わたしたちひとつだったはずなのに
分裂したね
さびしいけどもう元には戻れない ....
(1)

駅から海へ
雨が落ち
いつもふたり
草のことを話して



(2)

質屋の縁を
魚らが訪問するよ
季節はとっくに
冬めいてね



(3)

義 ....
川の水にも映ってましたね
赤や緑の花が
空に咲いたんですよね


夜はすっかり一人前だったし
きみはしっかり素直だったし


星の雫が降ってきて
きみの手のひらの上で
こんぺいと ....
何はともあれ
やっとのことでお触りバーにたどり着いた
とにかくここまでの道のりが大変だったのだ
目覚し時計にカミキリムシが巣をつくって
がちゃがちゃ長針と短針を適当に動かすものだから
 ....
子どもの頃
毎日なんか 食べられなかった
母さんと おつかいに行って
ときどき買ってもらって
店先のベンチで食べた
さほど高くもない
小さなカップのアイス

嬉しいのは
冷た ....
このままどこかに行ってしまおうか

帰りの車中でそんなことを言っていた二人は
どこにも行けないことは知っていたけれど
その言葉だけで十分満足だった

今、僕らは三人になって車も一回 ....
夏休みの宿題は終わったのと
かあさんは訊ねる
私はもう学校卒業したんだよと
何度説明しても

かあさんは言う
おまえはやく宿題をやんなさい
ツクツクホウシが鳴く前に
とっとと宿題を終わ ....
鈍行列車で消火活動に行きましょう
なんて、いかしたメールが
彼女から届いた
僕といえば魂は確かにあるはずなのに
それを入れる器が見つからなくて
朝からオロオロしっぱなしだ
入道雲の ....
すがたがすがたを
かたちがかたちを追いかける
線だけがゆうるりと
異なる時間に重なってゆく



光と無音がつくるまなざし
視線の端で 笑みの隅で
あなたはあなたを ....
最初から
おじいさんや
おばあさんが
いたわけではないのです
ただ風ばかりが吹く
何もない夕暮れのようなところから
むかし、むかし
と物語はいつも始まるのでした
やがてお話が終わる ....
読みかけの詩集を逆さまにすると
文字の列たちは
不ぞろいのビルディングになりました
そして
下のほうにあった余白は
広い空に
しばらくその様子に見とれていましたが
何かが足りない気が ....
  
猫が逃げました
ボヤが出ました
便所は汚すな

親切な貼り紙のアパートの
隣の部屋の人の顔 
まだ見たことありません

のような午後の世界に

河川敷の花火
の音が聞こ ....
めにいたい夏のひかり
アスファルトも臭い
おんなのしろい服が
めにつき刺さる
ちぎれた草はかれ
みみずも土にひからびる

ほした服はゆれ
あっというまに乾く
猫よけのみかんも
ぱり ....
魚が手紙のようなものをくわえたまま
道の真ん中で力尽きているのを
少年は見つけました
水を泳ぐ魚にとって
ポストはあまりに遠かったのでしょう
少年は手紙のようなものを
代わりに投函しました ....
数学者は
0より小さい100の存在について考えながら

歯を磨き
大学前の坂道を登り
故郷の母親に手紙を書きます

今日は
0より小さい100の存在を確認するため
のみ市で
中 ....
わたしはかつて
とてもあまくて湿った土から生えて
花を咲かせることをゆめみた
猫が足元におしっこして
とてもあたたかくてしあわせだった



ちがう土から生えてそだつわたしたちは
た ....
結局のところ
ゲームなんだと思う

中心へ
行けば行くほど

血沸き肉躍る

ゲームのためなら死ねる

そんな感じ
かるぴすの おと


ひぐらしの こえ

かげろうの はね

おばさんの かげ

うたたねの ねこ



みあげれば ここ

すいそうの そこ

てんかわの そこ
 ....
時計が遅れたり
進んだりするのを気にする人は
何よりも時間の大切さを
知っている人です
けれど
時計には時計のペースがあることを
忘れないでほしい
など
ホームの水飲み場で
あな ....
 
 
 
 
ポンジュースが出るという噂と、狂おしいほどいつも通りの日々。例えば、そんな愛媛で風景している校庭が、東京の夕暮れの向こうにある。午後、水飲み場で、挨拶は永遠にすれ違っていく。す ....
バナナが一本
海を底の方へ
ゆらゆら
落ちていきます
見たこともないその物に
身を翻し逃げていく
魚たち
大きなクジラが
大きな口を開けて
ザブンと飲み込む
夜、台所に行くと
 ....
とりあえずここで、書かれた詩作品は、それを書いた作者とは一旦切り離されたものであると考えよう。もちろん、現実にその詩を書いたのはまぎれもなく作者であるし、作者は思いつけばいつでも書いた詩を書き換える・ .... 血が欲しいんだ血が欲しいんだと繰り返し言うことが本当に必要だったらやってみるがいいよ今にじみ出すような本当にきみが必要としてるような世界は赤いセロハン一枚で事足りてしまうぞどうするんだ幼稚園児と手をつ .... 牛が毎日どんなことを思って暮らしているのか
ぼくは知らない
きっとインターネットで調べれば
牛の分布や主観的に判断した種類ごとの性格などが得られるだろう
図書館に行けば
牛の歴史や人によって ....
ある時ダヴィンチが
金魚鉢を眺めていると
金魚がウインクしたので
「魔が差したんだろう」
と思った


またある時ダヴィンチが
散歩をしていると
電信柱がおじぎをしたので
「人 ....
みつべえさんのおすすめリスト(1351)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
パラ- たもつ自由詩804-8-10
まざあぐうすコレクション。其の一。- 自由詩4*04-8-9
ひとつの読み方_仲程さんの『花火の夜(江戸川)』- クリ散文(批評 ...704-8-9
宛先不知- AB(な ...自由詩404-8-9
- さち自由詩9*04-8-9
祭りのあと- チアーヌ自由詩1704-8-9
小人- たもつ自由詩704-8-8
花火有情- たかぼ自由詩504-8-6
TOKYO- たもつ自由詩15*04-8-6
アイスクリーム- さち自由詩8*04-8-4
どこかに- たもつ自由詩3204-8-4
ツクツクホウシ(百蟲譜31)- 佐々宝砂自由詩1304-8-4
- たもつ自由詩804-8-2
ノート(残像)- 木立 悟未詩・独白5*04-7-30
童話(物語)- たもつ自由詩22*04-7-30
童話(詩)- たもつ自由詩45*04-7-28
花火の夜(江戸川)- AB(な ...自由詩2704-7-27
ひかり- 竹節一二 ...自由詩2*04-7-27
童話(手紙)- たもつ自由詩24*04-7-27
童話(春告鳥)- たもつ自由詩1304-7-25
(とびたつしゅんかんのとりのかたちの)- なを自由詩1704-7-23
ゲーム- チアーヌ自由詩304-7-23
めだか風鈴と縁側- AB(な ...自由詩804-7-23
童話(午後、水飲み場で)- たもつ自由詩2104-7-22
午後、水飲み場で- nm6自由詩19*04-7-22
童話(海)- たもつ自由詩1604-7-21
詩を読むこと=読まれること−幸福と殴り合いの- ななひと散文(批評 ...504-7-21
ワンダーセロハン- 黒川排除 ...自由詩604-7-21
牛の気持ち- アンテ自由詩4*04-7-21
ダヴィンチの怪- たかぼ自由詩1904-7-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45