a)

足りない
右の手


本は昨日から
ゆっくりと
閉じられた
まま


b)

たくさんの階段や
もっとたくさんの
階段
のぼる足音や
もっとのぼ ....
 



  なぜこだわるのだろう
  バスのなかからみるきょうのゆうやけ
  いつまでぼくは短歌的抒情にこだわるのだろう
  ゆうやけているぼくの人生
  あの色はなんという色だろう ....
口に含むたび
かみ切ってやろうと思うのに
かるく歯をたてることしかできない

こんな瞬間でさえも生殺与奪の権をにぎっているのは貴方なのだから

泣き出す寸前の子供みたいな顔で
貴方が嗚咽 ....
もう少ししたら
貴方はきっとねむってしまうから
ひとりで町に出ようと思う
あかるい黄色のみじかいワンピースを着て
下着はつけないで

雨の夜なら

私の足に
白い粘液が伝って落ちても ....
      ■■■■■■■■■■■■■■■■■■
     ■箱とは、隠すための手段だ。箱とは■■
    ■、入るための手段だ。箱とは、入れ■こ■
   ■るための手段だ。箱とは、遮るため■の ....
 冬はまだ続いている。海からの光で、部屋は青に包まれている。神話の本を繰り返し読んだ。岬には女の顔をした鳥、ハーピーがいるという。元は風の精ともいわれている。そのハーピーが舞う岬から、水平線の彼方を見 ....  


  怖かった
  (殴られることが
  なんにんもの教師が
  (殴られた
  誰が殴られても不思議はなかった
  荒れていた
  荒れ狂っていた
  教育なんてもんじゃな ....
西病棟の長い廊下に湿ったモップをかけるから
清掃婦の後姿は僕の幼い娘に似ているから
寧ろそれは僕の幼い娘ではなく君に似ているから
決して君ではなかった
何度目になるというのか また「正」の ....
      反芻する夕食


週末の台所にジャガイモとニンジンが転がっている
牛肉は 今日には使ってしまわなければ
幻の牛の角に突かれる勢いだ
新作の辛口カレールーは
未だ使用された形跡 ....
  
金沢の隅っこ
と言ってもこの中途半端に古い街では
どこがまん中でどこが端っこで
なんて遅々とではあるが変わり続けていて
ただ
最後の文化住宅が未だに壊されずに
次の住人を待ち続 ....
 燃えてしまった本棚
 夏の初めに
 私は火事を出した
 寝タバコの根が
 羽毛布団におちたのだった
 それは現場検証で
 消防署員の説明で聞いた話なのだが
 ぼくの布団の片隅は
 真 ....
周りでみてるなんて残酷だけど

男が泣いてるんだベンチで
紺のスーツを着た
なぞ
日を浴びて
うららかな公園で

ずっとずっと
僕はためらいがちに
声をかけようと
するが
森の ....
 冬になり、女の顔をしたバードは飛び去った。わたしは、あの時の車をスクラップにして、海の見渡せる丘に部屋を借りた。情報誌でバイト先を見つけた。倉庫の仕事に就く。朝七時半、精神安定剤を飲んでから、家を出 .... 青い空の向こうから
巨大な顔が降ってくる
にこにこにこにこ
笑いながら
うわあこっちにくるな
木の葉を一枚 硝子の器に浮かべてみました

空 をみつけました

心は 揺れておりました
ノンシュガーなはずのコーヒーがやけに甘い
隣の席の黒い帽子の男が
ぼそぼそとなにかつぶやいている

路地裏から路地裏へ
狭い空がえんえんと追いかけてくる
どうやらこの街からは出られないらし ....
そら、なのか
から、なのか
どっちでもいいけど
「宙」と書いて「そら」と読ませるよりも
「空」と書いてなんと読むのかわからない
そんな曖昧さがわたしはすき

そら、だったのか ....
 

おうい

て声が聞こえる
聞こえる

振り返らない

熊が山を降りてゆく
呼ばれたわけでもないのに

呼ばれたのは
君じゃないのか
とさっきから
そこでしゃがんでい ....
渋谷だらけの東京を秋雨前線が通過していく
地下鉄は簡単
指先のさじ加減で喜ぶことも可能です
走れ!って ぎっ?

トルエンをやめて三年目の兄弟が叩くレジから発生した油
川の流れ ....
脂喰坊主は地下鉄の端で
ホームに顔を突き出して遊んでいる
駅員が慌てて止めるが
大丈夫
脂喰坊主は死なない
脂喰坊主はバツの悪い顔で笑う
それから
目を閉じてかっきり一秒
 ....
やわらかな魂のいる
逆さの方向から
血まみれの魂が来て
もういいんだ と言った



わたしは着ていた服を脱いで
一枚一枚かけていった



わたしは朝で
わたしは海 ....
テレビなどを見ていると
むかし憧れていたアイドルたちが、みんな
おじさんやおばさんになっているのにビックリする
そりゃあ、僕らも歳をとるわけだ
で、最近、酸っぱいものが無性に食べたくな ....
 一人でいることに、何年も飽きなかった。シートの、海に伝わる神話を読みながら、永く暇をつぶしていた。精霊の女、の横顔の表紙。空腹の中、海に向かう道、カセットで、オペラを聴きながら、わたしは車を走らせた .... それは 私の中の悟りのようなものなのかも

小学生の時に こんな事がありました。
「どんな風景でも良いので 風景画を描きなさい。」と言われ 好きなようにスケッチして絵の具の色をおきました。
 ....
夜の真ん中の
縁をなぞりながら
影だけの月の
少しだけ零れる明かりを
晴れることの出来ない日
ここでも
傘だけは、ある

夜に、越えられずに
息の詰まる深みを
ゆっくりと
息を入 ....
 漠然とした不安。芥川龍之介は37歳で自殺を遂げる。遺書には漠然とした不安と書かれていた。
 私は今年の九月に大学をやっとの思いで卒業し、今現在はバイトと就職活動とに勤しんでいる。在学中は、毎日実験 ....
だから
ふりむかないことにする
いつでもどこでも
撃ってくれ
防弾チョッキは着ていない
君は
エプロンで
マシンガンだから
僕は
好きだったんだ
潮の流れをぬうように 群れなす背黒 秋のうお ひと竿

ふねより なにより 活きに優る二の 腕にきかせて ふた竿

秋 味を 竿に捕らえて 父 にんまり

笑み 食卓へ み竿の 飽き ....
昆虫を描いてばかりいる少年が
今日は汽車の絵を描いた
たび
と口にしてみる
えい、やっ
気持ちをくしゃくしゃに丸めたい気持ちになって
余白にひどく不釣合いな
一匹のノコギリク ....
くだ のばし
風 渡る
皮膚

二枚に 別れた 
黒 と 黄色

とじれば

の 上
みつべえさんのおすすめリスト(1351)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
惜別- たもつ自由詩1404-10-19
ゆうやけ- 天野茂典自由詩304-10-18
夜の笛- 佐々宝砂自由詩304-10-18
雨の夜なら- 佐々宝砂自由詩504-10-18
ブラックボックス- ピッピ自由詩1404-10-18
翼(「バード連作集3」)- 光冨郁也自由詩12*04-10-17
国際線- 天野茂典未詩・独白304-10-17
湿り気- たもつ自由詩704-10-17
この思いをどこに持って行けばいいんだろう_1- 千月 話 ...自由詩5*04-10-17
ぶらっくぼっくす- AB(な ...自由詩204-10-16
満月- 天野茂典自由詩504-10-16
踏み出す- 石川和広未詩・独白4*04-10-16
ブルースカイ(「バード連作集2」)- 光冨郁也自由詩15*04-10-15
- チアーヌ自由詩1204-10-15
それぞれの_秋- ひより自由詩16*04-10-15
無題です- ワタナベ未詩・独白9*04-10-15
わたしがシャンブロウだったとき- 佐々宝砂自由詩1604-10-15
連音/脂喰坊主_と- AB(な ...自由詩704-10-14
脂喰坊主_と- たもつ自由詩1304-10-14
脂喰坊主_と- いとう未詩・独白1404-10-13
ノート(波際)- 木立 悟自由詩304-10-13
泡日- たもつ自由詩1004-10-13
バード_(「バード連作集1」)- 光冨郁也自由詩20*04-10-13
曼陀羅絵巻のように- ひより散文(批評 ...10*04-10-13
月曜の夜の晴れない日- 霜天自由詩1004-10-13
証明(アホの戯言)- Tシャツ散文(批評 ...2*04-10-11
マシンガン- バンブー ...自由詩1104-10-10
それぞれの_秋- ひより自由詩8*04-10-10
一日の終わりに- たもつ自由詩1504-10-10
- 砂木自由詩8*04-10-10

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