じつをいうと

わたしはつねづねなにかをねがっているんです
            そうして ひなたは
          うつるんですが・・・・

わたしは ....
      くすんだ街の屋根瓦を舐めまわす冬陽

   デビルの酌で酔っ払うプロムナードの枯れ葉

      祖母ゆずりの猫背に鞭をいれる空っ風

 温厚であってほしい地球に恐るおそるノ ....
    鉛色の空には黄疸の冬陽が宙吊りになっている
     丘のうえには十階建ての団地が陣どっている

そして時折団塊の世代とおぼしきかげが蟻のように蠢く
     それはまるで巨大なニンゲ ....
永劫の「時空」を甘受しているかように
          風雨に耐えながら
        並木の根元で寄り添い
          やがて大地に帰る
            枯れ葉たちょ
 ....
『亜紀子さんや、小遣いくれんかの?』
「また、ですか。昨日あげた二千円は、どうしたの?」
『あ?…あれは、もう使ったから無いんじゃ』
「もう、まったく!ウチだって楽じゃないんですからね。お爺ちゃ ....
ビオラとフィドル
天体になって雨上がりの夜に浮かべ
おれは酩酊状態馬の夢鹿を数えて眠ります
背の高い茂み
オーキードーキーとマンマミア
クロスロードブルースとシュガーマグノリア
息を凝らし ....
         宅地がいつのまにか更地になり
     売地の立て看板が寂しそうに立てられた
                    そして
            まもなく枯れ尾花が群生
 ....
舞妓よダンスを早よおやり
読経で音頭をお取りなさい

過取りィ
過取りィ

やがて過ぎるは殿のお参り
台所(だいどこ)隠れて嗚咽を我慢

過取りィ
過取りィ

 ....
  (眠れぬ夜に向って)
    おもいだせない
やまぶきいろのepigram
メモしておけばよかった
    でも期待しよう
 いつか浮上するんだと
 ときいろのバルーンが

念ずれ ....
雨滴が窓に流れて

十月の始めの夜

よく揺れる電車

じつはもう雨はやんでいる

急行から乗り換えます

タウン オブ エタニティ ハッピーで

今僕の家は高井戸

巨大 ....
    エンゼルのはしごが 西空から降りています
   マリンパークの ブルーサンビーチにむかって
              まるで雲の展示会です

               舵もなく  ....
そのためには冬を
書き留めておく仕掛けが要る

改行などの
        わびしい丘はひだのはずれから
 パノラマもなくプロムナードを伸ばしています
        やまぶきいろのかぜに撫でられ
      ときいろの日差しになぐさめられて
     ....
苺ジャムから
苺を引いたら
夕日が残った
誰も地下鉄になど
乗ったことの無い町だった
くすんだ陽射しの中
食品工場の隙間では
猫たちがよく逢い引きをしていた
友だちにもみな両親 ....
我が輩はみゃうなり
生まれてから都会で暮らしているみゃう
しかしなんだみゃう
天気予報は晴れだというのに
なんだかちがうみゃう
だけどどうでもいいみゃう
であえたことが なによりも しあわせだった
はなれた きみのては しずかに ふるえていた
どんな わがままさえも ゆるせたはずなのに
わかれのことばは いつも せつない
いつかまた きみに あ ....
空想の空青空も軋んで

ひずみから一斉にフルーツドロップなだれ込む

ブルーグリーン

イエローそして強い赤

ブルーブルー消えそうなイエロー

色を刷り込んだ世界に色の水滴が落ち ....
暑さ蒸し返し始めた

暑さ

黒いパーカの袖は汗に湿って

そして子供の頃にも一度感じたことのある憂鬱またやってきた

しずめつづけられる

意識の基礎がそれに塗りこめられて息がし ....
      生まれ故郷の空からながれてきた
         いとおしい猫背の千切れ雲
    まさしく透明な四次元の放物線もまた
       こうしたかぜとひかりのなかで
   あの最果て ....
     草いきれの匂いにまみれる赤い季節
         脳血管が強制的に拡張され
      夏負けは夏バテへと追い込まれる
    孤独なプロムナードも焼きついたまま 
        ....
そこかしこと 答えよう
こんど
愛が どこにあるかを 聞かれたら

そこかしこ そこかしこ
痛みの背中をさすりながら
そこかしこ
トイレを掃除しながら
そこかしこ

入道雲
道祖 ....
田舎まちに転居して別々の日だが 初めてわたしは見た
     大通りのど真ん中で 車のいけにえとなった
                  殿様蛙の煎餅と
             野鳩のむごた ....
はたらけど
はたらけどと言う
ほど働いてないし
霹靂の濃灰嵩むその下の頭の中の雲を案じる



      ***


るりいろの

てふてふとまる

しいのえだ

いみじくをかし

あさすずみかな
空虚な腹部で
命と鳴いている
今日は夏だ
われんばかりの空だ
あぁ、こぼれてゆく

大地の精霊を
宿す
からだは
青空のもとで響く
首すじに光る雫を
ハンカチーフにすっと吸わせる ....
風が穏やかにゆっくりと
空へと舞う朝
葉がかすかに揺れ
鳥が一日の生の活動を歌う

空は青色のまますべてに渡りきり
今日一日の大地を見守る

風がゆるやかに高く
空へと向かう朝
葉 ....
        マリンパークのなぎさで
      ニンゲンが甲羅干ししている
          つつじが丘のひだで
       屋根瓦も甲羅干ししている
               と ....
宿予約メールで済ます夜涼かな  みどりの雑草に縁どりされている
       プロムナードの路肩
    ネックレスのあでやかさで

  ねこぜのかげはさまよっている
        アベニューの路面
       蜉 ....
          黒い太陽が投げつけている
     スライダーに似せたにびいろの雲影を
             つつじが丘のひだと
            八幡の森のぼんぼりに
     ....
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