大陽と月と私
秋桜

 
見上げれば 猛暑の獅子が じりじりと

路面から 陽炎あがり 蜃気楼

心から 想う人では なかったが

遠い日の 記憶のままの お爺ちゃん

幻は 儚く去った 夕暮れに

母の声 聞こえて家に 帰る道

空見れば 白月薄く そこにあり

我見つめ 幽かに揺れた その眼

夢かもと 思い瞬き 目を凝らす

月はただ 微かな光 放つだけ




俳句 大陽と月と私 Copyright 秋桜 2007-08-12 21:41:47
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