冬応
木立 悟





離れてもなお離れ得ぬ漠鬼かな



つむる目にひとつこぼれるななかまど



つむる目の光のなかを去りゆく背



己れから己れあふれる獅子頭



さかさまの凧の絵ひとつ空に貼る



降りつもり目の奥に鳴る雪の鈴



生の失い声に応える夜明けかな



冬を呑むそのかがやきをかがやきを










俳句 冬応 Copyright 木立 悟 2007-01-11 13:19:51
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