眠り枯らして 
木立 悟







寝がえりの数だけ夢は裏がえる



またひとつ積もり重なる雪まなこ



煌々と言葉は眠りを遠去ける



見も知らぬ機械の生まれを語る夢



ぽっきりと折れてはじまる細い夜



眠れない溝に火の羽ふりそそぐ



踏切の音は途切れて野をうたう



外灯の光の投網ほとばしる



朝の雲眠り枯らして火をひら










俳句 眠り枯らして  Copyright 木立 悟 2005-11-03 17:16:04
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