寂しさに蝕まれる部屋
秋の日差しを隔離した網戸
閉ざしているのは自分の手で
核心に届かぬ温もりなど要らぬと嘯く

肌が冷える 孤独が蝕む
胸中を洗わぬ言葉など要らぬと嘯く
柔らかい膜が透 ....
 いつも変わらず 君を思い続けるのは 辛いから
 一番汚いところを 情けないところを 見せてくれないか
 幻滅で消えるような想いなら 要らないから

 君を滝のように浴びたいんだ
 どうしよ ....
陽炎は空気が熱されたからだと
薄々 気付いていた

視認し 綺麗にラッピングして送りつけ
そして声を聴き 満たされたとしても

隙間から冷水が湧き出続けて
真皮を冷やしていく
一言でい ....
 冴え渡り 裸木連なる砂大路
 赤下駄の大小 足跡は縄目模様

 指しゃぶり 零れた涙は飴玉
 頬拭う唇は 紅汚れ残し

「母様は水底に嫁いで去った」

 有明月 呑み込み 囁く
  ....
夜明け前 高速バスは世界の果てを追いかける
霧に囲まれた箱庭の上
君の現れる街まで

冷たい風に転がる くしゃくしゃの新聞紙
大きな流れに 少しだけ 寄り添って

帳が降り 狭い階段を抜 ....
ぬるま湯の中 砂を食んで微睡んでいた

薫風が煌めかせた真珠 垣間見た虹彩 
柔膚に刻まれ 未だ灼け続けている

吐息は只 彩光のみ
断末魔に聳える 清涼の蜃気楼

貝覆い叶わぬ餞に
 ....
泡吐き 水面の己を限界に量る玉杓子
自縄自縛 苦行は目眩まし
河鹿に焦がれ キリキリ螺旋巻く腑

絡みつく藻屑
届かぬ言訳には充分

尾の有無も 手足の有無も
判らぬ身なれば

 ....
黒山羊(7)
タイトル カテゴリ Point 日付
falling light fall自由詩107/11/9 17:41
スピカ自由詩107/10/20 21:59
chrysalid crack自由詩107/4/4 11:12
月砂自由詩107/3/26 0:20
ライナー自由詩207/3/25 18:10
シン自由詩2*07/3/25 1:41
春霞自由詩107/3/25 0:18

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