よるはあるところでとどまっているのだけれど
よいにまかせてとどめをゆるめ
ふかくなっ ....
俳優だった夫は
有名なSF映画の主役で
宇宙飛行士の卵を
何人も産んだ
男の ....
真っ白な雪野原での事でした
真っ白いその空気の中
インクを垂らしたように
その ....
母にとって
父の面影を落とす
私は
悪そのものでした
父が何をした人だったのか
....
青い砂時計
あの日ひとりで回転させた
さらさら流れ落ちる細かな粒子が
私に教える
....
君の無防備な声と
少しの戯れだけで
ごはん
三杯くらい食べられるよ。
うーん、
....
{引用=からだ
すこし熱くして
あなたは
立っていました}
だら ....
たぶん少し疲れたのだ、という理由で床に転がる。
ごつごつとした床が柔らかい耳を飲み込んでいく。
徐々 ....
板壁に花の影が映っていた。
花は微かに揺れていた。
もうすぐ冬になり枯れてしまうから、
寂しく ....
張りつめた
朝のにおいに
冬が少しづつ混ざってきている
最初の雪が降るのはいつになるのだろ ....
虚像が理想で膨らんで
頭ン中
破裂しそう
ちらちらと見えるのは
夏の名残か
はぜる火の ....
手を放すことだけは
いつもおぼえていた
あの時も あの時も
誰かを見つけては離れ
離 ....
なんの因果か
この不自由なカラダは
ココロは
のそりとやってきた
黒い大きな影にぺろりと ....
樹上のさわぎ
幹に抱かれた痕があり
夢は夢 さあ現実だ閉じたドアだ
ゴムはじける音凍て ....
傷ついて
しまった者
遠くからみてる
見守っている僕は
朝
傷だらけの朝
まどろんでいる ....
都営三田線巣鴨駅から十数分歩いて滝野川に近い庚申塚の駅に行き、そこから巣鴨新田寄りに都電の線路沿い ....
冷たくなった{ルビ骸=カラダ}に触れることなく私は骨を拾った。
今では後悔してる。
あの ....
いじめられているように
閉じ込められているように
何も出来ない雨の夜
誰かが見ている
誰 ....
わたしの空より
青い青いその先に
あなたの見ている空がある
夏から二ヵ月毎のカレンダー ....
あなたの笑顔の陰に
涙があるのを知ったのは
あなたの日記を読んだ時だ
「あの人を愛していて ....
ガラガラガラ
派手な音を立てて壁は崩れました
パラパラパラ
小さな音を立てて星 ....
ガソリンスタンドの自動販売機は
ドリスのために置かれている、なんて話が
囁かれている人気のない小 ....
今日は納豆ひやむぎだった
昨日も納豆ひやむぎだった
そういえば一昨日も納豆ひやむぎだっ ....
つーか絶対なにかおかしいって
どれだけ大切にしていても ふとしたことで壊れてしまう
どれだけ慎重に 積み木を重ねてい ....
聞いてあげるわよ
話ぐらい
ポケットの中の
ハンカチを出して
ため息ついて
情けない姿 ....
お前との間には
いつも渇いた隔たりがあり
少し上向きの
幼い口びるに舌を寄せても
私の熱はひ ....
橙色の風が吹き
壁をめぐり
木々を螺旋に上下する
ふいに無数の猫になり
屋根 ....
りんごが5つなっていた
1つのりんごは、自分の行きたいところへ飛んでゆき
1つのりんごは、風の吹 ....
秋のこがねに
ざざめく山の
ざんざと落ちる
もみじ葉に
分けいりたくも ....
ビスケット クッキー もち ポテチ パイ
ガム シリアル ピーナッツ チョコレート
ポッキー ....
対物 衝動的 購買意欲
無理矢理 引っ張って来たような顔
その
いらっしゃいませありがと ....
存在のない存在
リズムなしのリズム
じゃないもののリズム
その繰り返し
タイコに入る ....
その一行が消息を絶って、もう十年が経とうとしている。
彼らはシルクロードのオアシスの街で忽然と ....
眠っていたら、声がした
隣の部屋に、営業が来ている
マンションは鉄筋コンクリートだから
声がと ....
以前、俺はここで韓国人をコケにして問題を起こしちまった。
今回もそれに似たようなことを書こうと思う ....
女の子が僕に言う
指が別の生き物の様に這い回る
指の芯まで目覚めてゆく感覚
世界は柔らかく歪み ....
「 」
昨夜のあいさつは、耳からこぼれる雨のよう
に切なく潤い熟し、さららと色を空 ....
夜がやって来た
挨拶がわりに
手元にあったまたたびをさしだすと
なんと 長い舌を出し ....
失恋の傷に追い討ち栗の毬
秋風の所為と言い張る君の嘘
秋ついりポチはハウスに ....
ふわふわ浮かんでる生活
とりとめのない情熱はどこに向かう
しきたりどうりにいかない生 ....
口を突き出すように大きく開けて固定する
目はぎゅうっっと閉じ
手はもちろんグーだ
それももちろ ....
今夜―、銀河は沸騰している
星雲は膨らみつづける
銀箔の輝きがゆれている
何光年も離れた向こう ....
行き場を失ったカモシカが少し考えた
でもなかなか浮かばない
簡単に考えると自分がみにくく見え 素 ....
シャブリには牡蠣が合うってきいたから試してみたの一人の{ルビ夕餉=ゆうげ}
遊離した吾が勝手に ....
あ、来た。
掴めちゃうんだ。
雲って本当は食べられちゃうんだ。
割り箸に刺しちゃう。
− ....
ドリスは世界中の言語を使いこなす。アマチュア無線も。
電波の類はお手の物といった感じで、彼女は
....
=ある日の友人との会話=
友「ねぇカ〇カンって、猫まっしぐらじゃん?スニッ〇ーズはなんだったけ ....
見ないふりをした
知らないふりをした
都合の悪いことをなかったことにした
その中には
大事な ....
これ以上
きみを悲しませないようにと
いろんなところでかけるブレーキ
たとえば
バイクの後ろ ....
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