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[2]はだいろ[2011 08/15 21:13]★4
那須正幹「ぼくらは海へ」を読んで
考えてみると、子供のころから、好きな場所は、ずっと、本屋さんと、公園。本屋さんにいれば、いつも幸せ、疲れたら、公園の日陰へ行くだけ。そうならば、いっそ本屋さんになろうと、どうして思わなかったのだろうと、ふしぎだけれど、お客さんでいることの幸せを失いたくなかったのかもしれない。
だから、素敵な本屋さんが、近所にあることほど、嬉しいことはなく、今回紹介する那須正幹の「ぼくらは海へ」という恐るべき少年小説は、千駄木の往来堂書店の「D坂文庫」という企画のなかで、紹介されていたので、ぼくも手に取った一冊です。(もちろん、D坂というのは、乱歩の団子坂のことです。)たし...
[17]はだいろ[2010 08/26 21:15]★3
マーク・トウェイン「王子と乞食」を読んで。
昔むかしのロンドンシティのお話です。同じ日に、乞食の家と、王様の家に、そっくりな男の子がたまたま生まれました。乞食の男の子は誰からも祝福されず、蔑まれながらも素直に育ち、王子さまはイギリス中から祝福され、すくすくと伸びやかに育ちました。ある日、王子様に憧れた乞食が、お城を訪ねたところから、ふたりは入れ替わってしまいます。乞食は素直なこころで、王子様らしい振る舞いを行い、王子様は底辺の生活者としての冒険のなかで、庶民の苦しみを知ってゆきます。
この本の最初の頁をめくったところから、十六世紀のロンドンに、あっという間に紛れ込んでしまいます。あるときは...