蛇蝎の唄
鏡にむかって唱える
おのれ 醜(シュウ)
どろあしで ふみにじる
鏡に 流るる どろえきのしたに
ちぬらるる
おのれ 蛇蝎の族(ウカラ)
韜晦を重ね
はや と ....
寒いほどに
清々しい
凍える冷気
眩しい朝日
目を見開く
静謐の中
生命が凛とする
こんな朝もあるのなら
生きていける気がする
ぜんぶまぶしい
生きているものは
小さなあたしの目でみた
だめなものという烙印が
枯れ葉のように落ちてゆく秋
善も悪も
おなじ船にのっている
地球という名の船に
浮かばせて ....
どこで
どうして
どのように
生きればいいか
ここで
こうして
このように
かろうじて生き
ここより
別のどこかへ
いまより
別のいつかへ
....
食卓の上に置かれた
一つの{ルビ匙=さじ}は
天井のらんぷの灯を映し
遥かな光をのせている
この右手を同じ形にして
そっと宙に、差し出してみる
抱きしめたくなるような朝だ
今日の空から当番の天使が降りて来て鐘を鳴らす
空色のビイドロ細工の世界はいつものようにカーテン越しに
光の言葉で瞼を押し上げてひと時の旅を促がし始める
こん ....
天高く馬肥ゆる秋の日
吹かれても踏まれても
見つけたひとを喜ばす
野に咲く花のような心
今日誕生せり誕生せり
じっとしているから澄んでいるような人生など望みはしない
揺らされてもなにされ ....
なんにももってない
そうおもってるのに
いっぱいもってる
なぜそうおもわれるんだろう
幸せってなぁに
見本なんてないよ
わらってる
だれかはなにをもってるの?
こころの ....
二十一時 十月最後の木曜日
初夏のように澄んだ夜
湖面に映るオレンジ色の灯火は
一列に波紋にふるえ
果てしなく星へと続く道でした
サクリファイス 山と渓谷
地上にて想う
アス ....
虫たちにさよならをしたら
空気がだいぶ薄くなったみたいで
空が遠くなってしまったよ
いつか約束したね
まわりがすっかり静かになったら
聞こえてくるだろうか
その小さな声が
ことば ....
1
青空に向かって
僕は自分の言葉を投げた
そこにナニカが生まれはしないかと
僕の心の中にあった
わだかまりが解けていった。
2
青空に向かって
僕は君の言葉を投げた
....
ピアノの強い旋律に耳を委ねる
他には音の聞こえない時間
僕はどこか自分の知らない自分へ
心の底のほうへさらさらと落ちてゆく自分を感じる
自分というものをどう扱ったらいいかわから ....
路面
傘
ボンネット
木々の葉
草花
僕の手のひら
あらゆるところに降り注ぐ雨粒の一粒一粒が
耳を澄ませると
万別の音階で
声色で
思いで
....
白い花が二輪
口をあけて
雛鳥のようだ
世界に命を震わせながら
何一つ邪なく生きている
あなたの掌に
載っている
その形が好き
なぜって僕の鍵穴だか ....
東の際に光が触れる
神の指先であるかのような
白く燃え立つ黄金だ
すると慄く暗黒の軍勢は
ぞよめきながら西方へ退却を始める
明け渡された海底の虚は
水圧の頚木を解かれ
藍から青へ ....
すべての、そもそもの始りは夢だった
今でも夢は続いていて
夢だった(原始、夢はなんと呼ばれていただろう、最初の人々に、最初の言葉で)
もう、失われてしまった神話の
もう、忘れられた ....
地球という言葉が 宇宙の中に点在している気がする
宇宙広しというが 大宇宙には無数の知的生命体が存在し
それぞれの星の人が それぞれの星のそれぞれの文化の言葉で
自分達の天体のこと ....
今日はどんなことがあった?
いいことがあっても
嫌なことがあっても
笑ってる君も
泣いてる君も
今日の君を
僕はたくさん愛しました
明日もきっと
いろん ....
{画像=121013084742.jpg}
遅れ咲 ただ一輪の 白き花 朝の寒さに 凛と美し
少し肌寒くなり始めた街角には
人知れず落ちる涙のようなバラッドがある
まだ見たことのないそれを僕らもどこかで分かっている
僕がここから居なくなるとき
君がここから居なくなるとき ....
やまびこは
いつだって待っている
誰かが
自分の方へ
声をくれるのを待っている
やっほーに
どれだけの意味があるのか
ないくてもいいし
もちろんあってもいいのだが
ただ
や ....
どこか遠くからきたりんごが
台所に座っていた
母親が小言をいう
父親がだまってテレビをみている
そんな普通の家庭に
憧れる私の目の前に
この時期しか売られないんですよ
売り場の女 ....
響き合うことに楽譜は要らなくて夜の舞台で雨が奏でる
いつか止む雨を見つめて沈み込むあなたがいない時間は偽物
良いことが押し寄せてくる誕生日無色透明だけど幸せ
山崩し高速作るのが嫌い自然への愛強く持ちたい
過ぎ去った時間を戻すこと ....
風の歌を歌おうぜ
くるくると渦を巻き
ぱーっと吹き渡るような
透明な清々しさ
そいつにメロディで色をつけて
流れに吹きさらされて
昨日の風は何色だったっけ
昨日の色は太陽色
今 ....
{引用=
うつむいてばかりいて、
気づきませんでした
見あげると
すべてを忘れさせてくれる 秋の空がありました
ぬけるような碧の その広がりは
人の小ささを教えてくれるため ....
秋という字に
小さな火がともっている
稲穂が黄金色に実ると
満月の夜
野うさぎが
提灯に火を入れて回る
秋という字が
お月さまからもよく見えるように
ふわふわの毛布に
くるまって寝ると
夜の間に地球は冷えていき
私は
発熱する生き物になっていた
産み落とされた卵は
人生を優しく促されるように
あたためられ
私の ひよこは知る
....
知らない世界へダイブ
貴方と恋したい
現実と理想を
行き交い
現実に引き戻される
宿題をセッセと解き
いつでもすぐ隣で
恋したい
Dream comes true!
信じてみよう ....
指でなぞる雲
指先から放たれる感覚は
自由自在に空を飛ぶ鳥のよう
ひゅいと懐かしい風が吹く
雲をなぞったように眉毛をなぞり
瞼を閉じれば暖かい光が
残像を呼び起こし ....
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