苦しんで苦しんで
顔を上げて前を向いて


冷たく風は吹いて
カラスをカモメが追いかけて


お前は言った
あなたには人の心が分かるじゃない

遠退いて寝床の中で考える
あ ....
研ぎすませた刃物の光彩を思い描く
酷く澄んで蒼に満ちた輪郭をなぞる度
折れそうな心に蓋をした素振りで
後悔も人生も思うように上手くはなれなんだ
とっくにそんなことはわかってる

水を飲んで ....
今まで積み上げた下書きを削除して虚無に浸っては液晶と対話する日々。

言葉の神様が彼の頭上に水滴を落としたのだ。

時間は輪っかじゃない。
だから自分は先頭に立てない。
地 ....
     まっしろなカップに
     夜が満ちる
     からっぽなわたしは
     真っ暗な部屋で
     夜を見つめてすごす
     安堵のなか
     ごくり ....
どこのどなたか
ぞんじませんが
どうかぼくを
しかってくれませんか

きれいなひとをすきになって
みにくいひとをかろんじてしまう
そんなぼくをどうか
しかってやってくれませんか

 ....
  日もくれているのに
  女の子たちが鬼と遊んでいる
  鬼はわらっているようにみえるが
  ほんとうはぜんぜん笑ってはいない
  むらさきいろの心がわけもなく歯ぎしりをする
   ....
千円くださいと言ったら殴られるだろう
百円くださいと言ったら無視されるだろう
でも十円くださいと言ったら ひょっとして
ニコリともしないでくれる人があるかも知れない

もちろん百万円ください ....
僕のケータイは
常時マナーモードだから
君からのメールが来れば
振動して知らせてくれるのだけれど

ポケットに君との連絡手段を忍ばせて
電子的お手紙を待ってると
振動するからパカッと ....
7月の血が蒸発する。

溜まっていたのは不満であり震え。

大勢の足踏みに恐怖した夜。

涙ながら掴んだ女の一声だけが

美しかった。
飲み干したコーラの瓶に
ロケット花火を立てて火をつける
爆発したらどうしよう
私は怖かったけれど
夏のあんちゃんは張り切っていて
怖いとは言い出せず
耳をふさいだ
そのいくつかは
湿気 ....
きみの手を想う
華奢でちょっと小さめだった

骨折して松山の病院へいっしょに行ったときも
きみの身体の一部が壊れたことに
かなしみを覚えていた

きみの替わりに朝
新聞配達をやった
 ....
夜の公園に
惹きつけられるように入る
煌々と光る場違いな電灯
木々の手前にあるブランコを見つけた

オーケストラが始まる前の
各自がバラバラの音を出すチューニング
管弦のラや
 ....
非常に退屈なので
ぐちぐち煩い隣の国に
主体的に
積極的に
攻撃を仕掛けようと思う

アメリカ?関係ねえよ
おまえらはサイコ野郎の乱射の
雨をかいくぐって生きていやがれ

すみませ ....
梅雨を仰ぐひととき 燦をご褒美に置いておく
今は灰色が銀色と柔らかな同盟を結ぶ 梅雨が前髪に透明な雫を創る
弾き出す紫陽花の衣に 新鮮な時代を吸い込むように 前を向く

天然に無意識に私の魂は ....
かりんとうにもうってつけですと
テレビがしゃべる
なにがうってつけなのか聞き漏らしたので
気になってテレビから離れられなくなり
学校にも行けなくなり
落第した
この責任を誰が取ってくれるの ....
 芸術というものにはある種の断層のようなものがある。そう思うのは、ミシェル・フーコーの『言葉と物』を僕が読んだからではなく、小説を読んでいて、そう感じる所があるからだ。

 ....
黄昏の土手道の 足に触れる草の香り
手を引かれて ゆっくりと帰り道
新月の宵 目をこらして 気がつくと
お地蔵さまの前掛けに 灯り始める


祖母の乾いた 日なたの匂いが
「淋しかあ ....
政策について
テレビのニュース番組でも
新聞でも
政府が言っていることは
金太郎飴のように
目や耳に入ってくるけれど

批判されないように
政府の優秀な人たちによって
作り上げられた ....
Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:

音のしない目覚まし時計に
文字の世界の住人は驚いている
何より
その存在を確認できなかった
人生の目的、主 ....
戦争は誰かの暴走ではじまる

みんなほんとはしたくないんだ

家事も子育てもできない女も

まいにち右往左往している男も

暴走をとめられない日和見主義者も

期待に応えようとマイ ....
嘘をついているとき、雲はきれいだった
そのままあの人は海の向こうへ歩いて行った

嘘に私自身が気づいたとき雲行きは怪しくなり
風こそ吹かなかったが
やがて降り出す雨、雨、雨
暗く生温かい雨 ....
おしるしが来てから二日後
夜、下っ腹に引きつる痛みがあった

陣痛 前駆陣痛か はたまた胎盤が剥がれてしまったのか
ネットで調べる仰向けの オロオロ妊婦

これは我慢できる痛みだから 陣痛 ....
ほとんどの恋とは、
心にだけ映っていて視ることはできない
約束された秘密の世界のことであったなら、
それから、あらゆる愛とは、
はっきりと形がある存在であって、
与えることも与えられることも ....
突然窓から入って来たかと思うと
開きっぱなしの聖書を勝手にパラパラめくり
挨拶もなしに出て行った
――相変わらずだな
きっと満開のニセアカシアの間を抜けて来たのだろう
すると今頃は下の公園辺 ....
<矛盾>
あなたを殺してしまいたい
でも
幸せにもなってほしいよ。





<矛盾なき矛盾>
本当に大切なものが
なすすべもなく消え去った時
もう残りの人生が余生でしかないと ....
爆音でSlipknot牡丹園 立ちつくしたまま
年をとって
あなたはいかにも穴だらけ
血も流れない顔して

わかったことは少しだけ
部屋じゅうに時計をつるしても
時間は進んでいかない
壁いちめんに穴をあけても声 ....
細長く林檎の皮剥いて食べない 親に感謝 履き違えてはならない 君の靴があった
尊い酷使したボロボロの錦靴だった

親だから感謝しなければなんて
良心の軸が揺れる 下手な良心の働きも腸に溶け込んだ

産んでくれただけの感 ....
 僕はインターネット上で『山田薫』というペンネームで、小説を書いて発表したりしている。もちろん、僕はまだ無名の書き手にすぎない。しかし最近は自分の作品にも少し自信がついてきて、肯定的なコメントなどもも ....
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