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木よ

おまえは忍耐の結晶だ

じっと季節に身を任せていて

こんな異国に

新緑を散りばめていて


だれもいないだれもいない

こんな愛にありがとうだなんて

もっと ....
部室から下宿街に抜ける道には

小川が流れていた

少し生意気で

先輩とだけうまくやっている風のあいつと

はじめてそこで喋った

あいつはホタルを探しながら歩いていた

こ ....
街全体がさみどりの煙のなかにあるようだった。

煙が目にしみる。

街道に木々がつらなっている。

そこには生まれたばかりの新緑が散らばっている。

この柔らかな色彩。

時間がま ....
突然工場が爆発したり

突然歩行者に車が突っ込んできたり

時限爆弾のようなものでも

ぼくらの周りにはあるのだろうか


太陽の磁極が5月

四重になるのだという

こんな ....
きょうの花びらを忘れない

玄関にまかれた花びら

あのひとの爪みたいだ


やわらかな色づき

ほのかな湿り

美しく朽ちてくれ


この桃色を掃きながら

ふっと心 ....
誰もいない

誰も知らない

みずうみに

さっきまで見つめていた月が

浮かんでいる

そのまぼろしは


自転車で

街道にあらわれた

あなただ


誰も ....
シェエラザードを弾くおんなの

やわらかくて熱いお腹に

顔を押しあててしがみついていた

海とシンドバッドの船、

そのバイオリンの独奏だった

大学二年の頃だった

かたち ....
でこぼこしていた大好きが

たましいにプリントされて

僕のたましいそのものになっていた

だからもうあんなに痛くはなかった

あなたは僕のいちぶです

やっとここまで辿り着けたよ ....
街角の桜木

白いぼんぼり

だれの葬式か

灰の花びら


花びらが草にのってるよ

草の愛らしさ

そっちに心が惹かれるよ


街角の桜木

白いぼんぼり
 ....
数日前退院をして

足を引きずり引きずり

日常をおんぶしながら歩いている

病室よりも冷たい風を

春と感じて

ふたたび光線のなかにいる

それにまだ慣れないで照れている
 ....
蝋燭のような

ハンカチが手品で固まる

ヨーロッパの香りがする

植物のような

モクレンはそんな生き物だ


木に花の咲くふしぎ

サクラよりはやく

オレに告げてく ....
ふるえる

不安な夜だった

救いについて考えていた


あなたの幸福になりたかった

理不尽にはなりたくなかった


ふるえる

不安な夜だった

救いについて考えて ....
励まさずにはおれなかった

ひとりじゃないよ

僕もだよ

あのときあの部屋の片隅で

それを伝えてあげたかった


幸せなんだよ

惨めじゃないよ

恥ずかしいことなん ....
カーテン越しに白かった光が、いつのまにかに黄ばんでいる。
もういちど見やると、黄ばみはもう失せていて、こんどは青みがかった灰白色になっている。
そこにはオレンジやピンクが、影のように滲んでいる。
 ....
先生、お昼からどこか出掛けるんですか

お芝居ですか

お芝居を観にゆくんですか

そとは風が吹いてますね

水っぽいひんやりさが、何かの始まりみたいですね


ぼくも、ちょうど ....
銀行から電話があった

母のお金がなくなっているのだという

私はフィリピンとブラジルの混血だ

母の国には行ったこともないし行く気もない

父はもういない

いないからだろうか
 ....
僕の昭和は40年代後半からだった

喫茶店の入口を飾るレプリカのような

素朴な人工がひかり輝く日々だった


遊ぶのは工事まえの土くれのうえだった

わざと転げて服をよごす

 ....
たのしい

つぶやいてみた

ひろってもらえた

ぼくのつぶやき

たのしい


不思議な映画のような

ちいさな命

ちいさなものへの愛情


たのしい

つ ....
あふれる愛は

居場所を探してしまう

ぼくはあなたに

依存していたのだ

酒やドラッグのように


愛はあふれてはならない

八分目が大切だ

最愛などあってはならな ....
2月も終わる

灰白色の曇り空

こころが痺れている

悲しくて

目や胸や膝が痺れている

青い空がある

それだって永遠じゃない

繰り返されている


だから生 ....
祈る

光が俺を通り過ぎていった

俺の祈りはあまりに浅くて

命をたぎらせても

感謝に沁みても

透明人間のままだった

喜びの笑み浮かべても

なんだか形だけだった
 ....
ガラスだった

熱ければ溶けて

寒ければ縮んだ

落とせば割れるし

転がせばすぐ傷がついた

でもガラスは


中学のときかさばるし重たかったから

よくわざと教科書 ....
子供のころ

ブランコを漕ぎながら目をつぶり

どじょ〜、どじょ〜、と叫ぶと

気持ちよくて好きだった


なぜ

どじょうだったのか

それを思い出すたび

胸に痛みが ....
左目からなみだがとまらない

そして胸が痛い

右目だけが自由に生きていた


すべてこの身で感じている

このくらいが丁度いいんだ

追憶の道筋は

源から発する

り ....
吹き消されないともしび

たしかにある

それしか分からない

一箇所だけ鏡のような俺は石ころ


ひとりでもないし

たにんごとでもない

やり方はほかにあるってことさ
 ....
約束に目を向けるんだ

苦しみに目を向けるな

約束に目を向けるんだ

大物ぶらなくてもいい

継ぎ接ぎだらけでいい

約束に目を向けるんだ


にじみつづける

みじめ ....
旅の空は見上げなかった

前ばかり見ていたのだ

天体の住む街でボクは

まだ指名手配されない

テロリストのようだった


とにかく自由になれたのだ

信条のため

殺 ....
ジンクス

それは運命学それは

統計学だ

失意の回避と

得意への道筋

ジンクス以外に頼るものがあるとすれば

それは愛だ


ぼくは信号を守る小学生だった

 ....
いつ墜落するか分からないエレベーター

そのなかにいるのは不安ではない

あふれる愛の受け容れさきがあれば

なーんにも怖がるものなどないのだった


楽しくさえもあった

無防 ....
国が国債を刷り続けても

みんなが金持ちになれないのは

金儲けの方法を知らないひとが多いからではない

人口ボーナスが低いからでもない

富める者も

そうでない者も

身の ....
ただのみきやさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(406)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
木よ- 吉岡ペペ ...自由詩512-5-2
ホタルの小川- 吉岡ペペ ...自由詩312-4-30
煙が目にしみる- 吉岡ペペ ...自由詩612-4-30
突然のなにか- 吉岡ペペ ...自由詩412-4-28
きょうの花びら- 吉岡ペペ ...自由詩912-4-21
月のひかり- 吉岡ペペ ...自由詩212-4-18
シェエラザード- 吉岡ペペ ...自由詩612-4-14
プリントたましい- 吉岡ペペ ...自由詩512-4-14
灰の花びら- 吉岡ペペ ...自由詩312-4-13
照れ屋の退院- 吉岡ペペ ...自由詩412-4-8
モクレン- 吉岡ペペ ...自由詩612-4-4
ふるえる- 吉岡ペペ ...自由詩4*12-3-28
あのときあの部屋の片隅で- 吉岡ペペ ...自由詩3*12-3-26
色葬の部屋- 吉岡ペペ ...自由詩2*12-3-25
先生、春のお芝居を、観にゆく- 吉岡ペペ ...自由詩7*12-3-24
希望- 吉岡ペペ ...自由詩4*12-3-18
水色と灰色の昭和- 吉岡ペペ ...自由詩712-3-4
たのしい- 吉岡ペペ ...自由詩612-3-3
あふれる愛- 吉岡ペペ ...自由詩712-3-3
光が射してくる- 吉岡ペペ ...自由詩5*12-2-26
祈る- 吉岡ペペ ...自由詩412-2-25
ガラスの教室- 吉岡ペペ ...自由詩712-2-25
ブランコの思い出- 吉岡ペペ ...自由詩412-2-19
繋がり- 吉岡ペペ ...自由詩412-2-5
俺は石ころ- 吉岡ペペ ...自由詩412-2-4
約束に目を向けろ- 吉岡ペペ ...自由詩412-1-29
天体の住む街- 吉岡ペペ ...自由詩112-1-28
ジンクスと愛- 吉岡ペペ ...自由詩312-1-25
幸せ- 吉岡ペペ ...自由詩312-1-24
金と愛- 吉岡ペペ ...自由詩312-1-22

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