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夏のばくだん

硝煙???

息がすくなくなる

かかとが上がらない

光と蒸気のなかをゆく

やがて

やがて秋のけむり

熱がほどける

うすら冷たい大気

拍 ....
切ると血が出た

それよりも柔らかさに驚いた

それは頭のなかの出来事のようだった

でもリアルじゃないのがリアルだった

引き返せない

引き返せないから突き進んだ

首を切 ....
鯨の背中を飛行機で飛んだ

氷の世界でヘリに飛び乗る

そして荒海に飛び込むんだ


ぼくを笑顔で見送りながら

ジーンズ姿のきみがギターを奏でる

きみの顔をした鳥の群れだ
 ....
荷物をとり検疫をパスし

出口を出てバスに乗った

暗い大阪の海を見ながら西宮まで揺られた

もう誰とも話したくなかった

神様とも話したくなかった

自問自答もしたくなかった
 ....
まるでうまく生きれていない

人生はとれーにんぐ問題集

カンニング以前の吹き溜まり

痛い

胸痛い

蜩よ、鳴いてくれ

安易な自己の正当化

吾の、代わりに鳴いてくれ ....
できれば月に還りたい

できれば土に還りたい

犬の鼻っつらに広い夜

人工衛星お尻を見せて

できれば月に還りたい

できれば土に還りたい


指さきには赤ちゃんの匂いが
 ....
蝉がちりちりと鳴いている

曇天に夕方の縞模様ができている

ヘリの音がする

電線がうごかない

縞模様もうごかない

ヘリの音が遠ざかる

遠ざかれば遠ざかるほど

そ ....
蒸し暑い曇天にカミナリがときどき光っている

だいぶたってから音が聞こえる

町並みが湿っている

湿っている

悲しい気持ちが詰まってくる

戦争と疫病を向こう側に見ながら

 ....
ぼくらがこの身体から発して

世界を考え感じている限り

人生にはいろんないやなことがある

それがこの世に生まれてきた証だ

でもこの身体からだけではなく

時代や文化をこえて
 ....
せわしなく魂を洗う

生身のまんま立ち止まる

永久なる過去より聞いている

蝉の鳴く緑のほの暗さよ

ゆくりなく道を行く


遠く消えゆく波間に

空を見上げる

天使 ....
みんなみんな渡り鳥

みんなみんな切実さをもって

なんぜんメートル

なんまんメートル

空高く海越えていってしまう

みんなみんな渡り鳥


まっていてくれなかった

 ....
最高気温36℃

そとをしずかに見つめている

夏の日差しがほどけている

さやかにこぼれているのは

もう秋のひかりだ


時計回りの高気圧だ

南から潮風を運んでいる
 ....
花火のおとだけ聞いている

火災ビルからひとが落ちてくるような

ドスンとも

ガタンとも

なんとも言いようのない破裂音がする

夏の湿気とうごかない風

花火大会

浴 ....
かきむしられる夜が来る

真白なすべてが汚される

あんまり地道な悲しみに

みじめな涙が止まらない


まったく完璧な絶望だった

病院から戻ったら

感謝と欲望で汚される ....
秋も冬も春も

歩いたね

五月も梅雨も

歩いたね

生き物たちが

呆気にとられて

悲しみに暮れている


ひとが生まれるということは

たぶん津波にのまれるこ ....
きのう土砂災害で死んだ少年がグリーン車に乗っていた

ニュースで少年の横顔を見たときそれは短命の容貌ではなかった

だからいまグリーン車に少年を発見しても動揺はなかった

きのう会社に戻っ ....
白粉の香り

バター飴の香り

緑に埋もれた

クチナシの花の香り


闇が深くなる

落とし物は宇宙の彼方に

機械仕掛けを歩くようだ

闇が濃くなる

落とし物は ....
風の調べに泣いていた

涙こぼさず泣いていた

ぐうんぐうんぐうんと

口笛がみずみずしいよ

空の調べにほとばしる

命散らせてほとばしる


すきとすき

夏だろう
 ....
団地の一階のベランダの下

ひみつ基地

アルゼンチンのサッカー場

はがされる

猥雑な清純が広がっている


オイルショックも

社長も東京もタクシーも

まだ青かっ ....
その橋を渡る気もないひとびとが

渡ろうとするひとを笑っている、もしくは批難している

渡ろうとするひとが

その橋の安全を確かめるのを

だったら渡らなきゃいいじゃないかと

小 ....
黒い心がどかっと居座り

そのゴロゴロが鳴りやまない

ときどきピカッ

続けざまにピカッ

優しくされても

黒い心がどかっと居座り

そのゴロゴロが鳴りやまない


 ....
ぼくは汚いこころで

宝石が他人の手で磨かれてゆくさまを思っていた

たぶんそれは

傷つかないための練習だ

なのに練習だけで

ぼくはからだじゅうを痛くしていた

たぶんそ ....
窓辺にひかる緑

きのうの雨ときょうの光で

新緑が緑になっていた


無垢なもんはすぎてゆく

こころはここに留まっている

無垢なもん

無垢なもん

重力みたいな
 ....
もしおなかに

お月さまの赤ちゃんがいたら

おなかはあかあく光るんだろう

もしおなかに

時間がいたら

そこが人類の突端なんだろう

もしおなかに

駅前マッサージが ....
いま麦藁帽子なんて

麦藁でできてんだろうか

あの愛だってなんだって

本気であれば考えもする

麦藁帽子かぶろうよ


ひかりに風に新緑が揺れている

木につかまって揺れ ....
新緑の街道が雨にぬれている

雲からのひかりで

アスファルトが白くなっている

花の色だけが痛い

新緑の街道が雨にぬれている


こころや自然や霊的なものに

アンテナを ....
むかしからの目

童話の目

いっしょに

いってみたいな

大聖堂のその空気

あざやかツツジ

あざやか新緑

大聖堂に呼ばれてる

むかしからの目

大人の目 ....
風でドア開かない

そのままを吹き飛ばせ

細胞レベルで利己的な

ぼくらはだれもが


散るさくらの下見ゆく

葉桜だろうがさくらはさくらさ

ブルーターピーシート抱えて
 ....
音なくひかりだけで

さくらが爆発している

いきものたちの銀河

散ってゆく

さようなら

いきものたちの銀河

さくらが爆発している

音なくひかりだけで


 ....
なみだがとまらない

手首でぬぐうと

雨がたたく音がする

ねえ

ぼくのために

マッサージを予約してくれないか


そとは雨だ

想像する

どんな思いをして
 ....
ただのみきやさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(406)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さよなら- 吉岡ペペ ...自由詩814-9-10
長い夏休み- 吉岡ペペ ...自由詩414-9-7
どこまでも- 吉岡ペペ ...自由詩214-8-30
生の周辺- 吉岡ペペ ...自由詩714-8-30
とれもんの唄- 吉岡ペペ ...自由詩614-8-26
月に還りたい- 吉岡ペペ ...自由詩1014-8-22
時よ- 吉岡ペペ ...自由詩714-8-17
湿っている- 吉岡ペペ ...自由詩514-8-17
世界平和- 吉岡ペペ ...自由詩814-8-16
ゆくりなく道を行く- 吉岡ペペ ...自由詩714-8-10
みんな渡り鳥- 吉岡ペペ ...自由詩1014-8-9
秋のひかりや高気圧- 吉岡ペペ ...自由詩814-8-7
花火のおと- 吉岡ペペ ...自由詩914-7-26
みじめな涙- 吉岡ペペ ...自由詩414-7-23
悲しみに暮れている- 吉岡ペペ ...自由詩314-7-21
俺は生きてるか- 吉岡ペペ ...自由詩514-7-11
6月の闇- 吉岡ペペ ...自由詩414-6-23
傷つく場所- 吉岡ペペ ...自由詩514-6-22
青い母- 吉岡ペペ ...自由詩514-6-18
その橋を渡ろうとするひとへ- 吉岡ペペ ...自由詩814-5-12
黒い心の雷たち- 吉岡ペペ ...自由詩314-5-9
宝石- 吉岡ペペ ...自由詩314-5-6
無垢なもん- 吉岡ペペ ...自由詩414-5-6
コントラスト生死- 吉岡ペペ ...自由詩414-4-30
麦藁帽子かぶろうよ- 吉岡ペペ ...自由詩214-4-30
花の色- 吉岡ペペ ...自由詩214-4-30
大聖堂とブロッコリ- 吉岡ペペ ...自由詩114-4-19
虚しさのお手伝い- 吉岡ペペ ...自由詩214-4-4
音なくひかりだけで- 吉岡ペペ ...自由詩814-4-3
幸福- 吉岡ペペ ...自由詩514-3-30

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