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その計画は1991年に始まった
世界でも優秀な研究者が6ヵ国から集められた

その計画の名前はヒトゲノム計画
ヒト1人分の遺伝子の配列を解読するのが目的だった

より簡単に述べるならヒトの ....
ある人物がこの世を去った
享年58歳 若過ぎる死だ
彼は組織人だった

その組織人が独断で命令に背き自分が為すべきだと信じたことを
中枢部の命令に従うと嘘を付いて進めた行為

もし彼が命 ....
歴史の波に飲み込まれ
沈んでいった者のその殆どは
後世に残らぬぼくらのような名もなきひとたちだ

それは昔も現代(いま)も
そして未来も変わらない事実だとぼくは想う

故に如何なる理由が ....
詩人とは
善悪を審かず
赦しを与えず
深く沈んだ魂の叫びに
耳を立て
微かな救済の言を
差し出すものである

しかし詩人擬きは
つねに贋作を詩と誇り
腐敗臭さえする凡庸な言葉を並べ ....
朝 陽光と爽やかな風に気づいて
眼を醒ます

ふらりと入った喫茶店の
偏屈そうなマスターの淹れる珈琲がすこぶる美味い

擦れ違った女性の残り香は
懐かしい女性のディオリッシモ

他人 ....
もうしんどいんです
いろんなことがです

毎朝起きる度に今日もまたかと
ニンゲン遣るのかと気が滅入るんです

別に仕事に不満がある訣でもないんです
人間関係で悩んでいる訣でもないんで ....
株価はいま乱高下だが一時1万5千台に乗った
今年の大手企業の夏の賞与は去年よりアップするらしい

大阪の中心地の北区で28歳の母親と3歳のこどもが餓死した
そんなアベノミクスに浮かれる隙間で消 ....
小3の時お袋が内職の金で
買ってくれた少年向きの一冊の本
読み始めたら辞められなくなった本

高校性になってからそれが
コーネル・ウールリッチの
《黒衣の花嫁》だと知る

お袋は僕のい ....
無傷のままで生きていけるほどこの世はやさしくはない ほんとうに良い仕事をする人間はいるんだ。
いつの世にもどこかにそういう人間がいて、
見えないところで、世の中の楔(くさび)になっている。
            (山本周五郎 柳橋物語より)
 ....
或る深夜観たいものがある訣でもないのにTVを点けた
想わず眼を見張ったそこには見慣れた歩行器を必死に
掴もうとするいつかのぼくがいた

もちろんそれはぼくではなかった
ぼくと同じ脳梗塞で倒れ ....
霖雨が好きだ
騒がしい街を沈黙させるから

落陽が好きだ
燃え尽きる前の灯りのようだから

吹雪が好きだ
すべての存在の輪郭を消してしまうから

昨日が好きだ
もう二度と訪れはしな ....
重大な任を負うときがある 殺人罪はない 先の解散総選挙で
ぼくらは民主党の体たらくに失望し
再び自民党と公明党の連立政権を選んだ

その政権を掌握したのは安倍晋三氏だ
彼の推進するアベノミクスと呼ばれる
デフレ脱却戦略は経済界は ....
ぼくは30代の頃
浴びるように酒を呑んでいたが
二日酔いになったことがない

ぼくは良くお袋の肩を揉んだが
肩こりを経験したことがない

ぼくは殴り合いの喧嘩もしたが
一度として骨折を ....
東の山肌の頂きが淡い桃色に染まる
その桃色は歩いて下るかのように
麓へとゆっくりと拡がるさなか

頂きは桃色に重なり橙色に代わり
その色に蒼と紫色が混ざる
そして麓も頂きと同じ色に染まって ....
ゆっくりと ひとりで 途を行くひとがいる ●或る会話(G・F投稿:3/25/F・Y投稿:3/26:22:46)
『きみは銃を撃ったことは?』
『グアムで一回』
『口径は?』
『22口径』
『銃でひとを撃ったことは?』
『もちろん、 ....
ひとは
だれもが
与えられた
宿題を提出しないまま
この世を去る
今日きみは61歳になった
お袋さんの年齢を追い越してしまったね
でもお袋さんはきっと喜んでいると想うよ

50歳の頃こんな歳で
“誕生日おめでとう”なんてと
想っていたきみ

幾つにな ....
瞼を閉じるのだって ちからは要る あなたはぼくが広告界に入ったときに
すでに殿上人かのような女性でした

しかしあなたが階段を昇られる時代は
男性が重で女性が軽のときのはずでした

でもあなたはその類い稀なる才能と努力で
 ....
あなたのそんなところがうんざりするのよ
最近きみが言うのはそればっかりだ
【最初はそこが大好きだと言ったじゃないか】

だって あなたはいつもだれにでもやさしい
でもぼくが大切にしているのは ....
スタートラインはみな一緒だった
だけど長く厳しい走破の途はそれぞれ

舗装された途を走るもの
獣道を注意深く走るもの
畦道を田圃に落ちないように走るもの
砂利道を痛みに耐えながら裸足で走る ....
きみが初めて憶えた言葉は『イタイ』だった
そしてきみが立っちしたのは病院の廊下だった
またきみは0歳・1歳・2歳の3回も川崎病にかかるという
日本タイ記録保持者になってくれた

きみは憶えて ....
あの頃 ぼくらは貧しかった
ラジオはあったけどTVはなかった

電話はよっぽど裕福なひとしか持ってなかった
ぼくに電話が掛かってきたら
電話のあるお隣さんが呼びにきてくれた

餓鬼だった ....
やったことを証明するのは
容易だが
やってないことを証明するのは
容易ではない
むしろ困難と言っても過言ではない

痴漢犯罪に於いて
冤罪が生まれるのは
そのひとつの例にしか過ぎない
きみは阿片を吸ったことはある?
もちろんないよね当たり前だよね

ぼく?
答える必要はある?
答えて欲しい眼だね
香港でね一度だけ

でも阿片窟に辿り着くまでは
大変だったしお金も遣 ....
ぼくには、ない
その欠片すら、ない
それが不幸なのか
幸福なのかも分からない

あなたにはあるだろうか
なにかに殉じるものが
あなたにはあるだろうか
そらの珊瑚さんのHALさんおすすめリスト(271)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ヒトは神になり得るか- HAL自由詩5*13-7-14
彼と彼らの献身に- HAL自由詩3*13-7-12
真実の片言- HAL自由詩6+*13-7-8
世迷い言- HAL自由詩5*13-6-30
ちっこい幸福論- HAL自由詩13*13-6-21
ニンゲン辞めて好いですか- HAL自由詩6+*13-6-17
アベノミクス- HAL自由詩2*13-6-2
マザコン- HAL自由詩8*13-5-24
だれであろうと- HAL自由詩2*13-5-23
こつこつと- HAL自由詩8*13-5-20
頑張れオッサン!- HAL自由詩8*13-5-17
本質と原理- HAL自由詩8*13-5-15
パシリでも- HAL自由詩4*13-4-7
戦場に- HAL自由詩7*13-4-5
さてきみは- HAL自由詩4*13-4-4
ひとつの悲しみ- HAL自由詩8*13-3-30
遠回り- HAL自由詩4*13-3-28
ひと- HAL自由詩7*13-3-27
或る会話- HAL自由詩6*13-3-25
宿題- HAL自由詩5*13-3-24
祝福の歌- HAL自由詩10*13-3-22
ちから- HAL自由詩10*13-3-20
遅れし弔辞- HAL自由詩4*13-3-19
本心- HAL自由詩7*13-3-18
THE_LONG_RUN- HAL自由詩7*13-3-12
いま世界は- HAL自由詩6*13-3-10
ぼくらは貧しかったのだろうか- HAL自由詩9*13-3-8
冤罪- HAL自由詩3*13-2-28
純潔な眠り- HAL自由詩5*13-2-25
ぼくには、ない- HAL自由詩7*13-2-24

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