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吉岡君
電車の中で思わず声をかけそうになった

よく考えてみれば
こんな時間、こんな場所に
吉岡君がいるはずもないというのに
あの日と同じ顔
学生服のままで

そんな僕はまだ
 ....
ぺたり
ぺたり

あしあと
のこして

なんの
かくしんもなく
きょう
あしたと
つづくと
しんじている

いきることで
みたされる
なにかが

くたり
くたり ....
夜の隙間に入り込んで
月ももう僕を見つけられない
哀しみは満ち潮みたい
失くなることはないから
今日も僕は 独りで夢をみる


冷たい水に両手を浸して呟く
「みんないなくなればいいのに ....
つれづれに

ペンをとってみると

ぼくのノートには

きみのなまえと ぼくのなまえの

あいあいがさが いっぱい


かさの真ん中の線

まちがってかいちゃって

あせ ....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
ハピネスは泣き虫だ
怒ったようにドアをしめる
ハピネスによって輝かされる希望は
二束三文
融通のきく子供なハピネス

薄すぎるカルピスをストローに溜めては
椅子のうえで体育座りのハピ ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
4本の弦を見つめるあなたの写真を見つめる4人の仲間たち ここから出なくてはならんのである
いつもよりは前向きな気分なのである
なんとかせなならんのはわかっているのである
何をどうしたらいいのかもわかっているのである
こんなことしてる場合でないのも
 ....
すこぶる逆だった
逆でした
逆だったのは
コンタクトレンズだったもよう
なんか変だとおもったんだ

冷えたゆうべのカボチャコロッケ
彼は常識人であるらしく皿のうえで微動だにしません
 ....
今朝、レモンを産んでしまった
それは、色も形も匂いもレモンそのものだった
もし産んだのが卵だったら対処のしようもあったろうに
なんでレモンなんか産んでしまったんだろう
レモンに耳をあてると ....
たとえばそれは
黄色と黒の表紙がついた
どこにでもあるスケッチブックで
軟らかい鉛筆を握って
記憶の底の君の笑顔を
なぞってみる
のだけれど

たとえばそれは
終電を逃しちゃった
 ....
なんでもないことで
ペンを走らせている

愛のなかで

書ききれないものを書こうとしている

そんなにたくさんの
想いがあるわけじゃない

数えられないほど
弱く
ピンでとめて ....
暑中お見舞い申し上げます
 今年は母さんの新盆だから
 せめて墓参りにくらいは帰ってきなさい
                  父より

   追伸
   そういえばクロがおとと ....
あれっ
お客さんも うそ をお探しですか
うちはもともと まごころ屋 なんだけどねえ

ええ いいですよ
お代の方は 必要な時間だけ
お客さんの寿命で払っていただきます


軽い ....
自由になりたい
自由になりたい

っていうのが
口癖だったわけ

そしたら朝起きたら
翼がついてたわけ

そりゃもう嬉しくてね
飛びましたよ

ぐるぐる
ぐーるぐる

で ....


野村さんの奥さんにはきちんと名前があるが「野村さんの奥さん」と呼ばれても野村さんの奥さんはあまり気にしない
野村さんの奥さんは決して「若奥さん」なんて呼ばれないことを知っているがそ ....
祈りをこめてやれば
たどりつくと
おもっていたんだから
赤いくちびる
霧でみえない
やわらかな膜

せなかの音
呼びたいのは何
赤い点々
地図のうえ
おちる
うかぶ

 ....
大丈夫、シナチクは食べられるから大丈夫。

大丈夫、海を渡らなくても大丈夫、
溺れるなら、歩いてゆけるから

優しいのは同じで、寂しいのは八分目。
だからいつも同じ髪型でも平気

いつ ....
倉庫に積まれても
思い出すのは 彼のことで
「藁が多いですよね」とか話していた
目の前の男に

「足1本ちょうだい
しがみついて寝るので」

と言ってしまった

外に出たら
これ ....
ネギを買いそびれて
僕たちはネギの話ばかりしていた
こんなに真剣にネギの話をしたのは
何年ぶりだろう、なんて

今でもネギを見ると
あの日のことを思い出す
だから僕は
ネギを食べなくな ....
くやしい

と言って
涙を浮かべる
君を見ていたら

「くやしい」の

「く」も
「や」も
「し」も
「い」も

全部消してあげたくなった
透明な波が
どこからかやってきて
ささささあん、ささささあん
とうち寄せてくる

けれど
透明な波はあまりに透明だから
私はいつもそれに気づかない

例えば
静かな朝の食卓
箸を ....
ライオンは
その牙とたてがみで
王者の風格と讃えられ

カモシカを食べた後に
カモシカに憧れて涙した
魚をやいていると 悲しくなってくるわ

からだじゅうの水分が 網の下へ、雲の上へ ってにげていくし

おめめはしろーくなってくるし

服ににおいがつくし

とっても悲しいわ

あな ....
虫歯が痛んだので歯医者に行った
虫歯を治してください
口をあんがあと開けたのはいいけれど
白衣を着たおじさんに
ここは目医者ですと言われてしまった

仕方なく
僕は自動車の整備工であ ....
しん、や。


さびしい手
錆びついTake

ギタリス、トの指輪、のように
靴磨きの、はなうた、じ みて。
紫の夜が
南十字に降る、触れる

大理石の僕
冷たい膝を、割り砕か ....
大西 チハルさんの自由詩おすすめリスト(267)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- たもつ自由詩2804-6-8
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満ち潮- 有邑空玖自由詩304-5-23
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世界- たもつ自由詩3904-4-2
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ぼくの憂鬱- 船田 仰自由詩5*04-3-8
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