裸足で
知らぬまに 遠くまできていた
虹色の汽車にのって帰ろうと想う
歩んだそこには、
軌道がしっかりのこっている
帰りは 来るときほどの苦労がないね
そんな声がする
ただ、さびしいあき ....
何も知らなかった
(そう叫ぶべきだった)
冷えた夜の欠片をかじりながら
一度切り裂いた真昼の夢を拾い集める
オブジェにならない粘土
翼の破れた折り鶴
なにもかもが中途半端
....
短歌を超える詩が、あってもいい
詩を超える短歌が、あってもいい
詩人も、歌人も夜はおなじ寝床で肌をよせあって
眠るのだとおもう
今日はもうなにも書けなくて
はやくお風呂にはいってあし ....
2人は別れる運命にある。
ハートはちぎれ
血を流している
契りは切れる
もし人生をやり直せるなら
もう一度チャンスを下さい。
全てが無駄になる
全てが言い訳になる
まだ好きなん ....
【謡】
組長が泣き出す孫を胸に抱き子分とともに唄う童謡
【汚】
汚ねえよ オトナはみんな汚ねえよ 怒る我が父 還暦過ぎの
【自然】
自然死に見せかけるよう旦那刺し保険金得る主婦の空想 ....
人に好かれ
また会ってくれと言われ
人に嫌われる
着信拒否をされる
人には春風の如く
己には秋風の如し
話しを聞き
常に疑問形
広く浅い関係が
始まった
まったりした
関 ....
譲れる花 ゆとりある胸中
譲れない花 窮屈な嫉妬
晴眼のように 総てが見通せる
不思議な胸中
邪魔な信念が総てを遮る
不可解な嫉妬
譲れる花 お人好しな花
譲れない花 揺るぎ無い ....
生きることを楽しんで
常に良い気持ちで過ごしましょう
気づかない愛を受け
喜びに満ちている。
貴方に会いたい人は
沢山いる。
貴方を頼りにしている人は
話しを聞いて欲しがっている。
....
【有無】
恋人の有無気にしないお年頃 好きだから好き 好きだけど好き
【墓】
墓穴を自分のぶんも掘っておく いつでも誰か呪えるように
【丈】
身の丈に合わないギャグをしたために オレ ....
一人ではない
皆回りにいる
只気付かないだけ
周りを見れないだけ
苦しみを少しだけ
我慢すれば
道は開ける
楽しみは少しだけ先にある。
人を思いながら我慢する
幸せのために我 ....
君がいくつもの言葉を
ひとつの親指で
文字で刻んでいく頃
僕のいくつもの淋しさが
ひとつの羽となって
冬の凍った湖に帰って行く
鳴いているかい
僕が人差し指でなぞった
吐息混じ ....
女子だけが視聴覚室冬の雨
奇術の日スリーサイズを当てましょう
お弁当冷やしますかと雪女(コンビニ店員)
結界の外に出られず冬籠もり
クリスマス前から除夜の鐘をつく
....
お互いの娘の墓に柿落葉
リストラをされたと言えず日向ぼこ
君の咳止まらないのが心配で
未成年けんちん汁で乾杯を
鴨川に八百万羽の都鳥
セーターをほどいたもので首くくる
....
ひろげたお店を片付ける
そしてトイレで用を足したなら必ず水を流す
便器の底を覗けば
生きてきた私自身の素性が判る
※
早や店じまいの季節になったものだと
ひろげすぎた店 ....
グラウンド・ゼロに何が建つのか
私は知らない
おそらく
洒落たショッピングセンターと
御影石のモニュメント
原爆ドームを見上げると
青空が見える
ドームの小ささを
私たちは ....
イブの夜 ひとりで歩くラブホ街
エアコンの温度を下げる雪女
焼き芋屋装っているストーカー
寝酒して寝ゲロを吐いて寒い朝
殺し合い 雪合戦に見せかけた
駄洒落言い死にたく ....
郷愁を誘うメロディーが
滅多につけないカーステレオから流れ出すと
僕の空は92年のあの時に戻るのです
僕が故郷と呼ぶ場所は産まれた土地のことではなく
自我が形作られた父の転勤先のことで
....
【漕】
自転車のペダル漕ぐ足弱ってる 若いころならすぐ着けたのに
【芯】
よく飛んだ 真芯で打ったホームラン 子供相手にフルスイングし
【なう】
「恋なう」と君がつぶやく毎日を ....
くるっと
くるっと回って
見つけた
影法師
地面に寝転べって
空とかくれんぼしている
くるっと回って
いなくなった
影法師
僕はまた別の影法師になって
あなたの見つめている空拭いておく
ノッテいるかい?
ロックンロール好きかい?
頭を動かし
キチガイになる
リズムに乗り
全てを忘れる。
頭が空になる。
水を浴びる。
踊る道化師
見る阿呆
ストレス発散
充 ....
【さっぱり】
さっぱりとした後味のタイカレー そんな男になりたい私
【至】
舌肥えた彼女の心掴むため腕によりかけ至高のメニュー
【寿】
寿の文字が遠くへ消えていく おひとりさまに慣れ ....
カラオケ行こう
バドミントンしよう
ボウリングに行こう
バッティングセンターに行こう。
旅行に行こう
遊園地に行こう。
食事に行こう。
飲みに行こう。
一緒にマザーグース歌って ....
慈善事業をする
行方不明者を確保し
保護者が来るまで
付き添う
仕事でクタクタの中
飛んで会いに行く。
仏の顔も3度まで
今度は許さない。
詩集を届ける。
皆喜んでくれる。
....
あの子に、あの人のような遊びを
知らせたくない
知りたくないということは
それが何かを知っているということ
知っていることを知らないことにする
知らないことを知っていることにする
....
人類諸君 諸君らの敵は人類である。
ちきゅうえい】という言葉を 覚えて以来、基本 ご機嫌だ。
地球影とかいて ちきゅうえい。ちきゅうゆうえいとは 関係ない。
澄んだ ....
青空のやつ
研ぎ上げたカミソリみたいに 輝いて
今日こそ世界中の 影という影を
断ち落とす 腹づもりらしい
太陽は 白痴みたいに
ただ 笑っているばかり
これからどれだけ 薄暗い血が流 ....
【洗】
洗っても落ちぬ返り血どうしよう 犯人オレだと解ってしまう
【でたらめ】
でたらめに女抱いても虚しくて彷徨っている恋愛砂漠
【蜂】
休もうよ死んでしまえば終わりだよ 働き ....
そうしてまた
ここで壁に 突き当たる
何度も来た袋小路
幾度間違えれば
正しい道筋を 覚えられるのだろう
いやむしろ この惨めな反復を
彼は愛しているのかも
またスイッチを押 ....
まだ愛している。
離れたくない。
たとえ君の毒に
当たろうとも
毒を飲み干そう。
眠い眼を開け
仕事に出かける。
愛する者の為に
今日も働く
毎晩食卓に
甘い蜜を並べ
次 ....
なんという晴れやかさ
観葉植物の鉢は昨日まで湿っていたのに
靴跡がすでに乾いているのは
なんだか気持ちわるい
しきりに動きながら立ち止まる女性
俯いた姿勢に脚もとの ....
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