涙は何れ枯れるって
あれはうそです
歳をとればとるほど些細な事柄が胸に凍みてきて
それには
深い傷痕の縫い目を自分に重ね合わせたり
生きものの
生きものたちの還る姿が地 ....
お菓子が詰まったクリスマスブーツ
今年も大型スーパーに並んだ
特大ブーツは2千円して
チョコレートにキャンディー ラムネなどが入ってる
孫が可愛いくて爺婆が
買ってしまうのかな その ....
少年は長年蛹になり
いつしか蝶々にふ化した。
それは綺麗な羽だった。
大空を羽ばたいた
雨の日も
雪の日も
嵐の日も
飛び続けた
少年はいつしか
自分の羽をむしり取っていた。 ....
正しいことなんて知らない
正しいことなんて在るのか
ただ一つの正しいことなど
そんな言葉を抱えたままで
世界と対峙するからまよい
流されるだけなのだろうか
空が燃えつきそうな夕刻に ....
落ち着かない ざわめきばかりの都会(まち)に
今年も また クリスマスがやってきた
しけた ビル街の 四辻に出来た吹き溜まりから
流れる イルミネージョン 眺めてひとつ 吐息する
....
2010
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Dear Kyosuke
サンキュー フォーユアレター。
とても嬉しいよ。 Ho, ho, ho.
京介君は、たいへん 良い子にしてるんだね。
とても偉 ....
ねむりの海岸にうちあげられて
ぴくりともうごかない魚のようなおとこ
その手の甲が
ずいぶんとひびわれているのがわたしにはさみしい
おとこのかたちに馴染んだシーツを
鉛筆で ....
芝生の海に
レジャーシートの筏を浮かべ
寝っころがったその先の
青い宇宙の奥行きを考えないで
ただ
平面の広さとして
憧れるだけであった
その日は
確かにあったのでありました
芝 ....
「無人島に持ってゆく本を、一冊だけ」
誰がいつ考えついたのだか分からない、自意識の穴に生温い風を注ぎ足す如雨露みたいなクエスチョンが世の中にはあるから、寝ぼけまなこの作家はいびきを呑み込んで「字引 ....
険しくも山を越え遠く獣道を辿るひと。冬枯れたすすき野原に歩き疲れ、ぺちゃくちゃと噛みくだいた米の粕をぺっ、と吐き出しては、また道を行く 。
夢みれば夢を追いたくなります。
街をさまよい ....
うんうんと首を縦にふる
なんだか良いこと舞い込んでくるような
ダメダメと首を横にふる
良いことなんかどっか行っちゃって
なんだか悪いことだらけな日々となってしまうような
こりゃダメだ ....
ねずみも寒かろ 朝陽に抱かれるよに 優しく包んであげよ
雨が降っている 夜に 雨が降っている
今日は 何曜日だろか
風が冷たい もうすぐ冬だろうか
夜風が寝る前に君に教えてあげよう
僕が昼寝していた時のこと
公園の芝生にやんわり擦られながら
木陰がそっと忍んできて
日射しを追い払ってくれたみたいで
すっかり夢心地に浸ってしまって
何故 ....
パンツのゴムが緩くなるとパンツの寿命はお終いだけど
気に入った柄なら捨てがたいよね 。
こんな風にしてモノは溜まりながら 年末調整で一気にゴミになる 。
‥好きですか
諦め ....
天竺に くまらじゅう というけものがいて
それは
熊羅獣と書く
というはなしを
きんじょの
こどもにすると
だませる
田蔵田という
けものがいて
そいつから
ジャコウのかわりに ....
金曜日の夜
窓をそっとあけてタオルを干しました 。
墨色の空を見上げ
ねむれないのは星と僕だけだと、 知りました 。
遠く離れたあなたの淋しさを思うとき
冷たいコップの ....
罪悪が付きまとう
全ては気のせいだ
どうしてそれを選び続けているのか……
クリスマスの日が近づき
町中は活気立ち
なんか電飾とか楽しくなる。
温かった。
音楽が聞こえ
子供達の声
肉屋の電球
ミカンの匂い
美酒爛漫
ポインセチアの色
ライトアップ ....
三千世界の一世界
ぼくと君との前世は
こっちの世界でいうとこの
天使と悪魔の二極化で 天使と悪魔に別れてた
神と魔王を頂点に ふたつの階級ピラミッド
ぼく ....
行かないで正解だったよ、とか
来て正解だったな、とか
終わってから言う
何かしてしまってから言う
生まれてきて正解でしたか
生きてきて良かったですか
失敗でも
生まれてきて良かっ ....
いくつもの
ヒルとヨルとを重ねあわせた
一枚の都市の風景画と
そこのみで生きる人物が描かれているとして
かれは
どこのマチカドを
いくど
折れまがり
バス ....
男なら堂々と
自分の道を歩めばいい。
人目を気にしすぎずに
わが道を懸命に進むべし!
目標を持って進むべし!
一生勉強!一生精進!
男なら困難に耐えろ!
決して音を上げるな!
....
雨が滑り落ちる
雪が零れ落ちる
花が乱れ落ちる
涙が伝い落ちる
決められた方向で
定められた法則で
ただ落ちていく
あらゆるものを
ありのままに
受け止める大地に
突っ ....
真っ赤な お鼻は、呑んでるし・る・し〜♪
焼酎片手に〜 テレビと喋る〜♪
不景気といえど やっぱボーナス出たら、嬉しいなぁ
初ボーナス♪
久しぶりに贅沢して、美味しいものでも食べよ ....
月の裏側には
闇ウサギがいるんだよ
絶対誰にも見えないんだ
これは月の秘密
僕の心の裏側には
いったい何がいるでしょう
これは僕の秘密
秘密がある方が ....
何処にでも
在る
言葉の塵
散らかしては
掃除する
片隅に追いやっては
在った事さえ
忘れてしまっている
でも
ひとつ
忘れられない
捨てられない
指輪に嵌めて
ひとつだけ
あなたからの ....
*
誰しもが寝静まる夜中にひとり風呂に浸かるわたし
それは
ぼんやりと黄色い灯りにきらきら輝く夢の粒をみるわたし
薄汚れた鏡に張りついた滴のわたしが不幸に見えるのは、もう一人の ....
K
親不孝な倅の
誰も知らない部屋の机のひき出しには
それでも両親に宛てたAIR MAILのクリスマスカードが
残されていた
研磨剤じみた陽光が降り注ぐだけの
カリフォルニアの生誕祭 ....
朝を聞いては実もない
流れるボルガの河を見つめて
「やまかわくさき」なんて言わなくてよかったわ 。
無知教養をひけらかそうとして
匿せば座禅に奴は笑うから
虚仮は自然に淘汰さ ....
ひと目星をみるために
今夜も出かけてゆくのです
雨がふってる空は濡れてはいない
窓のうちっかわには
平和があるというのに
こうして出かけるのです
まるで外にある宝物しか
受け付けない ....
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