明日は晴れそうだ
と、あなたは言った。
この世界の終わりの日に。
ようじもないのに
ころがっていく

さかみちを
みかんが

さかみちの
はてのはてまで

それが
ようじであるかのように
晴れ渡った空は苦手だ
太陽の光は
あまりに眩過ぎて

澄み切った空は苦手だ
透明な空気は
あまりに熱過ぎて

しとしとと静かに
雨降る夜が好きだ
シンとした世界に
私だけがただ一 ....
約束の黒い時間を巡って
波打つ人々の肩でした
風も騒がぬ午後でした
フィナーレが始まり
フィナーレが終わりました
細いこずえの先に
歌のひとかけらがぶら下がり
がらんと乾いた
秋の日差 ....
ねぇ
名前を呼んでよ
いつも いつだって

思えばこの30年近く
名前で呼ばれたのは
数えられるくらいだ

  もったいぶっているんだ

そう 貴方はいう

婚約時代も
 
 ....
空をなぞって
言葉がはじけていたのは
     少年だった頃

女の子がおはじきに
言葉を色分けして空き缶に詰めていった
          夏の海に帰る前に

すき
という二文字が ....
            101111


蜜柑の皮を剥く
指先に鈍色が
剥かれる悲しさを
染め付け
証拠を揃え
もはや逃れようもない
皮を剥き終わると
赤子の房が跳びだして
早く ....
親愛なるきみへ
一人で生きていくために
孤独に打ち勝とうと
強い信念に満ち溢れるきみへ
見えない自由を求めて
西へ東へ走り回って
泥水の中を這いずり回って
小粒のダイヤモンドを探 ....
なんでこんなにあふれてるんだろう

なんでこんなこときくんだろう

なんでそんなこといわせたいんだろう

なんでこんなわがままきくんだろう

なんでこんなにあふれてるんだろう

な ....
滑稽な姿ばかり写しては取って夜の中
などもう恐れることはないとそう言っては
話を続けることができない時間の真ん中

思うことは
針のように細い光の角度を
何度も見つけては消え
掴んでは投 ....
逆立ちをしているゾウの足に
流れ星が刺さった
昼間の明るさで
誰にも見えなかった
ゾウは少し足が痛い気がしたけれど
逆立ちをやめてしまうと
子どもたちががっかりするので
我慢してその姿勢 ....
いつも前をみなさひと叱つてくれた母/あでやかに彩(いろ)めきわたし生涯初のだいびんぐ/息をみたし瞼をとぢて“さよなら”のかたちで関節をのばす

すでに顔をそむけ唇を噛みしめ/母のしおからひ指先をは ....
目を見たら本当にわかるのですか
私のことがわかるというのですか
彼は当たり前だと言わんばかりに
私の目を見てそして目の中にまで
遠慮なしに入りこんでくるのです
私の中の扉を乱暴に開 ....
風の強い日には外へ出たくないね
仕事してると一服したくなるだろ
ビタミンが足りないからすぐに風邪をひく
もっとセックスしたいんだけど相手を探すのめんどくさいし
貯金がないから旅行にも行かれ ....
 ボクはいつも此処にいる
 地上に立って
 たまには怒ったり
 自由に哀しんだり
 している

 ボクは
 社交辞令と
 コンクリートが嫌いだ
 歌うのは下手だけど
 口ずさむくら ....
月に導かれしものたち

やはり
そうなのかもしれない
偶然が重なる
必然

あたしの
脳の中には
まだ
アナタがいる

そう みとめたら
ココロが安らいだ

愛しいでも  ....
幸せ


孤児院住まいの見習いウエイトレスは
真っ赤な口紅のついたコップを載せた
ステンレスの盆を厨房の隅にそっと置くと
裏口から同じくらいにそっと出た
ダイアモンドとマスカラのお客はま ....
             101107


ほぅ
ほぅ ほっほっほぅー ほっ!
漏らさず隠さず支える覚悟の
中身が漏れた尖閣の映像
ほっほっほっとエンジンを吹かす時
頭上にたくさんの ....
十一月の凛とした

午前のひかり、風、匂いのない匂い

カーテン越しでさえ

きみの部屋を充たしている

カーペンターズが流れている


ノンビブラート

体温を超えることの ....
「さあさあ皆さん、そろそろ冬眠ですよ」

その声をきいて、ぼくたちは数センチ浮いた。
つまり都会っ子の「なつやすみですよ」と同じ意味をもつ言葉なのだ。
家に帰ったときの「おかえりなさい ....
26年目の記念日

落ち着く和食居酒屋の個室で
あたしは
貴方に
指輪ケースを差し出した

 もう一度 はめ直して

いつの頃からか
あたしの薬指には 指輪の跡さえ
なくなってい ....
 父さんはニ層式洗濯機の中で
 ぐるぐる洗われている
 家族みんなに
 臭いって言われるから

 姉さんは乾燥機の中で
 父さんと同じように
 だけどひっそりと回っている
 好きな ....
毎朝君の家の前を
自転車で通り過ぎる

しばらく走ると
駅に向かう君の後ろ姿が見える

昨日も会えた
一昨日も会えた
そして今日も会えた

艶やかなロングヘアーが
朝日を浴びて輝 ....
月曜日は生ゴミの日
ロマンチストとエゴイストは
しっかりと分別してね

何かを背負っていないと
ビル風に飛ばされてしまうよ
なんて
あなたの
猫も興味をもたない
そのプライドは
き ....
 
 
ものがたりが
おわる

すっかり
いみをなくして

それでも
いみがあったのだ

あとがきが
みずのように
 
 
 〇悲しい、天竺まで赴いて買い求めた冷蔵庫が以前使っていたものとまったく同じだったときみたいに悲しい。

 〇頭の上にある見えない天蓋が少しずつ落ちてきていることについて知らぬふりをつづけるの ....
 
 
わたしが
しあわせになるために
ぎせいになった
きみへ

わたしより
としうえというりゆうで
きみはいのちを
ゆずってくれた

うまれなかった
あによ
いつからわた ....
ある人、死ス。
その墓、石一つ花一輪。
周りの墓は花盛り、人絶えず。

年月十年。周りの墓、相変わらず。
ある人の墓、石一つ花一輪。

年月百年。他の墓、人絶え、墓石半分。
ある人の墓 ....
内臓が焼けてただれていくような無力感
なんにもしたくない気持ち
夜中になってからカラやる気にまみれるからこういう事になるのだ
暗闇でやる気になるのは良くない
一人でかーっとして、頭と目が別の生 ....
                 101105



もうちっと
もうちっとですね
もうちっとで冬ですね
河原のネズミも慌ててる
ほじくり出した獲物を咥え
呑み込む暇に走り去る
水 ....
yumekyoさんのおすすめリスト(293)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
世界の終わりの日に- ku-mi自由詩310-11-11
みかん- 小川 葉自由詩8*10-11-11
曇天の空に- 一 二自由詩310-11-11
お葬式- オイタル自由詩3*10-11-11
名前を呼んでよ- 森の猫自由詩5*10-11-11
おはじき- 乱太郎自由詩14*10-11-11
みかん- あおば自由詩3*10-11-11
毒入り- 寒雪自由詩210-11-11
なんでこんなに- 吉岡ペペ ...自由詩210-11-11
すべてに名前を与えるなら- 遠藤杏自由詩5*10-11-11
ゾウの話- たもつ自由詩1610-11-10
おちば- 乾 加津 ...自由詩9*10-11-10
開けられたまんまの扉- くなきみ自由詩2*10-11-10
一般的社会人の様態(男性編)- アラガイ ...自由詩4*10-11-10
此処にいる- 豊島ケイ ...自由詩7*10-11-10
月に導かれしものたちよ- 森の猫自由詩4*10-11-10
十一月の童話- salco自由詩16*10-11-7
頭上注意!- あおば自由詩5*10-11-7
十一月のカーペンターズ- 吉岡ペペ ...自由詩910-11-7
おうちへかえろう- ゆうと自由詩210-11-7
指輪- 森の猫自由詩14*10-11-6
ちぐはぐな家庭- 豊島ケイ ...自由詩28+*10-11-6
駅までの道は夢- うずら豆自由詩6*10-11-6
分別の日- アズアミ自由詩5*10-11-6
水のあとがき- 小川 葉自由詩410-11-6
諧謔集- 豊島ケイ ...自由詩8+*10-11-6
犠牲者- 小川 葉自由詩410-11-6
ある人の墓- トキハ  ...自由詩5*10-11-5
午後無力- かとうみ ...自由詩410-11-5
先っぽの鴉- あおば自由詩4*10-11-5

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