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あまい季節を夢みて
窓のちかくに立っている
腕には
うすあおい痣をもって
むかしに覚えたうたを
口もとに飾って
すこしだけ
笑っている
明日になったら
明日
もしあまい ....
たくさんのひとの中にいて話していると
からだがだんだんうすっぺらくなる
笑ったり怒ったりしている人たちのなかで
からだがだんだんうすっぺらくなる
頭のなかに大きな丸をえがいて
からだがだ ....
おまえらの心が傾くところに
どんな花が咲くか見てやろう
それがこわいって言うのか
種も蒔いてないくせに
時間がわたしを撫でたので
わたしはおとなになった
なにかをきめるたびに
時間がわたしを撫でたので
でも
なぜだろう
男の手が撫でると
すこし
子どもに戻る
天秤にのせられたかなしみは
脂を抜かれた豚の頭のようだ
穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴穴 ....
あなたのことすきだったよ
死んでもいいとおもってた
でももうむかしのことです
思い出せないくらいに
だいたい思ってることをみんな
言ってしまえば詩になるとおもってるとしたらばか
お正月には餅と煮しめと金一封
あと薄い画面に映像たれながしだあ
それでおめでたいとおもってるとしたらばか
....
わたしの森は
胃袋のおく
どんどん深く狭くなり
わたしがあなたを
たすけてあげよう
狭く深く森が腐る
腐る腐る
いくつもの気持ちが空のふちを彩って、あさ。
燃える気持ちも、冷えて凍る気持ちも。
空白も、郷愁も、憤りも、悲哀も、すべて携えて、あさ。
別れのように、あたらしい出会いのように。
両極も、矛 ....
久しぶりに恋愛をした男の子は年下で、シャネルの匂いがした。
しっかりした肉におおわれた太い骨。
しりあってから十五日めに触れて、
触れてから六日間はなれなかった。
夜中に逢い、朝がたま ....
冷えてうまれゆく朝を
一人でみていた
生ぬるい夜を
壊される秋を
一人で
かなしみは
受け止めることも
受け流すことも
包み込むことも
捨て去ることもできない
そのかなしみ ....
わたしをみないで
うつさないで
おもわないで
わたしをみないで
みないまま
愛して
ふたつで1パックの太もも 紙コップのうすいコーヒーの温みで時間を計り からだをしめらせてうそをかくす たくさんのうそがドアーにはりついている そして地面が壊れはじめる 受け止められずに 受け流せずに ....
鉄塔の切先に白い烏がとまって喚いている 物事の切先に頭の良くない蛸が絡みついて喚いている 夜のえりあしが伸びきった性器に引っ掛って喚いている 敵はどこだ?
白い白い夜明け の向う側に 見えるか ....
静かな窓のまえに立って
汚いことばをいくつも吐く
うす甘い空に雲がたなびいて
鏡のようにつるつるの水の上を
あかるい色の羽を ....
中庭に
植えた花は
きれいだけど
枯れてしまった
窓際に
活けた花は
きれいだけど
萎れてしまった
花屋に
勤めてみたけど
まい日
まい日
まい日
まい日
まい ....
誰だ誰だ誰だ誰だと喚きまわっているから私だと耳打ちしてやったらすうっとしぼんでいった誰だ誰が死んだんだ?私だ、菊の花まみれで立っている女。あれはもう腐ってるから食べないほうがいいと男。緑の肌の少女 ....
よこむきになって
泣いていたら
右目のなみだが
左目にはいって
はんぶん魚で
おぼれていました
明けがたに仕事を終えて
20分だけ男のひとに会った
くちの中に
たんぱく質の味を覚えながら
台所で立ったまま桃を食べた
うす暗く うす寒い からだのなかに
うす甘い桃が
ぬまぬま ....
わたしは
鬼を育てている
小さくて可愛い
鬼を育てている
百年を わたしは三つに分け
大きいものは土に埋め
小さいものは火で燃した
一つ残った手まり程のを
わたしはするりと飲み ....
おわらない憂鬱を笑うように朝がきて
継ぎ目のない昨日をなくしていく
夜の隅っこに取り残されて
君がついたため息を飾ろう
裏切るようにうつくしい陽がさして
安心な夜を洗い流していく
....
あらがわなければ、
と
おもったときには
もうあらがえない
うしないたくない、
と
おもったときには
もううしなってる
こどものころに
走っていて転ぶとき
ああ転ぶな、 ....
きょう楽しくて
たくさん笑ってしまったから
きょう死ななければならないな
と
おもった
したしい浴槽に
清潔なおゆ
わたしのからだは黒ずんで
おおきな澱
しっている
海はも ....
なぜかはわからないけれど、世界はとおくにある。
朝顔の花でつくるいろ水や、
海辺でひろう角のとれたガラス、
いいにおいのする果物の皮
そういう、心地よくて意味のないものになりたかっ ....
乳ぶさのかたちをしたくもが
夏空に憂いをあたえている
満員の最終列車が
日付のさかい目で迷子になる
聖人のため息が
夕刊とともに2セントで売られる
ああ
古着屋で
はかり売 ....
乾 加津也さんのはるなさんおすすめリスト
(115)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
雨と靴下
-
はるな
自由詩
4
11-2-20
だんだんうすっぺらくなる
-
はるな
自由詩
5
11-2-20
音楽
-
はるな
自由詩
4
11-2-13
手
-
はるな
自由詩
2
11-2-7
豚天秤
-
はるな
自由詩
1
11-1-31
むかし
-
はるな
自由詩
3
11-1-25
ばか
-
はるな
自由詩
2
11-1-3
森
-
はるな
自由詩
2
10-12-30
あさ
-
はるな
自由詩
3
10-12-16
終わる恋
-
はるな
自由詩
3
10-12-14
一人でみていた
-
はるな
自由詩
4
10-11-18
みないで
-
はるな
自由詩
3
10-11-17
電車、みじかいスカート
-
はるな
自由詩
3
10-11-12
敵はどこだ?
-
はるな
自由詩
3
10-11-2
穏やかな日
-
はるな
自由詩
4
10-10-20
フラワーショップ
-
はるな
自由詩
4
10-10-4
リバーシ
-
はるな
自由詩
1
10-10-3
湖
-
はるな
自由詩
5+
10-9-18
落下する桃
-
はるな
自由詩
3
10-9-10
鬼を育てる
-
はるな
自由詩
2
10-9-9
明星
-
はるな
自由詩
3
10-8-16
転ぶ
-
はるな
自由詩
5
10-8-15
きょうの仕事
-
はるな
自由詩
3
10-8-9
憧れ
-
はるな
自由詩
7
10-8-9
美しい世界
-
はるな
自由詩
3
10-8-5
1
2
3
4
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