すべてのおすすめ
電話がかかってきて
行ってしまった
幸せになるんだ
といって
コケリンドウの
花をみつけた
ちいさな青
の付け根のあたり
淡く
消えそうなものに
私はいつも憧れる
たくさ ....
他人の死は見ることができ、
自分の死は見ることができない。
他人の表情は見ることができ、
自分の表情は見ることができない。
自分の何かはすべて想像だけで、
鏡に写った自分が本当に自分 ....
{引用=
夏がころがりおちてゆくのを
陸橋のうえから
ぼくは
ずっとみていたんだ
いつかかならずくる
嵐が
ニンジン畑のどこに潜んでいるのか
だれも知らないことが残念でなら ....
朝の公園でおんなは貝殻のようだった
見つけたことを喜ぶみたいな
ぼくはひとりのガキンチョになっていた
おんなから二度キスをされた
髪の毛にしてくれたあと
ぼくから唇にした ....
真冬の寒い日
葉がすべて落ちて
魚の骨が起立する
銀杏並木の坂を
ゆったりと降りて行く
僕は何の理由か気づかずに
気づかないまま
躓いてしまった
小石一つ無い道だったはずなのに
....
お菓子はね、子供や、それから男のためにあるのよ。
甘いお菓子のにおいに騙された子供は従うようになります。
とろけるようなめまいの中で男は幸せになります。
子供も男も基本は同じです。
ホームメイ ....
{引用=
中途半端な気持ちで
ハウ・ドゥー・ユー・フィール?
と問えば
こぶしがかえってきた
夏
涙が流れ出る夏
涙があふれる夏
みんなからだがおかしい
脳のどこかもおかしい
....
あんなに月といっしょだったのに
金星はひとりぼっちになっていた
でもそれは
俺の見えている世界だけのお話で
じっさいはなにも変わらないよな
流れ星だ!しばらく見つめていた ....
いっぴきの蝉が
務めを終えたように
仰向けに落ちて
空をひっかいている
親しんだ木々の幹に
戻る力はもう無い
おまえの瞳が
磨きたての宝玉のように
くろぐろと光をたたえるのが
....
ひとりの物になる為につくり込まれているわたしは
その為に負う孤独には強くあるよう鍛えられている
それはとても危険なことで
....
きのう月ははんぶんで
それはそれで気持ち良さそうに
浮かんでいる気もしたけれど
ぼくらの星の衛星は
勝手にひかりに名前をつけられている
まるでひかりが月みたいじゃないか
....
蒟蒻畑がある
蒟蒻といえば
まだ幼かった妹が
蒟蒻は
おなかをきれいに
掃除してくれるのだと
父に教えられて
がんばって食べていた
記憶しかない
私は蒟蒻畑も
おなかの ....
ことばが流れていってしまった
ぼくのくじらは
それを追って
がばーっとのみこむ
ことはできなかった
衰えてしまって
かなしげな
目をしている
彼女は信仰をしている
流されないでつよく生きてゆくためにやっているのだそうだ
彼女の読経をよこできいていた
ある花の名前を何百かいも繰り返していた
花の教えなんだ、そんなメルヘンなことを考えて ....
夜の散歩に出掛けた際に
無数の小さな光たちは
私を少年時代へと連れていく
できるなら、ここへ来ることは避けたかったのだが
不意に遮っていったかつての残像は
無罪の色をしていた
....
闇夜で全てが閉ざされて
影が襲い掛かってくる
大空を見上げても希望なんて見えてやこない
過去が輝いて見えるのは 今を切り開けていないから?
未来が塞がれているのは 今を見据えていないから
....
服を脱げば
汗をぬぐえば
そこには
熱い風でもない湿りでもない
夏が
夏というものが現れる
幼子のころを思い出すなつ
幼子はおとなにあこがれた
おとな ....
少年が銃をぶっ放している
ブサイクは恋に夢中だった
少年が銃をぶっ放している
とある二人が永遠の愛を誓っていた
少年が銃をぶっ放している
ニートは親と自分に言い訳を続けている
....
めずらしく
たったビール2本で
酔いが足をからませる
まっすぐ歩いているつもりが
どんどん道の
真ん中に寄っていく
ボワンとした視界に
でんとトラックが
踏み切り待ちしている
....
小さい頃
マンションの庭で
四つ葉のクローバーを探した
何であんなに幸せを見つけたがったんだろう
あの頃と、大して変わってないのだ
もう20年近く経つけれど
昨日のことのように、昔の情 ....
裏切られても罵られても
僕はたった一人でこの荒野を歩いてく
他の道と交わることもあるけど
人は一人
同じ道は誰も歩かない
同じ景色を見てるのは一瞬
そしてまた自分の荒野に走り出す
捩れた ....
動くことも知らず
声を出すことも忘れた木偶の坊
星が降りそうな夜なのに
心は満たされない
あぁ、どうやったらこんな人間が出来るんだろう
空は綺麗過ぎて 僕の汚いところまで ....
昨日をかばんに詰め終えた
坂道 秋の木立 四種類の蝉の歌
清掃工場の煙突と浄水場のタンク
ダンスを始めた稲穂たち
鎮守の丘と用水路
高速道路の高架橋
思い出の風景をぜんぶ閉じ込 ....
新月の美しく怪しげな光りに誘われ
黄泉の扉を開く…
自然と受け入れてくれる
時はいつか
肉体はパラパラと崩れ落ち
魂だけの楽で酷な私
新月の微笑みが手招きをして ....
君にだけ、教えてあげる。
あのね、
ほんとにやさしいひとは
人に「やさしく」できないんだ。
やさしいって思われてる人は
つめたいつめたい氷を
こころの中に抱えてる。
気になったあの子は
イメージが難しかった
理想を当てはめるのに
ぴったりだった
あるいは、
恋の正体を見破っていたから
抽象的なものには
名前とイメージを付与
自身のストー ....
スーパーマーケットの
タイムサービスで
父が売られていた
お惣菜売場の隅に
さみしそうに立っていた
私が買った
うれしそうな顔をする父に
何か食べたいものはないか尋ねると
....
彼に逢ったこの夏
彼からのメールが届く度 泣いてばかりいた
哀しいからじゃなくて 嬉しくて
私がほしい言葉のすべてをくれたから
サイト上だけでのやり取り
本当なら 出逢うことはなかったは ....
高速道路からみえる
一番目立つ集合住宅
おそらく
ここは
八王子あたり
名前を
つける
マツリハイツ
窓のひとつ
ひとつに
すき
きらい
を
はりつける
頭だけ ....
ライブの帰り
新宿のバーに立ち寄った
あたしは
そこでもビールを2杯を
グイと飲み
いいぐあいに 酔っていた
もう 終電には間に合わない
あたしは 迷わずにその人の後に
つ ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11