カワバタくん、ランチでもどう、
同僚のイガタアヤコがシンゴを誘う
いっしょに働いて10年以上になるのに話すようになったのはこのいちねんのことだ
飲み会で子育ての話になったときなぜかシンゴ ....
シンゴは大型ショッピングセンターの駐車場に車をとめてDVDでオナニーをした
ゴルフの打ちっぱなしにいくと家族には嘘をついて送りだされてここにいた
悲しくもなかった
みじめでもなかった
シンゴ ....
人妻にストーカーまがいのことをしたことがある
あの熱情がもうない
それがじしんの成長なのか
それとも退化なのかわからない
さびしいような気もするし
胸を撫でおろしたくもな ....
わたしにはみずこがいる
それにいつからか名前までつけている
ときどきゆめにそのこがあらわれる
ベランダでげんきよくはねてあそんでいる
あぶないからと注意しても
わたしをなめているのだろう
....
またこの季節がきた
むかしの女から選挙の電話だ
感情が宗教にとりのこされてぽつんとする
勇気、無私、新たな地平、
どんな宇宙のものまねなんだろうか
宗教は、いや、宗教を選ぶということ ....
考える 考える
君のことを考える
君について考える
油断していた
....
そんなことしたら
また再会することになっちまうじゃない
愛より弱いこと
ひとりひとり続けようか
大好きだった
いつもそばにいた
いまも影や轍
気にして生き ....
あなたのやさしさ ちゃんと通じてる
秘蜜はね スゴイから 秘蜜なんだ
だから 秘蜜は 隠れるんだ
秘蜜 ....
おもしろくねえなあ
そう思いながら
てけてけ歩いていると
おおっ! なんだこ ....
{引用=
「嘘は命のバロメーターさ」
と、
歌の文句に教えられ
死なないための一心で
嘘をたくさんついてきた
おかげで気がつけば
嘘は
嘘それ自体で
はばたく羽を持ち
夏の ....
あたしは
バンパイア
夜な夜な 赤い愛の血を
求めてさまよう
あたしのことを
愛してくれる
赤い血は
匂う 匂う
いい匂い・・・
今夜は キミか
かけ引きも大事 ....
こんな顔をして家には帰れない気がした
ヨシミは自転車で夜を町を走っていた
お母さんをさがしてパチンコ屋さんをわたり歩いていた
カゴのなんでもバッグにケイタイがのぞいていた
目からなみだがあふれていた ....
カワバタとこんなにながく歩いた
ふたりともなにもしゃべらなかった
最愛ってなんだと思った
仕事がらカワバタはホテルに顔がきくようだった
いつも車に乗り込んでから食事かホテルでゆっくりした
....
磁力のせいか
しずけさか
ひんやり感か
北の部屋は
よく眠れる
かつて あたしは
豪邸の一人娘であった
過去世の夢を見る
父と母の部屋に
入ったことを
とがめられ
....
備忘録的な散文です。
既に、天彦五男会長も筧槇二元会長も鬼籍に入られているので、お墓参りは出来ますがお目にかかることは出来ません。
自分のサイトにupした詩集データですが、エッセイとして読んでいた ....
一寸先は闇なので明るい未来に想像ですら辿り着きません
あんたが舵をとるのならいっそ二人でカヌーを漕ごう
へどろの海を漕ぎ出そう
カラスの時間
東京メトロ有楽町線に辿り着いた時
戸惑う ....
6月3日
6896頭の殺処分。
間も無く、えびの市、清浄化。
6月4日
昨日までの殺処分完了は135028頭。
6月5日
昨日の殺処分は5498頭。
昨日、牛に蹴られ、目に重 ....
「こんにゃくゼリーの会 発足!」
ある日突然
それはひとつのテロ、いや革命だった
「老人と子供にはあげません」
と貼紙をして
こんにゃくゼリーたちが檻の中に閉じ籠ってしまったのだ
....
【マルボロ】
かあさん あのね わたしがうまれた世界って
本当の本当は しろい正方形だったのでしょう
そこはとても清らかな場所だったのでしょう?
エタノールで消毒した 清らかな ....
乱暴に脱がす手
手に刻まれた三日月が
赤紫に腫れていた
いつもは白い月なのに
哀しい目をしてのぞきこむ
水晶体に光景が////
湿った砂山
ふもとから
少しずつ掘ってゆ ....
触れる
あなたと手が触れる
コレクションを手渡した
ほんの 一瞬
....
あのひとの
ギターをはじく手の速さ
見ているだけで
悲しくなる
タイから帰ってるはずのカワバタから連絡がなかった
カワバタを想うと滝の音と満月が濃くなった
さいきん心癖のように思うことがある
カワバタが独身だったらあたしはユキオと別れているのだろうか
....
あなたと私の魂の頬ずりは
凝り固まった二人の心を解かしていく
それは氷が解けて板の上を流れていく
そんな さらっとした風ではな ....
{引用=
紙上に佇む
痩せ細った枯れ木
磨り減ったペン先がつけた
掻き傷の隙間に
深く根を張るインクの滲み
どこに行くとも
なにを残すとも
示さぬままに
埋まってしまった行の終わりの ....
あなたの瞳にうつるものが
どんなにあなたを悲しくしているか
どれほど考えてもわかりません
あなたの背中がいったいなにを
どれだけ背負ってそんなにも
淋しく見えるのかわかりません
け ....
急逝蝶苑だったのだ
ドップラー効果を知っている
無線無料タクシーに 乗って
ダンゴ虫のポーズを とって
行き着いた 場所は
碧の体液は セルロース製では
....
あんなに焦がれた貴女との花解き
たったの一度ことなるならば
一度だけが故それがこんなに苦しいならば
なければ良かった
そんなに恋しい訳ではなかったが
たった一度の花解き
男は忘れる ....
ぱらぱらと降りそそぐ
オレンジ色の十字星 / ジュウジボシ
軽やかに土を跳ね
思い思いの居場所に
身を委ねる
....
金を使っているもの
だけでなく
ほら
この錆び色の茶碗も
....
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