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婦人服リサイクルの店「るうぷ」は
九年目で十年を待たずして
閉店せざる得ないことになった

彼女の夢の一つが消える

二台あった軽自動車も
彼女の車は手放すことになった

税務署から ....
市営住宅を取り囲む塀のなかで

ぼくはひとり能の練習をしていた

隣接の公園でこどもたちの遊ぶ声が

やわらかなガラスみたいになって空を引っ掻いている

能を教えてくれたのはお母さんの ....
君のことを
煙草1本分だけ考える
はずだったのに

君のことを
煙草3本分考えてた

煙草の煙は
君への

想いのように
柔らかく漂ったり

ため息のように
切なく漂ったり ....
遮光レンズ越しの
淡い背景が
拡散する持ち時間を
しばし彩る
グラデュエーション
緑色のかみ人形の林立に
研ぎ澄まされた
ペーパーナイフの
握り締めた刃先の赤
指の間の憂鬱な黒い ....
それはまるで鉄条網のまえで

雨にうたれる哀切なる群衆のようだった

おまえとキスをして

おたがい探しまわって

ふたりして群衆を見つめていた

哀切./i

それがまるで鉄 ....
子犬の小太郎を
弟が散歩に連れて行き
人を噛ませてしまった。

それ以来弟は噛ませた事は
なかった。
小さい弟には屈辱的だった。

輪ゴムのパチンコで
弟の目を失明させて
しまった ....
影の尾を掴み
痴呆する夕方
ぬるい病みの連続と
意識下の模索の交錯
爪を噛みちぎりながら
肉食の夢に
ひとしきり溺れた刹那
見下ろした欠片は
一滴の血液を滲ませることもなく ....
行方満ちる目
未明ひとつ触れ
踊りかなしく


ひと呑みひと呑みが
耳につもり
うなじを下り


冬の馬が削る
原 崖 丘
かけらを ふりほどいて

 ....
忙しい作家みたいに
見えない締め切りに追われてさ
渋谷の人ごみ追い越して
ひとりぼっちのおいかけっこ
横断歩道を
渡る
手を挙げた老人の
律儀な背中にしょった
いくつもの
ストーリー ....
終わりの果てだと 葉っぱのふち
緑の雲を浮かべた陽気
体を掠めて靴の先で紐をとく

小さな精密が一生懸命
育てた木は また残る

根元に散らばる慈しみと親愛が
腐りはて かさかさに乾い ....
鉄塔の切先に白い烏がとまって喚いている 物事の切先に頭の良くない蛸が絡みついて喚いている 夜のえりあしが伸びきった性器に引っ掛って喚いている 敵はどこだ?
白い白い夜明け の向う側に 見えるか  ....
あの子の
頭脳はノーベル賞級の学者も認めるほどだ
そのくせ
恋に落ちたら
頭脳も体も
全部溶けちゃう

あの子の
恋はいつも正面衝突
背の高い男が好みで
体当たり ....
君よ、忘れたもうな 
いかなる時もあかい実を{ルビ包=くる}む 
透きとほった 
ほおづきの殻のあることを 
「じれったい!」と叫んでいた男の背中にすがりつこうとして
彼が必要としてたのは私じゃないことに気付く

う〜ん、淋しいかも

開けてはいけない扉を自らの意思で開けてしまったのだし
それが愛 ....
魚の小骨のように胸腔にナイフが引っかかっております。
子どもの時分からずっと引っかかっているのです。

(おかしいですか?
 たいして悩みでもないのですが、
 やみつきだなんてとんでもない。 ....
直線的な飲み方をしたら
その酒は喉を焼いた
甘美な味わいの後の
ヒリヒリした後悔は
終電後の情事

一杯飲めば十分で
それ以上求める気はない
倦んだのでは無く
違う刺激に酔っている
 ....
(ここもむかしはみんな桑畑じゃった‥)
年老いた父や母を車に乗せて走っていると必ずそう切り出したのが、今では自分のことのように懐かしい 。

刈り取られた田んぼ/稲架、萎れた葱/大根の葉、 ....
人間は 誕生日から 次の誕生日までの間に
普通に生きてさえいれば
少なくとも 2%ぐらい能力的に成長するらしい

毎日で割ってみれば 僅かな数値しか出ないけど
日々 起きるたびに あ ....
 死んだら二十八グラム体重が少なくなるって
 それがひとのタマシイの重さらしいよ
 と、どこから聞いてきたのか
 娘が言う

 父はおもう
 タマシイに重さがあるなら
 物質 ....
 
 
やねのうえを
あめがあるいている

なかにはいりたくて
しかたがないのだ

しめわすれたまどから
なかをのぞいて

さんのあたりを
なみだでぬらして
 
 
私にやさしくしないでください
やさしくされることになれていないものだから
胸のあたりがやけにこそばゆくて仕方がないのです


私にやさしくしないでください
あなたにやさしくされるたびに
 ....
 
 
色鉛筆のケースの中で
弟が眠っている
一番落ち着ける場所らしい
父と母はテレビを見て
時々、笑ったり泣いたりを
繰り返している
ケースから出された色鉛筆で
僕は絵に色を塗る
 ....
今日も君は
大型の想いを飲み込みながら歩いてゆく
そんなには無理ではないかと
私の心配に気付かず通り過ぎる

ホームにつくと開いたドアの中に
ぎっしりヒトがつまっていたから
後ずさりした ....
傷ついたふりをして
他人の心を踏みにじるのは
いつでもおまえの手口
被害者面して
本当に弱い人間を打ちのめす


見ていないで助けてくれ
座ったまま小さく呟くだけで
誰の心に ....
 
 
てんぷらやのごしゅじんが
きょうも
てんぷらをあげている

あきないのだろうか

きのうより
きょうが
おいしくなっている

あきないのだろうか

てんぷらやのごし ....
 いっぱしのおとなになりてえ
と泣きながらうそぶく四十男を
わたしは胸の中に招き入れる
 いっぱしのおとなはつまらないわ
と慰めてあげることも
 いっぱしのおとななんかくそくらえ!
といっ ....
 
 
かおりのいえの
あかりが
まだついている

あいかぎで
かおりの
いえにはいる

くることを
しっていたのか
りょうりを
つくっている

ゆめかも
しれなかった ....
 
 
まりが
はずんでいる
えきのホームで
けいたいでんわを
いじりながら

まりが
でんしゃにのる
まんいんでんしゃに
おしつぶされそうに
なりながら

まりが
ころ ....
沼の中へとダイブしたい

白いワンピースが泥色に変わる瞬間を
この目にしっかりと焼きつけて

刻みこむんだ

服に肌に心に
生きてゆく為に必要な汚れを



泥んこになった ....
朝のまぶしさで
目が覚める

となりには
あなた

鳴り響く
目覚ましの
アラームを消す
あなたの手

 ねぇ

あたしは
あなたの胸に
手をあてる

あなたの
大 ....
ナカツカユウリさんの自由詩おすすめリスト(159)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
我家に米が無いこと- 板谷みき ...自由詩2*10-11-4
お父さんだった- 吉岡ペペ ...自由詩610-11-4
煙草1本分- ミサイル ...自由詩710-11-4
老い- ……とあ ...自由詩11*10-11-3
哀切./I- 吉岡ペペ ...自由詩310-11-3
故意か過失か- ペポパン ...自由詩6*10-11-3
メモリアル- ホロウ・ ...自由詩3*10-11-3
午視- 木立 悟自由詩710-11-3
おぎくぼ- アズアミ自由詩6*10-11-3
木漏れ日- 砂木自由詩16*10-11-3
敵はどこだ?- はるな自由詩310-11-2
あっちゃん- yumekyo自由詩8*10-11-1
殻_- 服部 剛自由詩610-11-1
ケーハクなひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*10-11-1
反映- 豊島ケイ ...自由詩17*10-11-1
Kiss_OF_Fire- ……とあ ...自由詩9*10-11-1
道____‥__序章- アラガイ ...自由詩7*10-11-1
2%仮説- yumekyo自由詩6*10-10-31
結界を出入りするもの- 石川敬大自由詩2010-10-31
- 小川 葉自由詩1210-10-31
素直になれなくて- 涙(ルイ ...自由詩310-10-30
色鉛筆- たもつ自由詩1910-10-30
♯2番線列車- 朧月自由詩410-10-30
リセット- 寒雪自由詩210-10-30
商い- 小川 葉自由詩3*10-10-30
情事- 豊島ケイ ...自由詩9*10-10-29
かおり- 小川 葉自由詩610-10-29
- 小川 葉自由詩310-10-29
“凛”- 三奈自由詩810-10-29
ハグ- 森の猫自由詩5*10-10-29

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