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切った髪 床にのびて あくびする 晒した首筋 歌う襟足
蠢動す 巣穴みっけた 雌百足 蓄膿症の 副鼻腔内
お元気?と聞き覚えない声がする電話の向こう詐欺師の匂い
何歳になろうと夢は美しいあの世この世の間で揺れる
台風が接近中と告げる声眺める空に恋文飛ばす
退屈な授業に背中向けたまま遥か彼 ....
船をたたむ)海岸からは海岸が見えなくてこれでは砂漠と同じです(海岸もたたむ
抜けそうな八重歯の揺れが開閉器 奇跡と破滅を行ったり来たり
(忘れたい)脳裏に散らかる消しかすはしろくて ....
尼さんの 短い髪の 香を放ち 松葉も命 欲情の春
誰もこの桜が見える道行けば 歩けばいない 道を疲れて
コスモスの 何色の地下鉄の色 削りこむ落書きに壁もなく
(発酵したい、)ね ふたり。肌はふやけて溶け出して やさしくこわれてゆくからだ
蜂の巣に成り変わってく脳みそがしとしとばらまく蜜と毒針
ぼくたちは目蓋に守られ息をする微弱いいのち せっくす ....
一輪の しおれた花を 握りしめ もう訪れない 春を思う
確かに僕らは家族でした 証明してくれる 絆はもう無く
時が止まったこの家に 戻れない家族の形を夢見ている
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故郷に森があるならそれでいい海の樹海の小さな街だ
人形の折れた手首を持ったまま母の帰りを一人待ってた
説明しようとして絶命してしまった僕のレジュメが空へと
深夜、ヒツジが僕を数えている、可愛そうにまだ眠れないのだ
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エナメルの ミニスカートから 這い出した 蛇のタトゥーの 餌になりたい
きらきらとチョークの粒子の降るサハラ(先生、胸が灼けるくるしい。)
春の雨 寂れたビルの 屋上P 車を停めて シート倒した
決めるのは他人ではないこの自分迷いの中に成長がある
化粧する後姿も魅力的花になろうと心に決める
南北を貫く川のせせらぎが桜並木に息吹きかける
バス降りる人々の列急ぎ足行き先違うそれそ ....
憎しみが 頭の部屋で 増幅し 黒い火となり 魂あぶる
すこやかな寝息としろくなめらかな腕 みだれうつぼくの欲求
水を抱くように おもいだしている 髪の毛 指先 かさなるため息
カタログを開けば色の洪水であたしは靴の箱舟に乗る
ひだまりに さらされてゆく くちびると 動けずにいる ぼくの両足
「大丈夫」そう言われると僕はもう なにも言えない、きみが遠くて
コンビニで おでんひとつだけ 頼んだら
大根のかけら 入っててほしい
ジャンプするタイミングくらい分かってる いち、がいつか わからないだけ
チラ見して 戸惑う彼氏 キョドらせて 私の耳に ささやく魔性
雲間から光のはしごおりる声 ひばりは空に春の種まく
落ちてゆく花びらの速度はかりたい 春の速度と似ているようで
菜の畑 蜂の羽音も 気に留めず 蜜の時間を 君と味わう
想い出のマザー牧場
雨上がり空を見上げる雨蛙 もっと降れよと月が綺麗と
ヒマワリを育てています真っ青な種を十一月にもらって
双葉本葉大雪冬至ヒマワリはじわりじわりと育っています
植え替えるとき底に根がぎっしりでやる気でいるのが窺えました
強風と霜からだけ ....
いつか見た風景だろうお月さん。だけどもおれははじめて見たのさ
フェルマーの最終定理説く君の肩にとまってみとれる小鳥
シャイニングナイト・クラウディモーニング・雨風虹影の地球光
ただ無為に時を過ごすよコーヒーを飲み本を読み土になりたい
「また後で」テレスコープの先の君と飲む微炭酸ソーダみたいな春
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