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エレベーターの中は
どこまでもお花畑でした
見たことのあるような花ばかりだったけれど
すべての名前を言い当てることは出来ませんでした
ああこんなところまで来てしまったのだなあ
と感じて
中 ....
押入れの中で目覚めると
いつものように優しくなってる
手も足もおもいっきり伸ばして
指先の細かい部品までもが
思いやりに溢れている
感謝の言葉は誰に対しても
正確に発することができ ....
 

あたりさわりのない野辺は
どの角度から見ても真直ぐだった
だから
生き物の骨組みはどこからでも見れた


胸のあたりの骨の向こうは
いつも何かが始まって
終わっていた
始ま ....
スーパーのレジで
おつりのコインを数枚受け取ると
「わあ、お金が増えたね」
と娘は目を輝かせる

自動ドアから出るときも
「あのおばさん、きっと親切な人なんだよ」
ふわふわと歌う
 ....
  

息吸って
吐く合間に
みっつのお願いをして
それから
境内出るまで
振り向いちゃだめ
走っちゃだめ
立ち止まっちゃだめ
声出しちゃだめ
お願いごと思い出しちゃだめ
息吸 ....
降り積もるものだ 
わたしたちは更新されていく 
みえているものがあきらかにぬりかえられていく色に
毎秒ごとに降り積もるものに 
くちびるを噛みながら凍り付いた湖の上をショートカットする
ト ....
ひうひうと喉を鳴らして
道を行く

あまり長いこと歩かないから
そのうちきっと倒れるのでしょう

倒れたらきっと
あとから来る 無慈悲な女が
私の身体を乗っ取って
ただの一度も使わな ....
手で、ずれた眼鏡をあげる、八月の、水をふくむ、曇り空。閉鎖された父の勤務先、N社の自動車工場の脇を通り、母の自動車で、霊園に向かう。いままで納めることのできなかった、父の灰が、眠っている。わたしは、新 .... ぞくぞくするものだから
風邪をひいたように思ったのだけれど
なんだ
背中に離婚届が貼り付いていたのか
ついでだから
その上から婚姻届も貼ってしまおう
少し温かくなるかもしれない

それ ....
パンダとして

足を放り出して
笹を
食べるのが
トレンディなんですって
野菜のソムリエの
長谷川さんが
言ってたわって
ルミコは
教えてくれた
無防備が
かわいい
という ....
「ここから飛び降りるって言ったらどうする?」
「やれやれ。気まぐれなお姫さまだ」
「なによ、その棒読みのセリフは」
「感情がこもっていないんだよ」
「あのねー」
 
 
 屋上、 ....
青い枠にはお花の絵が似合う、と教えてくれたおじちゃん。
わたしはこんな風になってしまったのよ。

見えなくなっても、がっかりしないで。
ちゃんとあの靴を履いて見せるから。
わたしはおりこうで ....
カスタネットの音が好きなんです。

あ。ごめん。嘘だった。

破壊力のある音。
脅威的な破壊力。
何かを間違っていたみたい。
間違えていたみたいだ、わたし。

わたしも歌うわ!
チ ....
パパが自動車を買ってあげるって言いました。
パパって、お父さんのことじゃないのよ。

「パイナップル色のが欲しい」って言ったの!
黄色じゃないのに!
だから、パパなんだわ。

−もお!こ ....
防衛する力を備えていないわたしは、
ダメなんだわ。
泣いたって、残されているのは鳩のフンの始末だけ。

「女の子はお姫様でいたいのよ。
 ピンクのドレスを着て、
 微笑んで王子様を待ってい ....
「真似をしてはいけない」と誰かから教わりなさい!

−罪は重いのです。

ここに居てはいけないの?
ここに居てはいけないの?
わたし…。

赤のボールペンより青のボールペンで書いて欲し ....
”管制塔
 管制塔
 
 わたし、もう大人です”


インカムをつけた父親たちの
腕組みと低調な呼吸音
誰かが返答をしなければならないが
彼らは呆然という姿勢で腰掛けたまま
 ....
伝説のブリーフを
誰もいない
コインラウンドリィに
放り込み
パイプ椅子に座り
煙草に火をつけ
女性自身を広げ
ゆるい
サンダルを
鳴らし
三度鼻をかみ
ベッドがあり
下着があ ....
+TATOOの悲しみ

 水商売をもれなく売女と呼ぶ
 その在庫表の端には
 くたびれたドラえもんが描かれている

 規則正しく働ける
 抜け目ない線とスイッチの裏の
 せわし ....
くらげはもう水みたくなって
やがて海になるだろう





溢れる 空想を両手にとって
きみは穴を掘っている
隣で海を耕しながら
私はそれらを見つめてあげる

 ....
あんとき死んどくんだった
死んどくんだった
眠らせてもくれない
不眠症
書いてる間だけ気がまぎれる
このまま延々書き続けて
ピストルや首吊り紐から逃げれるかい
腱鞘炎になるまで書きつづけ ....
出会いがしらに、
さようならっていい言葉やね
とあなたは云った
空は低く銀杏の木だけが一本高く見える
出会いがしらにいってくれて助けられた気がして

知り合いへの手紙を破った、日
健康のために 今日は
詩をかくのをやめておこう
もうネタもないし  
という詩をかいた
って 前にも使ったな
何を忘れたかったのだろう
街に一つしかない小さな駅で
男は窓の外に向かって手を振った
無人のホームでは鉢植えに植えられた
カモミールの花がゆれるばかり
やがて男を乗せた列車が発車すると
駅 ....
男は簡単だった
周りの人はみな
おまえは簡単だ、と言い
いたって普通だった男の両親は
なぜ普通の自分たちから簡単な子供が生まれたのか
死ぬまで不思議がった
時間があると男は海を見に ....
男は冷蔵庫の中で傘を飼育している
夜の方が良く育つときいたので
朝になるとわくわくしながら傘に定規をあてるのだが
傘の長さが変わっていることはなく
その度にがっかりする
けれど男は知 ....
男はふと時計を見た
まじまじと時計を見たことはなかったが
見れば見るほど
時計は自分に似ていた
あたりまえだ
男は時計なのだから
一方、時計はといえば
すでに着替えを終え
これから ....
入院してる友達のために折ってるのと
その子はちょっと淋しそうに

鶴を折っていました

それを手伝おうと
わたしも折ったのですが
できあがった鶴の
羽を広げようとしたとき

その子 ....
今日は月夜かと思ったら。
空にあいた穴からボトボト蛍光色の液体が流れてきた。

筏でも作ってあの穴まで漕いで行ってやろう。

穴はいくつも空いていき、様々な蛍光色の液が混ざり合って
風景が ....
「まな板給夫のいる」は高架線下の天使と賭けをする。
手札の伏せてあるカウンターが震える。頭上に
ぶら下がっていた彼女の戦利品の数々。
その一つ、オレゴンの絵には
黄色のテント内、
突き出した ....
あとらさんの自由詩おすすめリスト(353)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
足元- たもつ自由詩1207-4-13
ドラえもん- たもつ自由詩9406-8-3
リトグラフ- 嘉村奈緒自由詩1306-7-9
おつり- たもつ自由詩54+06-2-26
息を止めて- AB(な ...自由詩506-2-8
雪眠る- モリマサ ...自由詩9*06-1-18
氷道- ミゼット自由詩2*05-12-3
スカイライン- 光冨郁也自由詩1105-10-25
風邪流行ってます- tonpekep自由詩28*05-10-25
パンダと暮らした- 辻野克己自由詩305-9-19
やきそばパンはいかにしてなくなり、夏はどのように始まったか- Monk自由詩29*05-8-31
親指姫- 浅野 す ...自由詩405-8-30
脇役の務め- 浅野 す ...自由詩6*05-8-28
台風の夜に- 浅野 す ...自由詩405-8-26
命の恩人- 浅野 す ...自由詩5*05-8-25
女の子の名前- 浅野 す ...自由詩5*05-8-24
少女飛行機- Monk自由詩1205-8-18
伝説のブリーフ- 辻野克己自由詩1005-8-10
くらげの日々/知っている- 石田 圭 ...自由詩3105-8-8
_に隠される- 石田 圭 ...自由詩2805-8-5
あゝ- /////自由詩305-7-21
いい言葉- 石川和広自由詩13*05-7-18
そろもん(二番煎じの話)- みつべえ自由詩705-7-13
七人の男(手を振る男)- たもつ自由詩41*05-7-12
七人の男(簡単な男)- たもつ自由詩1105-7-11
七人の男(傘を育てる男)- たもつ自由詩4705-7-7
七人の男(時計を見る男)- たもつ自由詩1405-7-6
千羽鶴- ベンジャ ...自由詩68*05-7-3
月の穴- 佐藤伊織自由詩14*05-6-2
まな板給夫のいる風景- プテラノ ...自由詩7*05-6-1

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