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数学者は
0より小さい100の存在について考えながら
歯を磨き
大学前の坂道を登り
故郷の母親に手紙を書きます
今日は
0より小さい100の存在を確認するため
のみ市で
中 ....
あまい
あまい
せっかくあまいのに このメロン
汗だくだから
塩くさい
いまどき
塩くさい
今時
今時計
何時?
12時
何分 ....
人生に失敗したので爆弾を作った
場所はカフェがいいな
とりあえず街に出かけた
中世の面影を残す門をくぐったとき、
刻まれた紋章が俺の勲章に見えた
足の裏に石畳がズンズン響く
目の前 ....
「水、持ってこいよ。」
シンちゃんが言ったから
公園の入り口にある水飲み場まで
バケツを片手にダッシュ
焼けた砂まみれの腕に
午後の陽射しは痛い
水飲み場につくと
犬を連れたおじ ....
ポンジュースが出るという噂と、狂おしいほどいつも通りの日々。例えば、そんな愛媛で風景している校庭が、東京の夕暮れの向こうにある。午後、水飲み場で、挨拶は永遠にすれ違っていく。す ....
あさのかいぎに
まにあわなくなりそうなほど
ねばりついてくる
ちいさなて
あさめしもくってない
それでしあわせだ。
あんなにあんなに
ぱらそるをふったあなたが
むこうど ....
ラップにくるまれた、街角
ブルー・ベリィ・の・つぶつぶジャム
僕たちはCokeのつぶやきに (頬を)
Decorateされたままの銀鼠
触感、直観、ダブル・ブッキ ....
電車の窓から覗く夜の街は
何もかもを包み込んでくれるかのように
やさしくて
胸に渦巻く醜い想い
帰りたくない
まだ
このままでは
自然な笑顔を忘れてしまった
あんなに浮かれてい ....
空間と空間の境目は見えないものでして
本当はいくつもの立方体によって作られているであろう
この空間も
1つの大きな立方体として展開されていくのでございます
そのいくつもの立方体も いくつも ....
乳白の空へ電車は走る
「一緒にどうだい?」
そう言われても
なんとなく僕は起きただけ
まだまだ地上で夢見たい
「それならお先に」
と電車は消える
窓の ....
ながめるほど
とおくもなく
ふれるほど
ちかくもなく
るるりりらと
ボクのいしきが
きゅうじつを
あるいている
くちびるを閉じると
世界とわたしは
分かれます
くちびるを開くと
世界とわたしは
またつながります
分かれたり、つながったり
くりかえし、くりかえして
わたしはまた少し
遠くへと ....
ほんのちいさな
おもいがけないよいことがあったときの
きみのひょうじょうがすきで
そんなふうにかんじるきもちがたいせつで
きがつくと
きみがよろこびそうなことを
せっせとひろいあつめては
....
今日から自分をデブだと思うことにした
デブ・・・
そのうち人にも呼んでもらうつもりだが
まだちょっと気恥ずかしい
1.
デブ界に足を踏み入れる
赤ちゃんのような笑顔の石塚
うんち ....
立葵が咲き出すと
もう夏休みがみえてくる
風が透明になって
夏の陽射しがぼ ....
公園で
重たくて透明なプレートを
持ち上げたり
降ろしたりしている
それは誰にも見えない
それは誰にも分からない
わたしは
疲れると
家に帰るふりをして
子供をあやすふりをして
....
動かないで
うっかり逆鱗に触れないよう
紅を差してあげる
私の部屋に浮かび揺れる
赤い花びらに
首を傾げる友達
透明な竜を飼っている
躾はいいほうだ
私の帰りが遅いと寂 ....
サキは笑った
蛸がパソコンを操り始めたからだ
赤くなって蛸はワードをうちはじめたのだ
蛸はなにが書きたいのだろ ....
ペンキ職人
天野茂典
青いペンキ
台詞のない声
遠くからやってくる海
炎の青空
どこにも出てゆかない砂
ぼくの病棟が乾燥している
シマリスとあそんでいる
ナキ ....
降りしきる雨の中
傘もささずに俺たちは歩いた
死ぬほど歩き続けた
けれどそれで
俺たちが死ぬことはなかった
俺たち いい奴だった
俺たち 輝いていた
俺たちは生の肉だった
俺た ....
ちががね、
(血がね、といいたいのだ)
ちががね、びよきだからね
あかちゃんのときからね
そうなの、ずっと
少女は枕に片頬つけて話す
ぼくは少女の枕に腰掛けている
ち ....
写真を撮ってくださいとお頼みしたかもしれません。いつのことかは忘れたけれど。忘れないうちに忘れてないことを語っておきます。戦争があったのは三年前で、街はぼろぼろになりました。その頃に犬を買って、お金 ....
1
旅行者のトランクの中には死者が入ってる 閉鎖された事務所の机の下には死者が入ってる 金庫の中にも死者が入ってる 下水が道路と交差する暗くてよく見えない場所には死者が入ってる 重たくて動かす気にも ....
やぁ娘さん
いったいなにをしてるんだい
金魚を飼っているの
金魚を飼っているの
金魚を飼っているの
その娘は三回答えたり
二回答えたりした
娘はひらいた
わたしは言い返した
でき ....
『あなたのことがだいすきです
どうかぼくとつきあってください』
何度も何度も反芻し
何度も何度も繰り返し紙に書いたその言葉
それは大好きな大好きな
加藤春奈ちゃんに告白するための科白だ ....
デートの帰り道
疲れて大あくびをしたら
そのまま体が裏返ってしまった
あわてて元に戻すと
君が泣いていた
ごめんね驚かせて
もう大丈夫だよ
と
言おうとしたら
君がく ....
水曜日はどうにも暇だった
すきま風になって
きみのふくらはぎを
なでなで なでなで
したり
ソーダ水の泡になって
ぷちぷち ぷちぷち と
浮かんでは はじけ
浮かんでは は ....
ホースを部屋に引いて
蛇口をひねるよう指示したら
部屋の中か水浸しになったが
わたしにはそれが
どういうことかわからなかった
まず守りたいものを準備します。それはなんでも構いません。個人情報でも他人情報でも不倫の証拠でも消したい過去でも悪い成績でも仕方なく結婚した配偶者でもなんでも結構です。それをまず、柔らかい布で丁寧に包 ....
未来への道を歩いている
時々、過去へ向かって歩いてみるけれど
自転の速さに負けてしまう
何とか逆らってやりたいと立ち止まってみても
やっぱり未来へ進んでしまう
諦 ....
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