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――静かな風が吹き始めます。
  感情は涙のように滴り、
  バラの花びらが、
  ぼくらをどこか知らない遠くへと招く。

ようやくちいさな春がやってきた。
ようやくちいさな春はやってきて ....
信じられるか
信じられないか
からだで
はかってみる

そうやって
信じられないものを
よりわけて
あつめて
袋につめこんで

燃やす

そしたら
また
もういっかい
 ....
彼女という人は
詩人とかそういう類の人みたいで
ときどき僕を近所のファミレスに呼び出しては
伏目勝ちにちょっと小難しいことをしゃべり
左手に持ったフォークでグリーンサラダにやつあたりし ....
 H
  \


ながれるべきものたち ながれ

そよぐべきものたち そよぎ

ひかるべきものたち ひかり

うたうべきものたち うたい




 H
  \
  ....
飛び込み台の上に立つ女
もちろん服は着ている

回送の飛行船が夕方のまぶたをなぞれば
陽は瞑ってシジミ売り屋が喘ぐ

学生は皆帰ってしまって
校庭には
スクールバンド部のトランペットと ....
ねぇ見て 不思議よね
こんなにちっちゃいのに
ちゃんと爪もあるのよ と
満ち足りた母親の顔で彼女は
小さなこぶしをを開いて見せる

アキアカネが飛び交う夕暮れに
生まれたから 茜
はい ....
パーティーは散々だった
おやすみ、のあいさつの方角へと
だいだい色のシロップが
ゆっくりと流れて 
しだいに
粘性を増してゆく、
夜の


水の底で ゆうべ、まき散らされて
わたし ....
どこからかまた盗賊が来て
盗んでいった
かまぼこ板だけなら良かった
かまぼこまで盗まれたら
僕ら家族はかまぼこを食べられない

子供たちは泥棒さんが来た、と大はしゃぎし
とりわけ下の子は ....
モノを置かないでください
と張り紙のあるところに
モノを置いた

そんな些細なことがきっかけで
そんな些細なことの積み重ねだったのだろう

「いつもの」
そう修飾された朝は
あっ ....
つまり詩というものが
人類を語るためのものならば

骨髄の中に
血液の中に
どさくさに紛れて
流れているお猿さんを
見つけるためのものならば

女は詩を作り得ない

女は女である ....
かくすためだけの
キャミソールに飽きて
このごろは いつも
はだかで過ごしている


夏はまだ
わたしの腰の高さで停滞している


午後4時をすぎると
夕凪に 夏がとけてゆく
 ....
 心臓を 下さい
 何処かに置き忘れたのです
シナプスを飛ばして 過去の駅
遺失物預かりの四角い顔は
どうして揺れることがないのでしょう
同情して下さい なんて 
云えないのだけれど

 ....
水瓶は水を
湛えたまま夜空を
平然と飲んでいる。

少年は身を
踊らせて蛇口を
ひねり自らの水瓶座を
満たそうと考える。

蛇口は夜を
錆びさせた年月を
経て少年を
飲んだ鉄の ....
あしもとから吸い上げたあしたの記憶が
葉脈をつたって
四肢に達し
やがて、蒸発してゆく


芽生えを待つからだに
クロスする
光合成の日々
涸れているのは喉なんかじゃなく
わたしの ....
「ここから飛び降りるって言ったらどうする?」
「やれやれ。気まぐれなお姫さまだ」
「なによ、その棒読みのセリフは」
「感情がこもっていないんだよ」
「あのねー」
 
 
 屋上、 ....
ふと遠いところへ行きたくなる

通過電車に手をのばせば届きそうで届かない
本気で身を乗り出すと本当に連れ去られてしまうから
「危険ですから、黄色い線の内側までお下がりください」
というアナウ ....
彼女は
朝の遠いこのまちの 
ちいさな刷毛で色をさしてゆく、群青
そらをぬりこくって笑う
その背中に 
にじんでゆく夕焼け空を想起しました
けれどもうぜんぶ しずんでしまったから
 ....
桜降る あの 朱色に染まる門前で
逝き 生きと 別れたというのに
あなたは 私の夢の中で
「君の傍にいるよ」とか
「守ってあげるよ」とか 言うのです。


幸せだった一日の終わりに
 ....
それは、いつだろう
遠くないかもしれない、毎日、かもしれない



水平線、その丸みが空に一番近いところ
大型船が突き抜けていくのを
海辺で、並んで、手を振って
ただ眺めている人たちの ....
 自動販売機の傍ら

 うずくまる人かと思えば

 ゴミ箱だった





TAXIは高いから 終電で帰るよ
それって私よりお金の方が大切って事?
違うよ ほら また明日会 ....
だいだいの色のこおろぎのかすかな声、いたむ右腕をさすりながら届くか届くかとうたう声、女の子はちいさく踏みつぶしてやろうかしらと呟くのだけれど、お月さまも知っている女の子はそんなことはしないと。

 ....
大麦小麦の大火事は黄色いラジオペンチでした






訪れたCH地方の緑の丘陵は、M川が西から東へ流れるダーク
グリーンのライン、N3が東から西へ切り込む水色の線。
天地分離南風 ....
白鳥考








むかし、むかし、花束を手に鼻水垂らしてやみくもに団地をつ
っ走る緑のテイーシャツ青年がいました。赤炎筆尾殺樫手架毛呂
けちゃっぷ命之四朗という名前でした ....
こんとらすと









ぼくは地中海へカチカチと音を立ててオナニーをすると
たんぽぽの白い種がの群青の奥深くきもちよく吸われていく



どこまでも透明な青磁 ....
バスルームに聞えて来たのは
ベランダのふうりんの音
さんど ちり〜ん ちろり〜ん ちり〜ん

急いでバスタオルに身を包んで
ふうりんを見に・・・
短冊は揺れてるけれど音は出ない
カーテン ....
熱い日がまた来る
今日も暑いね
あの日も暑くて・・・
父さんにとって人生で最大の危機の日。。

熱い日がまた来る
思い出に熱波が押し寄せる
今日も暑いね
戦争は知らないけれど・・・
 ....
日記は忘れています
かつて
誰かの小鳥であったことを
目を瞑ると
まぶたの中で風景が裏返る
人は皆
空の切れ端でした
かなしい夏 ?


夏の首すじが
眩しい

何もすることのない午後

空気さえ発光している

しなやかな夏のゆびさきが
飽きもせずあやとりしてる

夏はあの木立のてっぺんあた ....
第一章 権利

 君をみたす酸素分子はさだめられた方角を見失うとき、霧となる。池のおもてで朝日が砕かれてゆくのを、君は燃える指でなぞる。どこまでが記憶なのだろうかと、問うこともしない。背後にあいた ....
深くまでつづいている
いつか見失った道の先にある、森で
夏の日
ぼくたちは、生まれた


頭上には空があった
ぼくたちと空の間を通り過ぎてく風があった
ふりそそぐものは、光
光とも見 ....
たかぼさんの自由詩おすすめリスト(296)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
静かな風が吹き始めます- 青色銀河 ...自由詩3*05-9-19
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白鳥考- m.qyi自由詩705-8-18
こんとらすと- m.qyi自由詩705-8-18
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熱波- しらいし ...自由詩11*05-8-5
童話(日記)- たもつ自由詩2005-7-31
かなしい夏- 塔野夏子自由詩20*05-7-31
法学- 葉leaf自由詩19*05-7-28
ビオトープ- 望月 ゆ ...自由詩37*05-7-24

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