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人と違う答えは、僕を孤立させる
でも間違っちゃいない、僕は正しい
人の目を気にするな、言葉を発するのだ
どうしてみんな口ごもるんだ、負けるな、動け
言葉を発するのだ
....
茶色い野良猫
わたしに呼ばれるときには茶色ちゃん
菜の花とともに
帰って来たね
去年の春
かわがっていたおばさんがいなくなって
夏と秋と
だんだん見かけなくなって
冬には思い出すた ....
●
誰かを応援することは
自分は元気だよ、と証明してるみたいで
だからあなたも元気になって
●
特別な人になりたいんじゃなくて
特別な人の
特別なものになりたかったんだ、って ....
やわらかに色紙の花園で
子猫が蝶々を追って駆けて行く
{ルビ淡紅色=ときいろ}の薫りを放つ花たちは
自慢の花びらを踊らせることにいそがしく
まるでそれは雨のように降りしきり
この花園を埋め尽 ....
まず思考が積もり、
湿った言語が積もり、
牢獄のような会話が積もる。
(一人の自分として生まれたからには)
(一人の自分として死なねばならない)
....
音もなく
扉を開けて
君はどこへ行こうとしているのか
山の谷間にひっそりと
古桜
君は黙って立っていた
浅い夜に着替えるため
うつろに沈んだ夕闇に
青と ....
見えているもの
それが少し
へんなものであっても
僕らは生きることに
必死だ
街ですれ違う人たちが
冷蔵庫だとしても
見えているもの
それが少し
へんなものであっても ....
公園にも、土手にも
ビル風の狭間にも
桜ばさみ、桜走り、さくらりって
花びらたちあんなにも舞うので
風が隠れていられません
くるくるとつむじ風
縦に
真横に
春は風の宝庫
....
ぼくのこころがたまごだとして
それをてのひらにのせているとする、
割れないように
慎重に
きいろのなかみを
落とさないように
やさしく
やさしく
{引用=―― やさ ....
部屋の灯りを落として
一番好きな色を
描いてみる
君は似ている
遠くで暮らす
あの娘の色に
パステルカラーの
闇に溶け込む桜色
間違っているのは
....
真昼に背伸びする
僕達の忘れ物が
緑のてのひらを
ひらひらと泳がせて
人の歩く畦の
少しぬかるんだ日陰で
ころりころりと耳そばだてて
笑っているよ 楽しそうに
もうすぐ旅立つ時 ....
花びらひとつに夢ひとつ
風に吹かれて流されて
花びらひとつに愛ひとつ
あなたに届けと願います
すらりと伸びたスイセンの
葉っぱが風になびいてタクトを振れば
ラッパが奏でる愛の歌
....
冬の寒さと共に降り積もった雪が
通り道から寄せられて
田畑や山のすそに高く圧せられている
春の陽射しは明るく雪に反射して
溶けて滲んだ水の粒がキラキラ
やがて沁み込んで行く雫が
空の ....
結局のところ地球は丸かった
何処に行こうが大した違いはない
何をしようが
わめこうが
泣き叫ぼうが
酒を飲めば翌朝には胃が重くなるし
煙草は口の中を乾かすのだ
....
人当たりの良い夜風に浮かれて
ゆうらり裏道をそぞろ歩く
コンクリートの余白から湧き上がる
若すぎる命のにおいに
甘い吐き気をもよおしながらも
どこにも辿り着けない足取りで
高層ビルを迂 ....
青い血が焼かれ
夜が訪れると
失った
命の部品を探しに
空が朝を追いかけていく
僕は君を追いかけていく
君がかつてあった時を
空とは反対の方へ
君の赤い血が流れてい ....
そもそも、
ありとあらゆる美しさや
溢れている優しさは
架空に過ぎない
誰かが言っていた
そこにすがりついているぼくは
きっととてもみっともなくて
誰か達は指をさして笑ってい ....
去勢した食用のオンドリは
オリーヴオイルの池で泳ぐ
魚釣りをしている少年が二人
その日はまさに歴史に残る日だった
およそ半世紀ぶりの雨が降ったし
デパートの子供服 ....
なにもかもを
ゆるせたら どんなに
なにもかもを
わすれられたら どんなに
でもそれじゃあ人じゃなくなっちゃうから
(どんなあなたであっても)
かべとかべがあって
1枚も2枚も変 ....
僕らはぐるぐる 考えるばかり
同じところを廻りつづけてる
それはまるで メリーゴーランド
規則的に上下する木馬のように
どこへも行けない
春の海をあげる
君にあげる
君がもう泣かなくていいように
手のひらで木もれ陽を集めたら
桜の花びらを浮かべよう
春の海をあげる
君にあげる
じっと見つめてくれたらそれでいい
そ ....
君と別れてもう4年が過ぎたけれど
今日交差点ですれ違ったのは間違いなく君
気づかなければ僕は何となく
今日という日を送っていたのに
記憶が遡るスピードに感情は勝てなかった
....
君らの世界は簡略化されすぎている
世界が直線だと思い込んでいる
形式と定型句と伝統に悪意で縛られている
大半の幻想のことを現実と定義されて
別世界の精神に押し付けがましく、 ....
焼けた空には青が混じる
二足歩行の鳥たちは
飛べるはずもないと呟いた
月が遠くに行こうと誘う
さよならに満たない別れは
躊躇いがちに沈んでいった
千年経ってもまだ
千年経ってもま ....
しまわれている
音がする
きっとそこは
水が流れている
遠いところ
私たちの
さかなたちが
静かに息継ぎしてる
幅も奥行きも
高さも失ってしまったのに
それ以外 ....
その横顔は
花びらのようでした
春風が、ふわり
いちまい
また、いちまいと
面影を其処此処に
舞い散らせます
花吹雪が、ゆるり
上になり
下になりながら
音階を柔らかく
....
空なんか眺めたり
欠伸の回数、よりも
溜め息が勝って
僕を狙う
カモメの数を数える
何百 何千と
敵ばかり増やして
上下に浮き沈み
エレベーターみたい
....
朽ちた木屑のかさなりを
踏みふみ
つづら登る春の里山
行く先々を導くように
萌える山吹
ふとした足元に
大人しくうつむく
鈴蘭の白、きみどり
ひとつひとつの
光りの具合を確かめる ....
夕日が沈むと
真っ黒な紙を空にしきつめ
穴のたくさん開いた
空の向こうから
いろんな色の
ランプを照らしてる
私たちは
それが星であるかのように
夜空を見上げている
....
花びらは死者
死者は孤独
遠い国の
輪廻のように
地を這いながら
眠る者
うごめくもの
見知らぬ
その墓を暴いても
父は目覚めない
あるいは記憶さえ
....
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