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電話のむこうに
君はいたのだから
わたしは
分解して探す
真夜中
君からの電話で目覚める
何も話さない
街の音が聞こえる
誰かを探してる
足音が聞こえる
分解す ....
わたしの家にある
不思議な窓が
開閉を繰り返すと
屋根の背中を
見覚えのある川が
流れている
見分けのつかない一日の
傍にある一筋に
長い影を落とし
少年は一つしかな ....
とても広かった
世界がこんなにも
小さくなって
わたしは人の形をしている
魚になることも
鳥になることもできた
自由なこの世界で
いくつかのわたしが
はみ出してしま ....
愛という字を
上手に書けないまま
この年齢になってしまった
心が大きくはみ出したり
小さく遠慮して
収まってしまったり
愛という字は難しい
昨日久しぶりに電話し ....
いつかの電車の中
きみの隣にいる
窓から見える
もののすべてが
きみとつながっている
薄れゆく意識の中
いつまでもここにいたい
ふたり同じ景色になって
....
海の向こうから
一両編成の
列車がやって来る
線路の上を
走り続けることを
あの日諦めてなければ
というような顔をしてるけど
僕はそのことについて
何一つ触れない
他 ....
恋するため息が
星になって
夜空に瞬いている
たくさんの思いと
願う心
まだ叶わない
たくさんの星の数々が
今夜も切ない
夢が叶うと
流れ星になって
その人のも ....
見えているもの
それが少し
へんなものであっても
僕らは生きることに
必死だ
街ですれ違う人たちが
冷蔵庫だとしても
見えているもの
それが少し
へんなものであっても ....
青い血が焼かれ
夜が訪れると
失った
命の部品を探しに
空が朝を追いかけていく
僕は君を追いかけていく
君がかつてあった時を
空とは反対の方へ
君の赤い血が流れてい ....
しまわれている
音がする
きっとそこは
水が流れている
遠いところ
私たちの
さかなたちが
静かに息継ぎしてる
幅も奥行きも
高さも失ってしまったのに
それ以外 ....
夕日が沈むと
真っ黒な紙を空にしきつめ
穴のたくさん開いた
空の向こうから
いろんな色の
ランプを照らしてる
私たちは
それが星であるかのように
夜空を見上げている
....
朝目覚めると
セブンスターを吸った
誰のかわからないけれど
同じ質量の
わたしも目を覚まして
セブンスターを吸っていた
あの頃と同じ質量の
今日がはじまる
同じ質量のは ....
雨音の中に声が聞こえる
川のせせらぎの中にも声が聞こえる
やがてそれらは
おまえの声になって
わたしの隣に立っている
雨が止んだら歩いてゆこう
おまえは声を発しない ....
手をつなぐと
僕らはまた
別な生きものになっていた
それは家族だったり
友情だったり
恋だったり
そんな名前で
手をつなぐ
生きものは呼ばれていた
ここには
....
涙は流れ続けた
僕らの頬や
そうでないところを
やがて涙が川になると
一人の少年を飲み込んだ
凍える夜の川底から
母さんを呼び続けていた
僕らの知らないところから
悲しいニ ....
生きてるふりをするから
たくさん汗をかく
汗をかいたら洗濯するから
それ以外に選択できない私たちは
命の匂いを消し去って
また生きてるふりをする
たくさん汗をかく
海のような ....
上ってきた階段は
そこで途切れていたけれど
僕らはもっと
上らなければならないので
一段ずつ階段を
作らなければならなかった
家に帰れば
君も一段作り終えてる
翌朝には ....
機械の少年は
機械の少女に会った
機械のように恋をして
装置のように結婚して
遠く秋の空を眺めると
肌が乾いて懐かしい
あれは春だったのだ
二人はそう思うと
子供が一人
....
かつて古きよき友人がいた
というような
そんな時代でもないらしい
人は大きなしくみに組み込まれ
わたしとあなたとの
小さな友情もまた
しくみに違いはなかったけど
この人と ....
箱にはたくさんの
記憶の残骸や
体の部品などが納められていて
私もいつか配達される
何が入ってるかは
その時にならなければわからない
きっと箱の中には
懐かしくて
壊 ....
熱が平らになって
どこまでも続いてる
けれども生きていれば
山も谷もあるものだから
人のからだも
地球に似てるのかもしれない
熱が途中で終わってる
そこが
海なのだとした ....
三之森寛容さんの小川 葉さんおすすめリスト
(21)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
基盤
-
小川 葉
自由詩
3
09-5-13
家
-
小川 葉
自由詩
2
09-5-9
明日の予定
-
小川 葉
自由詩
2*
09-5-7
愛という字
-
小川 葉
自由詩
8
09-5-6
いつかの景色
-
小川 葉
自由詩
2
09-5-4
大後悔時代
-
小川 葉
自由詩
3*
09-5-4
眩しいため息
-
小川 葉
自由詩
4*
09-4-28
見えているもの
-
小川 葉
自由詩
4
09-4-13
空のある世界
-
小川 葉
自由詩
7
09-4-11
しまわれているところ
-
小川 葉
自由詩
4*
09-4-9
夜空から、ありがとう
-
小川 葉
自由詩
5
09-4-8
セブンスター
-
小川 葉
自由詩
2
09-4-6
水の声
-
小川 葉
自由詩
2
09-4-3
手をつなぐ生きもの
-
小川 葉
自由詩
3
09-4-2
悲しいニュース
-
小川 葉
自由詩
2
09-4-1
命の岸辺から
-
小川 葉
自由詩
3
09-3-31
ひだまり
-
小川 葉
自由詩
4
09-3-31
春の機械
-
小川 葉
自由詩
4*
09-3-29
友人
-
小川 葉
自由詩
5
09-3-28
箱
-
小川 葉
自由詩
5
09-3-28
平熱
-
小川 葉
自由詩
3*
08-10-30
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