すべてのおすすめ
ちいさな町のあちこちに
狂ったような橙色のあかりが灯る 
天使がベッドシーンを覗く夜


(こんな粉雪の舞う晩は
殺人鬼がやってくるんだ
もろびとこぞりて唄いながら
殺人鬼がやってくる ....
薄暗くほこりっぽい店の窓際
そっと外を眺める姿に
ひとすじの涙を見つける

はじまる前に終わっていた過去があふれ
秒針が
左回りを始めた
きっと今なら
部屋の引き出しに異空間への入口が ....
 
十くらいはなれた
妹に
よく似た娘に
やさしくしてしまう

やさしくした後で
そのうかれた顔は何だと
誰かに言われたわけではないけれど
きっと僕は
そんな顔をしてる

もっ ....
駆けて来る
駆けて来る
薄氷を割るように
静かなギャロップで
はるかの足並みで


銀のたてがみをひるがえし
地上へと駆けて来る
お前の目の中で火が燃えている
お前が見つめると
 ....
秒針の一周で
思い出すこと

君の瞳
君の笑顔
君のくちびる
君の言葉
君の仕草
君の指先
君の髪の色
君の肌の色
困ったとき見せる君のさみしい目
ふくれっつらしてほんとにふく ....
終わってしまったはずなのに
密閉した重い蓋の透き間から
かすかにに甘くたちのぼる


胸の底 荒野の地中から
かぐわしい薫りはゆるゆると漂い
真夜中の片すみにうずくまる



そ ....
 
だって
家族はコンピュータだから
のひとことで
だれもが無口になった
そのことが不思議でしょうがない
子供が欲しがるものといえば
ファミリー・コンピュータ

わたしたちは家族です ....
うむまあの木といふ
器量の悪い詩人みたいな木がある 

穴の開いた幹は 
{ルビ欠伸=あくび}をしている顔のようで 
暗闇の深遠に 
なにかを隠し持っている

うむまあといふ
 ....
「急に泣きたくなる」
という設問を読んで
泣きそうになる

つきつめると
あふれてしまうので
空みみのふりをして
「いいえ」に丸をつける

+

淡い花のきもちになって
窓の外 ....
時に矢筈山に登りて
熊笹の尾根を歩く
南北に展望開け
雲上を行くが如し


山頂近く岩場ありて
穿ち谷筋あり
矢筈の形に似るは
山名の由来これなり


下り来て眺むれば
十九 ....
大したことはもう出来ない
袋小路で袋の鼠
だから袋ひとつ背負ってどこかへ行くんだ
大したものは入ってない
聞かれたら「ボーリングのボールだ」って  ※
答えるのさ
明るい11月の終わり
 ....
遺憾ながら
いつもながら
おそれながら
およばずながら
かげながら
ゴドーを待ちながら
さながら
さりながら
さることながら
卒爾ながら
とはいいながら
涙ながら
花柄
はば ....
 
かくしごとなんて
はじめからなかったはずなのに
生きてると
知られたくないことの
ひとつやふたつあるものでした

できることなら
椅子に生まれて
何も思わずにただ生きて
人を支 ....
夜の暗さ
海の暗さ
そこのあるものの 暗さ

波が
うねりを繰り返し
何度でも打ち寄せる

夜の海
釣り人の
投げた重みが
ふかく沈む

あなたと
指を重む
その温度の確 ....
 
おなじ水が
おなじ水のほうへ
ながれてゆくように
僕らは
さかなになりました

僕らはいつしか
濡れたからだで
水辺に立ち尽くしていました

はじめて会った
気がしませんで ....
買い物に出かけた初冬の街角で
あのひとの姿を見かけた
両の手のひらをパンツのポケットに入れ

開店前のパチンコ屋に並んでいた
私の姿に気付くこと無く

他愛も無い夢と引換えに大切なものを ....
私の右頬には
すぅっと一本の線があります

おさないころ
北海道でも有数の豪雪地帯に住んでいたころ
いつものように、母は
空とも陸ともつかない厄介な白と闘っていました、必須アイテムは
鉄 ....
つよいびるかぜを
さけながら
まちのきっさてんにはいる
ぶれんどこーひーに
くりーむを
とかしこんで
そそぎこむとちゅう
ふたりになって
はなしていた
おんなともだちの
けいたいで ....
「在る」
私にとっては未知の世界観。
「一般」
そこから私が弾かれている前提で言われることが多かったので
触れる度に劣等感を呼び起こさせる単語。
「膿み」
生まれ落ちた頃から、そ ....
 
釣りは飽きてしまったようだ
さかながいないからしかたがない
父さんだけが夢中になって
往生際がわるかった

ふりむけば
木のベンチで息子がねむってる
一億年前から
そうしていたよ ....
叱るつもりが
感情に身を任せ怒っている
自分の醜い姿に気づく

ひとは誰でも
誰かを叱ったり怒ったり出来ないはずなのに

自らの思いを通そうとでもするのか
声を荒げてみたり
ときは手 ....
目をとじて私の闇をあるく
蹲る人が耐えている
風化してゆく悲しみに

目をとじて砂の川で魚になる
私の想いは砂にあふれ
やがて砂の海へとながされてゆく

目をとじてスズランの咲く丘をお ....
 この日本語が疎ましくなったのは、戦後の黒雲を見てからのことだ。それまでの赤銅色だった夢は濃霧に追い出され、密度の高い煤煙のような言語が隙間なく染み込んでいった。鉄工所から噴き上げられる凝固した血液を .... 陽射しが勝ち誇っている
圧倒される肌や
追いやられた雲たちを見まわして
自惚れている
晴天に
傘、

傘を抱えている、
チラ、不審、チラ、白い目、が、チラ、チラ、と、
きみの傘、
 ....
{引用=縦に瞼をひらく半円形の港 回転扉を転がす
いくつもの歳月 このひっかかり具合に画さ
れカサコソ枯葉が散るから 浴槽のなかで手
拭を頭にのせ、石柱はすこしいい気分になる


てんでば ....
自転車のライトが少し前まで壊れていた
まぁいいやとそのままに夜道も走っていた

少し前に後輪がパンクした
たぶん空気をきちんと入れなかったせいだ

自転車屋に持っていきパンクを直してもらっ ....
 
そういえば
結婚式しなかったね
ときどき妻が言う
僕は聴こえないふりをする

本当に
妻がそう言ったのか
確証のないまま過ぎてしまう
日々の幻聴のように

出会ってから
十 ....
赤い風船みたいな顔をした男がぼくの目の前に立っていた
喉に針を刺したら萎んで窓から飛んでいきそうな顔だった
男が邪魔で外の景色が見えない、どうせ霞んだ風景だろうけど風船を見るよりは幾分ましだ
ぼ ....
思い出すだけでも赤面し
発狂してしまいそうになるような
過去の恥ずかしい記憶や
出来るならばあの日に戻り
もう一度やり直したいような
後悔に苛まれる記憶を
僕はウンコをしてるときにかぎって ....
{画像=081015022910.jpg}

フィルムが入ってないカメラはいい。
いっぱい撮れるからいい。
ローライフレックスタイプという二眼レフカメラは
磨りガラスに画像を結んで逆さまに写 ....
《81》柴田望さんの自由詩おすすめリスト(606)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
クリスマス・ナイト- 自由詩4*08-12-13
インスタント- FUBAR自由詩3*08-12-11
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冬の馬- 石瀬琳々自由詩22*08-12-4
秒針の一周で- umineko自由詩17*08-12-4
センチメンタル- 渡 ひろ ...自由詩17*08-12-3
_ファミリー・コンピュータ- 小川 葉自由詩3*08-12-3
うむまあの木_- 服部 剛自由詩308-12-2
選択肢- 佐野権太自由詩30*08-12-2
祖谷山賛歌__(矢筈山)- 青い風自由詩1*08-12-2
創書日和【袋】_ショルダーバック- 大村 浩 ...自由詩7*08-12-1
老婆心ながら、文法はどこにあるのか。- 小池房枝自由詩4*08-11-30
椅子- 小川 葉自由詩21*08-11-30
質量、海の- umineko自由詩26*08-11-30
おなじ水のほうへ- 小川 葉自由詩1208-11-23
邂逅のひと- 恋月 ぴ ...自由詩33*08-11-23
- 石畑由紀 ...自由詩13*08-11-19
ゆきむし- りゅうの ...自由詩8*08-11-4
『46words_about_darkside_and_re ...- 長谷川智 ...自由詩2*08-11-3
一億年前の休日- 小川 葉自由詩2008-11-2
いたみ- 恋月 ぴ ...自由詩36*08-10-19
目をとじて- Etuj ...自由詩408-10-18
熔解- KETIPA自由詩108-10-18
返照- 伊月りさ自由詩17+*08-10-18
アケビ- norif自由詩1208-10-18
意識- 真紅自由詩208-10-17
聴こえないふり- 小川 葉自由詩12+08-10-17
6- カフカ自由詩3*08-10-16
人間らしさ- かいぶつ自由詩608-10-15
カシャ・カシャ・カメラ- beebee自由詩15*08-10-15

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