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改札を抜ける。
地下通路を歩く音が響く。駅員のアナウンスが流れる。
耳を傾けるものはわずかだった。
人ごみは無関心だった。そうあろうと努めて。
息を深く吐いた。立ち止まる。
カバンを持った手 ....
水中を潜る義眼の雷魚

日の光が体内に伝わり

何億もの細胞が 

反応を拒絶し

汚れた尾鰭を照らす

昼下がりの交信の音波を

察知し

その音で会話を始める


 ....
陽の強さが
キラリと
冷気を突き通す頃


爽やかな緑が
恥じらいながら
黄緑色に頬を染め
やがてそれは喜びの色へと
変わるであろう
確かな思いを抱かせながら
ヒヌマは
密やか ....
どこか信じてた
どこか疑ってた


でも


なにもかも
おしまい




どこまでも信じてた
再起を願ってた


でも


繋いだ手は
 ....
私、瞼が無いから
眠れないんです

いつも夜は
虚空なのです

少女のころ
だったかしら

お花を摘んで
恋を占った
好き、嫌い、と

最後の一片
剥いだとき

私の瞼 ....
朝食を済ませ 僕は 食器を片付ける間もなく
ランドセルを背負って 行ってきます
行ってきます!

今日鮭が死んだ
稲だいぶ前に刈り取られた
大豆はぐちゃぐちゃ
豆腐は風呂上がり

そ ....
ノックされた窓を開けると
季語が突然入りこんでくる
飾るべき言葉の、持ち合わせがないので
自分勝手に寂しくなってしまう
決められた五線譜に決められた音をのせて
決められた拍手が返ってくる
 ....
見上げたこの大きな空の下

どれくらいの時間 この舞台に上っているのだろう?
どれくらいの人が この舞台を見つめているのだろう?

照らす太陽と
照らされる月

暗闇の中をせわしく動き ....
流れてく
何か 善いもの

流れてく
何か 悲しいもの

流れてく
何か 愛しいもの

緑色の深い河が
ごうごうと{ルビ常世=とこよ}の国へと流れてく

お別れの日に
笹舟に ....
真新しいクレパスの
いっぽん、いっぽんに
なまえを書いてゆく
きみのなまえだ

先端恐怖症の妻は
体育着の胸に
名札を縫いつけてゆく
今日は調子がいいの、と言って

慈しみの雨が屋 ....
悲しい歌を忘れられない
あなたがいつか手をのばす
その先に何があるのか
指先は語る事を知らず ただ
まばたきもせずに一心に見つめる
あなたのあの眼差しが欲しいと思う
風さえも忘れる束の間の ....
  1

姉は、猿が、親を殺している夢を、夜ごと見ては、
目覚める度に、硝子が砕けるように、怯えていた。
地味な窓から、手を伸ばすと、
裏庭の空き地越しに見える、マッチ箱の家たちは、 ....
求人中の
企業の採用担当の皆様

本日
北村に
新しい機能が追加されましたので
データを更新させて頂きました

ご覧の上
ご検討いただけましたら
と思います

なお
障害発生 ....
音楽を飲み

人は生きる

スクリーンの栄養畠

戯曲を舐め小説をしがみ

それから君の笑顔を食べて

暗い眠りから醒める

どれが欠けても困る

次にようやくパンをかじり ....
身体を蝕むウィルス
声を枯らす細菌感染
言葉を拒む君が居て
一定量の投薬じゃ効かない

胸を刺す痛みは切り傷
噴き出した鮮血は花
薔薇色に染め上げた世界で君と

身体を蝕む
言葉を ....
十五年間生きてきて
恋をしたいと言っておきながら
やっぱりそんなものしたくなくて
わたし、口をつぐんでた


教室内で女の子たちは
携帯小説の話題か自分の彼氏の話をし
男の子たちは髪の ....
現実が喉につっかえた夜
時計の秒針は
時を刻まずに
僕のしょっぱい言訳と立場を
チクチクと陰縫いしている

身動きがとれなくなった僕は
掛け布団と
敷き布団の間で
暗闇と同じ色に ....
斜面を切り分けて
父の家が建つ
小さな

直方体を
重ねただけの
たぶん
遠い質量の

かたちのないたましいを
とどめおくために

ほっとした表情で
母は告げる
これで
 ....
闇の中に棲んでいた

私にとって

貴方は 

唯一見ることの出来る

光だった



死ぬことが幸福

そう信じてた私


生きることは痛み

そう思ってた私
 ....
燃え残ったあたしの骨は
神様も買わなかった
代物で
おさまりのいい
グリーンの壺を
飛び出して
かしゃかしゃと
サワヤカに
鳴りはじめる
静まり返った
西光寺に
ササヤカな
ビ ....
すとんっと落ちた釣瓶の井戸に響くあっという間の出来事の
外はもう闇
急に冷え込む閉店準備の店内で
夜には強すぎる冷房で涼む集積回路
ホッとしながら「もっともわずかな安堵の時期である」と言った
 ....
はねを生やして飛び立とうとするのは
なにも言葉だけじゃない
重すぎる心臓を
あかく吐き出しながら
お前のことを絵にするのは
いいかげんにしなくちゃね
お前はそう、
ひっそりとやさしいに近 ....
{画像=081005021659.jpg}

砂浜の風が
朝夕に向きを変えるように
君は気分で風を変える

冷めている空気が
暁の光に変色する時
君は急に大人びた表情を見せ
自足の笑 ....
枯れてしまった花を詰め込んだ
荷物を背負って
帰るんだ 
うちへ 帰るんだ
野生の花が咲くまちへ
いつか大切だった本が
ホコリの中に埋もれてる
無為に費やした
たくさんの
愛しさと
 ....
水曜日の底に沈む

おだやかな憂鬱を

静かに食む

紅色の金魚


希う{ルビ=こいねがう}

希う

明るい日差し


光はたおやかで

あまり

あまりた ....
月の石を見つけたいならウサギに付いていけばいい。
もしも猫が見ているならそれは僕を観察している。
無いよりあれば良いもの。きっと沢山あるけれど、
あっても使ってないならば埃をかぶって虫が喰う。
 ....
ルーペ、ちっちゃな虫眼鏡
神さまはサイコロをふらない
でももし双六なら
宇宙は振り出しに戻りますか
それとも、あがったら一丁あがりですか

遠くを見るどんな宇宙望遠鏡よりも
今ある小さな ....
瞬間は永遠。なんて
詐欺師のような言葉を
知ってしまったばかりに
僕は、日々の過ぎ去る風景の
夥しい原色を水で薄める
さみしい習慣病に
罹ってしまったのかもしれない

輝くばかりのもの ....
出口のない体を従わせています
この艱難を
慰める晴れ間は心地よすぎて
そろり、
エックス回目の脱出

背中には
気のせいのような
居場所
と呼んでいるのだが
穴のような
明日を内 ....
奪われないので
今日もひとり分を生きた
果てのない風船の暗闇で
惑星の君が手をふっている
伸びる道は無限に存在し
いつでも繋がっていると同時に
いつでも一定の隔たりがあり
謎 ....
《81》柴田望さんの自由詩おすすめリスト(606)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
レッド:西口地下広場- ブライア ...自由詩108-10-8
雷魚の世界_①- crowd自由詩408-10-8
稲穂の実る頃- 青い風自由詩5*08-10-8
さよならの詩- caleha自由詩1108-10-8
花びら- かいぶつ自由詩208-10-8
いただきます!- そらの  ...自由詩7*08-10-8
用法- 霜天自由詩608-10-7
スポットライト- もこもこ ...自由詩2*08-10-7
常世- 自由詩308-10-7
アヴェ・マリア- 佐野権太自由詩24+*08-10-7
ダナエ- 石瀬琳々自由詩24*08-10-7
黄色の憧憬−デッサン- 前田ふむ ...自由詩19*08-10-7
自己PR- 北村 守 ...自由詩4+08-10-7
栄養- yaka自由詩5*08-10-6
致死量- 相羽 柚 ...自由詩1*08-10-6
アポトーシス- 笹子ゆら自由詩13*08-10-6
不眠- nonya自由詩9*08-10-6
帰路- umineko自由詩28*08-10-6
憧愛- 愛心自由詩4*08-10-5
日曜日の曇り、ミカゲイシの隙間- むらさき自由詩2*08-10-5
6CO2_+_12H2O_→_C6H12O6_+_6H2O_ ...- 西日 茜自由詩17*08-10-5
光速の美夏- 石田 圭 ...自由詩2308-10-5
君からの風- beebee自由詩2008-10-5
野生の花- フミタケ自由詩11*08-10-4
水曜日- 自由詩308-10-4
『図書室』- 東雲 李 ...自由詩2*08-10-4
振り出しのルーペ- 海里自由詩1*08-10-4
如雨露- かいぶつ自由詩308-10-4
抵抗- 伊月りさ自由詩6*08-10-4
サン/アローン- 石畑由紀 ...自由詩36*08-10-4

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