窮屈そうに
眉を寄せて
酸っぱそうに
唇をとんがらして
真剣に考えを巡らせている

そんな横顔を
眺めていたら
不謹慎にも
笑いがこみ上げてきて
君に怒られた

取り繕うこ ....
プラヌラスキフラストロビラエフィラ
呪文のように覚えているのは
予備校の先生が絶対にこれだけは
おぼえておいて損はないぞと言った
生物の秘密兵器

必ず出題されると信じて
歩きながら
 ....
いまは何一つ好きにはなれない

しろい夏に鳴き終えて落下する少女

夏は夏らしく振舞うことで時を虚ろにする

日に焼けたこどもたちよ

謎が謎でなくなる未来

夢に見たものの本 ....
ケーキを食べるためについている口だ 男は照れの天才
幼児すら男なのね 微笑むと照れる くすぐるのよ母性本能を

女が好きみたい男って 可愛く思ってごめんなさい
美人には目を伏せる そのどうしようもない 照れの天才
男心をかすっ ....
上昇志向の階段を私は昇ってゆく。
脇目も振らず昇ってゆくので、私は周りの景色が分からない。
足元に広がる野に咲く薔薇よ。
お前はその身に纏った棘を研いで、私の転落するのを待っているかのようだ ....
風が立つ わたしは語ろうと試みねばならぬ

閉じたとびらのむこうに 何があるのか



風が立つ わたしは殺さねばならぬ

胸の中で にくらしい太鼓がまだ打っている



 ....
大人びていく幸福に
ついていけないもどかしさを
毛布のやわさでまやかしながら
わたしは夏を食いつぶしている

開け放した窓からは
額を撫ぜる弱風と
時点に留まる笑い声

途切れること ....
濁音だけでも、半濁音だけでも、
ポイズンにはなりませんでした。

ポイときて、ズンと効くから、
ズイポンではいけませんでした。

空気に混じってたくさん殺す。
紫色の飛沫。
よい毒製薬 ....
風が身の幅を寄せて悲しみを吹き渡る

蒼白な月はちょっと捻じれて孤独をうたう

僕たちは崖っぷちを降りたらしばらく水平を保って喀血する

航路を失った船は喪失を柔らかく受け止めて輝き

 ....
よる、靴をなくした少女が泣いていた
やわらかな足を痛めた
灰色のコンクリートが
きらきらと少女の足を彩る
いちばんぼしは
ためらわず光っていた
街灯は少女の足もとを
ずっと照らし ....
切れ切れのあらすじ
離れ離れのせりふ
緑と青と白とその隙間にある
無数の明るい色と寒い色

大脳皮質の砂浜で拾い集めたら
海馬のカレイドスコープに仕込んで
いとおしむように回す

 ....
ひとが見ていないところで優しい きめたの
あなたと、いきてゆくこと

そして
きめてくれたの
わたしと、いきてゆくこと

そんなこと
ゆめみたひとが、
いたけど

そのきもちは
きらめきを
はなって
 ....
陽はいつも温かくきみから射してくる
風はいつも穏やかにきみから吹いてくる

それは いつも答えだった
それは いつもYESだった

雨はいつも柔らかくきみから降ってくる
鳥はいつも囀りな ....
銀月夜の人魚

ほろほろとほろほろと波打ち際で泣いていた 人魚は何が哀しくて 月夜の浜でひそやかに

恋の痛みもありましょう 生きる辛さもありましょう こっそり夜風に伝えましょう

誰に涙 ....
 
忘れもん、いっぱいしてきたなぁ

でも、どうせやったら

この涙もどっかで忘れてきたかったなぁ



 
 今夜の月は何か変だ

と 思ったその時
小さく ひびが入り
――欠片が落ちた
何かが動いている

 えっ ひよこ?

一生懸命
殻をつついて
転がりながら
可愛いらしい姿が
 ....
水の匂いのする
あなたの
指先の和音で
おどりだす
初夏の背表紙は
水溶性の文字たちの
ぽつぽつと吐き出す気泡で綴じられてゆく


垂直に
落ちてくる六月の
浸透してゆく
素直 ....
  耐えきれないくらいに
  煩わしい 日々の騒音

  例えば誰かが
  誰かを蔑む声

  私の方が正しい
  そう主張する声が
  街を包む空気を
  重くするのさ

 ....
大輪の薔薇の下で咲く雑草に語りかける者のはいるのか

せいいっばいに花の姿を真似て見ても
日陰に生きる陰湿な風貌にふさわしい飾りからの残酷な香りは隠す事は出来ない

ひと葉 ふた言、言ってく ....
「あいつどこ行ったんだろ」
「ずっとオニやってたもんな」
「怒って帰っちゃったんじゃないの」
「あいつヘンジンだからな」
「もうそろそろ帰ろうか」
「帰ろ」「帰ろ」
「それじゃ」「また ....
何故自ら受難者になる必要があるのか?
四度でも五度でも席を譲ればよいではないか!
そして今日は沢山の人を助けられてよかった、と
胸を張って夕焼けを見ればよいではないか!

満員電車の中
三 ....
風の愛撫に
はらり ほろり
八重桜が泣いた

すらり と知らん顔
真新しい翅を輝かせ
トンボは行ってしまう

墓地への細道
静かな午後

まだずっと若かったころ
感性は魚のよう ....
夜中、雨音で目が覚める
キッチンテーブルで煙草を一本吸う
暗闇にたちのぼる煙に
一匹の黒い魚が遡ていく
勇ましいその魚影は
たぶんマラッカ海峡で
海賊たちと渡り合い
インド洋に出て行くの ....
バーカウンターで一人呑んでいると

ひとつ空席を挟んで 右隣のサラリーマン風の男が言った。



「どうせ俺は会社の、一つの歯車に過ぎないからさ」と。



おいおい、冗談じゃない ....
朝、
虹がでていたので
一応手をのばしましたが
一色すらつかめませんでした。
なので、
わたしは詩人をやめて
花になりました。

昼、
わたしは
アスファルトには咲いてやらない。
 ....
失恋は、華だ。

なにより色恋には、夢がある。

だから失恋は、より多い方が良かろう。

恋愛は、叶ってしまえば・・・ね。



希望は、雪だ。

持ち続けるからこそ、吹き晒さ ....
君の前ではブラックで飲んでる 詩人が詩を書けば

そこには一つの表現が生まれる

余人はそれを見て

そこに何か、美しいものの根拠があるような

錯覚をするが・・・それは間違いだ

詩人が知っているのは僕達に与 ....
街波 茜さんのおすすめリスト(436)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
かわいい- nonya自由詩24*13-8-10
ミズクラゲの一生- Lucy自由詩26*13-8-8
何一つ好きにはなれない- ただのみ ...自由詩18*13-8-8
ケーキを食べるためについている口だ- 北大路京 ...自由詩513-8-8
男_繊細な照れ- 朝焼彩茜 ...自由詩11*13-8-7
野ばら- ヒヤシン ...自由詩4*13-8-6
八月のメテオール- 高原漣自由詩1*13-8-6
空のある雲の意味- 茜井こと ...自由詩5*13-8-5
よい毒製薬- 小猫峰  ...自由詩4*13-8-5
シュールな月が零れる夜に- 梅昆布茶自由詩713-8-4
靴をなくした少女- マーブル自由詩613-8-3
夏休み- nonya自由詩21*13-8-3
ひとが見ていないところで優しい- 北大路京 ...自由詩613-8-3
「ちかうこと」- 玉兎自由詩313-8-1
Answer- HAL自由詩11*13-7-26
銀の月夜の浜辺には- 梅昆布茶自由詩913-7-22
忘れもん- 殿上 童自由詩16*13-7-21
宇宙ひよこ- ただのみ ...自由詩27*13-6-18
水辺で暮す- 佐東自由詩14*13-6-17
静寂の泉- まーつん自由詩12*13-6-17
修治(しゅうち)- ぎへいじ自由詩18*13-6-16
また明日- nonya自由詩23*13-6-15
名詩『夕焼け』の娘の感受性- 夏美かを ...自由詩26*13-6-15
墓地にて- ただのみ ...自由詩28*13-6-13
孤独- 青園ルカ自由詩2613-6-13
歯車とコレクター。- 元親 ミ ...自由詩1013-6-12
朝昼(夕方)夜- 左屋百色自由詩18*13-6-12
最後の深呼吸。- 元親 ミ ...自由詩313-6-11
君の前ではブラックで飲んでる- 北大路京 ...自由詩413-6-11
_詩はやがて、現実の一部になる- yamadahifumi自由詩9*13-6-11

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