スメルズ ライク テーン スピリット!
チャオ

また、曲名をパクッた。でも、仕方がない。てか、俺は、連作しか書けないみたいじゃない!
でも、今、僕の隣にはギターを抱いて寝ている友人がいるんだ。しかも、昨日の夜、スメルズを弾いて寝入った男が。

そんな中、このページを開いた。書くの?やっぱり、書くんだ。

最近、抑鬱の人がよくいる。そんなこと言う僕も実はそうだったんだ。あれは忘れもしない大学二年生。目的を失い、命を継続することは、ある意味、死んでいることと変わらないと思う。それにも気がつくことができずに、ひどく落ち込んでた。

自分の高校時代は陸上部にささげられていた。意図せず僕は、陸上一筋だった。彼女つくろうともしなかったし、めんどくさかった。とにかく目的があって、それに向かうことが楽しかった。

で、大学行って、自分で生活費稼いで、ふと気がついたら金のことしか考えてなかった。しかも、したいことも見当たらない。挙句の果てには何が正しいのかわからない。ねえ、だって、そこまでして金欲しい?ってことお店ってするでしょ。まあ、仕方ないかもしれないけど。そのくせ、お客様は神様ですって!はいはい。って思ったのさ。

でも、金ないと生きてけない。やるんだ。やっぱり。てのが続いて、気がついたらすっごい落ち込んでたわけ。
仲間内じゃあ、俺がバイトしてるとき酒飲んで遊んでるし。ああ、俺この世に必要ないかもって思ったんだ。まさに、虚無感。中原中也バリに。「身一点に感じられれば万事に於いて文句は」なかった。のに、感じられない。そして、ホントに、修羅街挽歌の中也のように、粗暴を振りまくだけだったんだ。虚しい拳を振り上げるだけ。まあ、殴っちゃいないけど。

世の中からはみ出す勇気もなく、何とか生きることにしがみついてたわけで。でも、だめだった。不眠症ってやつだ。一ヶ月で48時間くらい寝れたかなって感じで、バイト行くのもやで、ああ、もう無理って思った。しかもその日、無給で手伝ってたらバイト先で怒られてさ。終わったらさっさと帰れって。ひどいなあ。って思って、怒ったんだけど、怒るぐらいなら手伝わなければいいし。怒った自分が恥ずかしくなって。限界地点を越えたみたい。

僕は死のうと思ったわけで、死刑囚のように最後に自分のしたいことさせてあげようと思って、考えてた。
今考えると、僕の命は生きたかったらしい。そこまでへこんでも、僕を生きることへ導こうとしてた。だから、どんな状況であっても、僕が命を自由にさせる決定権があることを教えてくれようとしてたらしい。

とにかく、僕は、次の日がないからいっぱい走ろうと思ったわけ。その場で死んじゃうくらい。ずっとね。たぶん、4時間ぐらい走って、ふと気がついた。すごい眠いって。で、それがホントうれしかった。

疲れた体に、たずねてみたら、もっと走りたいらしくて、僕は朝日があがるまで走った。
まあ、それからすぐに、復活したわけじゃないし、ずっと、僕のことを支えていた友人もいたし。復活すればするほど、僕の存在は非力で小さいことを思った。けど、身一点に感じたんだろうね。きっと。すっごい小さい一点。それが僕だって。

歪んだ音、暴力的なリズム。それでもきれいな旋律が伸びていく。表象される音とは逆にカートコバーンの詩は内省的だ。内へ向けられた刃と安らぎ。その両方をいっぺんに引き受けることは難しい。そして気がつけば傷ついている。

いつだって、僕の心にはスメルズライクティーンスピリットが流れている。

ゆがんだこころをいだいて、美しい旋律を奏でるのだ。


散文(批評随筆小説等) スメルズ ライク テーン スピリット! Copyright チャオ 2004-09-01 15:02:52
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