すべてのおすすめ
私は大変な気分屋だが
きみの前では落ち着き払いたい
顔が保護色ならば完璧なのに
私は大変な詭弁屋だが
きみとの討論を望まない上に
出会った人の数だけ私がいるため
本当の私とは身 ....
記憶を閉じ込め
机の上
ペン先を生活が覆い
口を滑らかにしても
なんのために流れているのだろうね
飲むためでも見せるためでもないなら
なぜあんなにも叫んでいて
しばしば痛みを伴うのか
....
誰よりも早く死にたくて
一日に1095回メシを食い
一日に730回歯磨きをしていた
365倍速の人生を望んで
もう100歳を越えたというのに
それなのに
時間が解決してくれ ....
冬の海をよく見にいった
荒れた日はまるで生理前の私みたいだって言ってた
今日の海は静かだ
せめて荒れていてくれればよかったのに
今の俺を代弁してくれればよかったのに
どんな人混みでもきみ ....
大きくなったらお父さんみたいになりたい
保育園で描いた父の肖像画を掲げて
恥ずかしがりながら言って
グローブみたいな手で撫でてもらって
四角い輪郭
プツプツの髭?
目?が三つ?
....
高校で処方されたトローチを
ずっと舐め続けている
いつか消えるという
先生の言葉を信じて
大学生にさん付けされ
上司にはくん付けされる
しかし口の中にはまだ
トローチが悠 ....
マンガを読み
その続きを楽しみにしていた
大学の先輩を思う
彼は三年前に病死したが
今もよく頭の中で会う
頭の中で彼も
このマンガを読んでいるだろうか
先輩の好きだった人物が ....