仕事をもらった
知らない女の
角質を食べる仕事だった

女の足の中指は
親指より長かった
おれはその指のあたりを
重点的に食べたのだった

足の親指より
中指 ....
仲良しで
大好きな

仔猫が
亡くなりました。

座る者の居なくなった
お気に入りの
クッションは

今でも 陽だまりに
置いてあるので

あったかいままです。

消費者金融の無人審査機の前で
背筋をこころもち曲げている女
どういう顔をしていたらいいか
分からないのだろう
真っ二つに分けた前髪の間からは
かきまぜたコーヒーに入れたミルク
みたい ....
真新しいクレパスの
いっぽん、いっぽんに
なまえを書いてゆく
きみのなまえだ

先端恐怖症の妻は
体育着の胸に
名札を縫いつけてゆく
今日は調子がいいの、と言って

慈しみの雨が屋 ....
窓から見える空があんまり青くてきれいだから
窓を開けて少しだけ瓶詰にしました
でもとってきた空は青くなくて
それなのに窓の外はやっぱり青くて
僕は悲しくなって
僕がとった空の青はどこだろうと ....
 
会議室を人が歩く
金属や樹脂などでできた
冷水機のようなものがあって
その向こうに浜松町が広がっている
どこまで行っても僕には体しかないのに
ポケットに突っ込んだはずの
手だけが見つ ....
太陽に照らされた状態は、
ほんとのところとても特異な状態だ。
宇宙はだいたいが夜だ。
ぐるりめぐる暗い側の半球にしがみつくぼくたち、
特異な場所に放り出されたフヘンの孤児、
みんな違っていて ....
ひねったら水が出ます ひかっています で? 好き、に理由なんてないよ


踊り場の全員うえを向いている スカートの嬌声がひびく、午後


うす目あけて口をあけてぎゅっとにぎってゴムふうせん ....

一か月が
余りに速く過ぎ去るような気がして
どうしようもない
服を着替える間もなく
あっという間に秋である
外ではまるで軍隊のように
流行なのか
同じ型の服を身につけた女子が
勇 ....
正直今日の日はえぐれるような1日だった
いろんな意味で
あたしはもっと強くなっていかねばならない
昨日よりももっとぐるぐるめまいがした
あたしはもっと強くならなければならない

 ....
朗読するときのユーリさんの自意識過剰はメタである。他の人の自意識過剰がストレートに発せられるのとは異なり、彼女はじぶんの自意識過剰をメタレベルから冷静に観察していて、それにいらだちながら読んでいるから .... 時間がたち
クリームの底がオレンジ色に発火している
そのオレンジ色を知っていて
西 って…

はじまらないけどそこにある
夕焼け なんてとめどない が
その うち  おえてしまう

 ....
 
父さんと
楽天の試合を見にいった
けれども本当は
野球よりも球場を一周する
小さな汽車に乗りたかったから
父さんは入場券をポケットにしまって
試合が終わるまで
何度も何度も汽車に乗 ....
午前五時
体内時計が鳴り渡る
目覚めの渚に並ぶもの
幾本ものやせた丸太
あちらこちらと転がして
いやな朝を反芻する

 窓の外には
 晴れない空
 窓辺に歩み寄る
 秒針

夜 ....
泳ぐことはいろいろと不思議だ
泳ぐためには
そこに何かが満ちていなければならない

水でなくてもいいし
冷たくても冷たくなくてもいいけど
なめらかに
位相を変えながら絶えず包み込んでくる ....
朝焼けは夕焼けに似ている
赤ん坊と老人が似ているように
どちらも生命の底力に満ちている
朝の6時半に店のシャッターを開け
芋粥を作る母さんの割烹着
糠床を掻き交ぜ茄子を一本取り出し
畑の歪 ....
{引用=
【パンばかり食べていると外国人になる】



こぐま印のしょくパン
という名称の食パンが
近所のスーパーで売られていた
近所の小さい食品工場で
おばさんたちが手作りして ....
*
黄昏のおわりの瞬きに、大いなる怒りにみちた光の星雲
が交差しあう天蓋にむかい、傷ついた男たちが大声で叫
びあう。その声に応じて晴れてゆく天空には、たえず
うつくしくしみわたる遠い霧のような ....
流れ星に3回お願いしたら願いが叶うって
誰からともなく聞いてそれを知ったのは何歳のことだったろう

けどママは言ったんだよね
あなたが祈っていいのは神様だけなのよ
そういうのをgu- ....
口先だけの約束が大小飛び交う日暮れ時
お前の言葉もどこか伝言めいて
超光速の人の流れを ただ 見送るだけ
ケーブルを担がない 最果ての電柱
剥げかけたコールタール 泣いているのか チャーイカ  ....
夏のおわり
夜風をあつめて
帆をたたみました
骨のぬるい晩のことです



しん、と澄み切った屋上の一隅で
片付かない、ちっぽけな一匹のままでした



(金属製 ....
いつものことだ
水色が果てしないどこまでもいくひろがり
それを俺たちは空と呼びます
焦燥感に腹を蹴られ
挫折に身を切られながら両腕をのばし
手のひらをひらく
真実はいつだって指 ....
らせんのような共鳴を感じる
ピアノをたたくゆびの柔さに似た
無邪気さの中で吸う空気

どこまでも青くひろがる
世界の端っこで
どうしようもなくうばいあっては
求めあう
わたしと君のすが ....
{引用=玉子の親じゃ、ぴよこちゃんじゃ、ぴっぴっぴよこちゃんじゃ、アヒルじゃぐぁーぐぁー。}


(一)

「兄ちゃん、コイツをくんねぇ」

カーバイトランプに照らされた
みか ....
形あるものは消失し
形ないものだけが
取り残されたなら

宇宙はきっと
形ないものが
どうにか形になろうと
互いにぶつかり、削りあい
溶けだし、流れ

星々が生まれる前の
電子音 ....
海辺の杭だった
薄い色をした砂浜に
もうどこに打ち込まれたのか
砂に埋もれてしまって
分からない
どれだけの長さだったのか
その突き刺さった底が
砂に埋もれてしまって
分からない

 ....
 
 
かみさまという鏡のような未来は
ぽろぽろとこぼれながら
なにか悪い事を口にしかけて、
小さくなっていく産声
どうやらここは初めから
ちきゅうという
名前もないどこか遠いところ
 ....
ブリキのバケツに
小石が落ちた音がした

ずいぶん長い間
水を入れていなかったな
そう思い出したけれど
バケツに水を入れてやるのが
考えるだけでも億劫だったから
背中を向けたまんま黙っ ....
王様もいないこの国で
私の王子様になろうとしている
あなたなんて
バカみたいだね
この文章はおそらく君に読まれる事はないだろうから
だからこれはほとんどひとりごとのようなものだ

ぼくは君でオナった事をそろそろ忘れようと思っているんだ
それでも
君とジョナった事を忘れない ....
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