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ピーマンになって
人生を振り返ってみたけれど
からっぽだから
何も思いだせない
生まれた家のことも
父と母がいたことも
きょうだいがいたことも
結婚したのに
好きな人がいたこ ....
釣りは飽きてしまったようだ
さかながいないからしかたがない
父さんだけが夢中になって
往生際がわるかった
ふりむけば
木のベンチで息子がねむってる
一億年前から
そうしていたよ ....
熱が平らになって
どこまでも続いてる
けれども生きていれば
山も谷もあるものだから
人のからだも
地球に似てるのかもしれない
熱が途中で終わってる
そこが
海なのだとした ....
故郷での暮らしは
けっして貧しいものではなかった
手に入るものは手に入り
手に入らないものは手に入らない
ただそれだけだった
小さな都会で暮らして
もう二十年になるけれど
....
みわたすかぎりの草原でした
一頭二頭と牛が産まれると
そこは牧場とよばれました
牛は子供のように戯れて
やがて大人になると柵を越えていきました
柵をこえずに残る牛もいました
牧場とい ....
仕事をもらった
知らない女の
角質を食べる仕事だった
女の足の中指は
親指より長かった
おれはその指のあたりを
重点的に食べたのだった
足の親指より
中指 ....
父さんと
楽天の試合を見にいった
けれども本当は
野球よりも球場を一周する
小さな汽車に乗りたかったから
父さんは入場券をポケットにしまって
試合が終わるまで
何度も何度も汽車に乗 ....
汚れた掌に
赤いポストがあるので
たくさんの
手紙を書いた
赤いのは
恥ずかしいからだと
手紙の返事には
いつも
そう書かれていた
あの赤いポストが
今はない
窓 ....
昔、通学路の畑に、ひまわりが生えてました。
大輪の花が咲く夏を、楽しみにしてました。
しかし、夏がきても、花を咲かせるようすはなく、
やがて茎は茶色みをおびていき、
幹はどんどん太くなっていき ....
あすくれかおすさんの小川 葉さんおすすめリスト
(9)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ピーマンショック
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小川 葉
自由詩
3*
08-12-12
一億年前の休日
-
小川 葉
自由詩
20
08-11-2
平熱
-
小川 葉
自由詩
3*
08-10-30
手のひら
-
小川 葉
自由詩
7
08-10-29
牧場
-
小川 葉
自由詩
8*
08-10-17
ドクターフィッシュ
-
小川 葉
自由詩
3
08-10-10
僕らの休日
-
小川 葉
自由詩
16*
08-9-17
ポスト
-
小川 葉
自由詩
5
08-7-18
ひまわりの木
-
小川 葉
自由詩
3
08-7-3
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