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ぎゅー
とか言いながら
小学生の次女が背中から抱き付く

突然の攻撃に弱い僕は
反射的に振り払う仕草をする
から彼女は頬を膨らます

いつものパターン
だけど今日はちょっと事情が違っ ....
携帯電話のカメラモードを
セピアにセットして
梅雨の晴れ間の街を歩く

写り込む世界は

春まだ浅い砂浜で風に吹かれ
総てをなくしてしまったことを悟った
あの時のまま止まったように
 ....
背景のない世界
遠近感もない
乳灰色の空間に
僕はただ立っている
画素の荒い写真のような
朧気な白色光を浴びて

遠く人々のざわめきが
聞こえるけれど
方角すらない世界の中
ここか ....
立ち止まっています

雲を眺めるくらいしか

能がなくて

あぁ ぁ  ぁ
        も   ぅ
    
何処へ行けというのでしょう

あなたは



 ....
息を止める
薄く広がりゆく世界
油膜の浮いた
美しい世界

僕は睡魔と闘いながら
クダラナイ言葉を零している
コポコポと鳴る携帯
水没して窒息して

できれば海の近くに住みたかった ....
静かに醒めながら燃えていたい
夏の陽射しに身を溶かしながら
冬の大気にカラカラに乾きながら

感性は既にブスブスと燻されて
炭を纏って汚れちまって
地肌なんて見えはしないしそのうえ
燻さ ....
{画像=090909004233.jpg}
現場監督が路面に
配管図面をトレースした
作業の痕跡

解かれることを意図しない暗号が
街の中に密かに生きている


それはシンプルな記号 ....
綿ぼこりが部屋の片隅で
クルクルと回っている
小さなつむじ風が
部屋の中で起こっている

ふたつ、みっつ、
意志を持って踊るように
寄り添ってクルクルと回る


部屋に吹き込む風が ....
混沌を抽出したような
音楽に溺れていると

時おり

冴えた月光だけが支配する
澄みわたった湖畔の風景だけが
浮かび上がるんだ

ノイズとスクラッチと
サンプリングと器楽音
音の ....
枯れ色を顕わにした麦畑は
豊穣の実りを得て
収穫を待ち受けている

その風景を見慣れない僕は
寂しい色としか捉えられない

咲き競う花々
明るく輝く若葉

新緑が萌え立つ季節に
 ....
東京タワーのライトアップは暖かい

都心のビルから漏れる明かりは
眩く刺さる白色光ばかりで無機質だから
高圧ナトリウムランプのオレンジの光を纏った
東京タワーに救われた気がして

ムキシ ....
あなたは花が好きなだけだった
大輪の花が咲くポピーと信じていた

それだけだった

けしの花
禁じられた花

大地に根を張るけしの力強さ
足に力を込め手応えを感じながら
何本も何本 ....
強い風が
いろんなガラクタを
吹き飛ばして残ったのは
からっぽの青空

どこまでも視線を
深く高く運んで行けそうな
純粋な空色をたたえた
からっぽの空

からっぽの空から
吹き下 ....
「新体操の3人組はケンタでお昼を食べてた」

君はあった事実を淡々と話したようだけど
君の顔が曇っていたように見えたのは
僕の思い込みだけが原因だろうか

新体操を選ばすに演劇を選んだ君
 ....
TVから溢れるノイズ
インターネットから溢れるノイズ
ブログから溢れるノイズ
ノイズ/情報の濁流

ヒトの生理的リズムを無視して
社会は勝手に転がっていく
置き去りにされた僕たちは

 ....
円型劇場を模した半円状の空中庭園
切り取られた空も等間隔に並ぶ樹木も
思わせぶりだけど何の意味もなくて

ただ造形の美しさだけを求めたもの

こんなところで超芸術に出会えるとは
それが証 ....
ふいに
あなたは苦しげな表情

しながらその

裏で

屈託のない笑顔を孵そうとするのだろう



混乱するじゃないか
混濁するじゃないか

感性が
僕の



 ....
?
まだ柔らかな朝の光を受けた街は
サッパリした顔で無防備に佇んでいる

夜に息をひそめていた澄んだ空気を
胸いっぱいに吸い込みながら歩きだす

あらゆる事が起こり得る一日の始まり
だ ....
あなたは変わらず
ぶっきらぼうで

歯に衣着せぬ物言いが
むしろ心地よい

十数年ぶりに席を並べて
仕事をする

あの頃とは
立場も背負っているモノも違うけど

変わらぬことに ....
君と僕の
柔らかすぎるところは
交わりやすくて

忘れているわけじゃないけれど
柔らかすぎるがゆえに
止まることができなくて

傷ついたと言われるまで
君に言葉を投げてしまう

 ....
ナイロンで滑る指
艶めかしさに酔い
月の果てに漂う

今宵の月
冴えて

今宵の月
独りで

輝いている


 夜の屋内プール
 水面に反射する
 水銀灯・ナトリウムラン ....
異動先の職場に提出する書類を書きながら
彼女はポロポロと涙をこぼす

それは悔し涙だったのか

自分の人生を真摯に捉える人だからこそ
だれ憚ることなく感情を顕わにする人とは
僕は見ていな ....
マスターが男の子の髪を切っている
どんな話の流れからそうなったのか

 「袋のネズミ」ってどういう意味

と、マスターが男の子に聞いている

男の子は得意気に意味を説明しだす

 ....
青空に向かうクレーンが指し示す方向に
ハンドルを切りながら
その造形の美しさに目を奪われる

一瞬

アクセルを踏み込むと滑らかに
あまりにも滑らかに加速していく車
陸橋の上り坂をカタ ....
まもなく夕焼けが訪れる
傾く陽射しが街を玉子色に染めると
空の木々の道路の色が深くなって
陰影を纏いながら豊かに発色するのだ

 図書館で見かけた風景学の本が気になって
 娘のミュージカル ....
公用車で県東部から県北部へ
ロングドライブ

昼下がりの街道は
ストレスもなく流れて

時速50キロで次の現場への道を
トレースする心地よさ

集荷場のある集落を抜けると
広い谷戸 ....
新宿の高層ビル群のすぐ裏手
ありふれた住宅街が広がる

(歩いている)

かつては丘陵地帯だったであろう
上り坂そして下り坂また上り坂

(立ち止まる)

雀の声烏の声
ヘリコプ ....
コーラを飲む娘の横で
携帯電話にテキストを打ち込む

ブラックダイヤモンドって知ってる?

娘から話しかけられても
テキストに気を取られて
生返事しかできない

ロビーのソファーに座 ....
自由に奔放に伸びる
風のようにしなやかで
たくらみがなくて

照明が音楽が掻き乱す空間
リズムに身を捧げて
縦横に駆け巡り

空間をその身体で
象ろうとするように
きっぱりとした動 ....
右足と左足の発する音は
明瞭に違っていて

それは大地を踏みしめる
力の違いでもある

厳密に言えば僕は
左に軽くよろけながら
歩いているのだ

それが右手の小指に感じる
鈍い痛 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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