品川
吉岡ペペロ

新横浜の風景を

しばらく品川と間違えていた

その風景にせつなくなっていた

品川にはきみがいるような気がした

白い光を放つビル

白い光に照らされた道

きみが歩いたかもしれなかった

未練などあるはずもなかった

助手席のきみを

そとに蹴りだしたのは僕だから


禁煙をはじめて

でも喫煙席にすわって

ひとの煙草のなかにいる

煙草を買うじぶんを幻視して

それにせつなくなっていた


新横浜の風景を

しばらく品川と間違えていた

その風景にせつなくなっていた

品川にはきみがいるような気がした

白い光を放つビル

白い光に照らされた道

きみが歩いたかもしれなかった

未練などあるはずもなかった

助手席のきみを

そとに蹴りだしたのは僕だから


自由詩 品川 Copyright 吉岡ペペロ 2008-06-13 12:31:52
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