月光にてらされる鼠色のわたし
窓辺の机の上で
いつものように月をうっとりと眺めていると
だんだんと月が大きくなってゆくようです
最初は夜空の真ん中に黄水晶のように透き通った月の
輪郭がしだ ....
今日をキャラメルの日と制定します
晴天
ひるがえる白い洗濯物
何気ないラジオ放送から始まったキャラメルの日は
全国の老若男女を巻き込み
いまだかつてない展開をみせた
神棚には全てキャラ ....
夜に毒溜まる
知らずに迎える朝
くりかえし
くりかえし
くりかえし
さるまわし
今日の月は やけに まぁるい
あまりにも まぁるくて 完璧な まるだったので
僕は 嫉妬してしまい 足元にあった 石を
月めがけて 投げつけた
しばらくしたら 投げつけたはずの 石が
....
雨が降る、晴れる、草が生える、
群々と草が生える。
///
セックスをする。
梅雨の雨音に隠れて、セックスをする。
汗をかく。
ほどほどにかく。
ほどほどにかく、その ....
恋愛HPが足りないの、きっと
あのコがあなたを誘ったって聞いて
私はあなたの写真を虫眼鏡で拡大して
「こんな顔だったかしら」
ああ、切なくなってきてしまう
切なくて、もう
....
キュウリが!キュウリが!キュウリが!
本来の使い道とは違う方法で使用されているではないか!
このキュウリは食卓に上るのか!
キュウリ農家のがんばりは無駄になるのか!
などと考えている夜 ....
つかれたよ。
トワトワト
風と風の隙間
朝霧深い林の中で
チロンヌプのこえが谺する
トワトワト
人里に春は訪れても
まだ山には至らない
餌のほしさか
....
銀河の天秤がゆっくりと傾いて
月がかろやかに昇ってゆきます
夏の星座の中心へです
澄んだ湖面は夜空をうつし
魚が背びれに月明かりをうけて
チカリ、チカリと輝きながら泳ぎ
まるで流星のよ ....
はだかにはなれないけど
はだかのわたしを愛してほしいと思うのは
わがままでしょうか
なにも言わなくても
わかりあえることなんてしれているけど
わかりあうための饒舌はきつい
いま ....
さいきんなぁんもかんもわすれていきよるち
おかあちゃんがいいよった
なーなー、おかあちゃん
ぼくんことも
いつかはわすれてしまうん?
こーえん
ゆうやけこやけのあかとんぼ
うしろのし ....
身体という身体に付着した夜の気配の中には一羽小鳥が棲み付いていて一鳴きしては夏の
音を待っている。鈍色の血の替わりに巻かれた絹のガーゼはこの冬の半ばに来て擦り切れ
ていたが。
机上に在る{注水中 ....
欲張りな黄金色の虫が
電気のカサの中に
潜り込んだ
クーラーのない
都会のボロアパートは
まるで何かの熱を
一心に吸収してるかのように
息苦しかった
さよならは
重た ....
好きなあの娘に
電話をかけた
もじもじ くねくね
落ち着かない
照れフォン!
小熊はときどき囓る
わたしの腕や足や首や耳を
するどい牙で無惨に裂いてしまう
真っ白なわたしの肌の裂け目から
きたならしい液体がドロリとあふれでてしまうから
床にしみつかないように必死でかき ....
黙って。
言葉はどうしても、
誰かのに似てしまうから、
黙って。
蛇になりたい。
進化の袋小路で、
誰よりもまずおのれに忠実な。
蛇になりたい。
自分の巣穴を
役立た ....
君の写真を舐めたりしています
本当は君の唇を舐めたいけれど 君は僕のことを知らないから
壁と天井を埋め尽した君の写真を一枚ずつ愛撫して眠ります
何百枚の写真も一人の立体の君には程遠いです
....
今日は実はジムクカマが起き
町民がみなジョハヤタレだった
キウタレマがキウヤハレでもあったので
騒ぎはイウタレタになり
しかたなしにジウヤタレ爺がコタウイアオを取り出し
オウヤタレを遠くから ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12