露草な心のまま こぶしを天に突き上げ
リズムを刻むたび 霧が 晴れてゆく

遥かな思い出は 縁側の飛行機模型
竹ひごをしならせて 夢は青空 

若くて死ぬことも
老いて生きることも  ....
ふぐちょうちんもシュウキンペも
銃殺刑になるぐらいなら
いっちょ、戦争でもしかけてやっか
って思ってること
いい加減バレバレなんだよ
でもよ、やめといた方がいいぜ
日本人の本性は意外と
 ....
港街のとある酒場で出会った爺
コップ酒で赤ら顔、威勢は良くて饒舌で、昔語りを捲くしたて、嘘か誠か話の先で、次第に次第に静かに眠りこむ。

小柄な爺の世迷い言

小僧よく聞けこの俺は
十五の ....
おやすみなさい。
おやすみ、なさい。
これは、命令形だろうか。


おやすみなさい。

素敵な夢を、どうか見たまえ。
苛性ソーダを鍋で煮る
知っておるやら何の日か
泡立つおはじき夢に見る
わしの願掛け{ルビ三隣亡=さんりんぼう}

睦月いち足すじゅうににち
黒丸しるす{ルビ天赦日=てんしゃび}は
ひがみ ....
バイオリン
とか
ひいて
おじょうさま
だから
なんか
みつぎ
ものとか
ねんぐ
とか
あげないと
だめそう
かいきゅうが
うえだし
ぜいたくを
させないと
だめそう
 ....
あれは
花の散る音だよ
花びらの儚くはがれ
地に落ちる音
砂に擦れる骨片の
乾いた軋みのようだろう

あれは
時の流れる音だよ
流砂のさらさら崩れ行く
風と波の造る音
私の体を通 ....
歴史上の人物の名前は
タンスにしまった反物に似ている

たまにタンスを開けてみて
その知識がねむっていることに
自分が満足するだけだ


本に書かれた花の名前は
空っぽの宝箱に似てい ....
 
メールに添付されてきたのは大粒の涙

メールの香りがそれを証明してる

僕は不安をひたかくしにして、返信する



 
ある日 生まれて来て
わたしは泣いた
そして何かのきっかけで
わたしは笑うようになった
誰に教わることもなく

やがて
何かのきっかけで
わたしは少女と出会い
恋をしたのだ
誰に教 ....
掃除を終えた綺麗な部屋に
いっぱいの日差しが入ってくる
本棚の背表紙もそろえたし
机にだって塵ひとつない
今のこの部屋には
神さまだって住めるけれど
そうするわけにもいかないし
背もたれ ....
You Tubeで
国民保護サイレンなるものを偶然聞いた
なんでも
他国からミサイルなどの攻撃を受ける危険が
生じた際に
注意喚起するためのサイレンらしい

とても不気味な音だ
特に周 ....
親愛なる子どもたち
カレンダーは夏になったというのに
窓の外には雨が降り続いています
ペンを走らせようにもインクがすっかり凍ってしまいました
それでも息を吹きかけ便せんをひっかいては文字を綴り ....
ある日ぼくのもとに封書がとどいた
送り主をみると
その日暮らしの友舍

たしかにその日暮らしはしているが
友を募るほど盛大ではないし

あけてみると請求書だ
項目として

笑った時 ....
にわか雨が去ると
真冬の風が通りみち
樹木も人も躰を震わす
「バーイ!」
「バァーイ!」
交差点の娘たち
無敵の若さにさざめいて
もっと綺麗な明日に生きる
ヒラヒラと手を振って
ひと ....
 頬杖をついたら
 鼻から、鉛筆が生えてきた

 ため息をついて
 窓越しに雨空
 眺めてる暇があったら
 詩の一つでも書きなさい、と

 僕の鼻毛が、
 ニョキニョキと太くなって
 ....
君は最近歌を口ずさむ
歩いてきた距離は途方もなく長く、
希望を持って歩いてきたけれど
どうにもうまく行かないことが多くて
それでも前だけ向いて歩いてきた

君の歩いている道は
君が望んだ ....
点子にも ほんとうの名前があるらしいです。
しかし
点子と点呼されたときから、わたくし 点子となったのでございます。

汽車ほど、人間の個性を軽蔑したものなどありません。
この明治の世で ....
華奢な小枝が
今は居ない
おばあちゃんの
背中に見える

身を反らす
一張の弓に似せて

しなやかであるが
少し触れれば
脆く砕けてしまいそうだ

それなのに
見目良く
誰 ....
取り出したばかりの粘土は
幾通りもの生を含んで
ぐにゃり
柔らかく在る

指で押せば
くぼみが現れ
手のひらで転がせば
丸を成す
いびつな複雑さは
魅力的である代わりにとてももろい ....
想像、とは
経験を必要としないものだ、な

萎びた公園の
寂しいベンチは
知っている


きゃらめるを裸にして
折り紙をする
ほっぺがすぐに
沸騰する

彼女、は
 ....
駐車場の一角
水面を撫でた風を受け
首を伸ばすと
視界が開けた眼下に湖
列島の海岸線から遙か遠く
ぽつんと置かれた水たまり

湖岸にぽつりと楓の木
秋の風に朱くなり

ここには敗者 ....
真夜中の扉を開けて
裸足で駆けて行こう
たくさんの流れ星が降るという
星降る森へ走って行こう

キーンコーン
いろんな色の流れ星が
きらめきながら落ちて行く

金属的なその音は
真 ....
やっと会えた母は、とても穏やかな顔をして眠っていた
真新しい白装束 解剖の痕跡も知らず
すでに身体は綺麗に浄められて
「コロっと死にたい」
いつもの口癖通り、突然の呆気ない最後だった

入 ....
山の神舞 蝦夷神の生き残り
桓武天皇の御世
たいらげられた蝦夷の神
  
神社(やしろ)は倭の神の依り代のため
彼らは神社(やしろ)を知らなくて
ご神体ははやちねさん
早池峰神社の鳥 ....
雨が降っていたので そのように感じました
空と自然の営みの 湿と陰と灰の しぶみ
晴れは いつもいつも 迎えに来る 至福を吹く 生きの道

全うを急がない 備えの遺書の目次の下書きの浮き絵
 ....
遥かな星の光に導かれたいと思った
滴を飲み干すようにそのいのちを汲み取りたかった

それがたとえつかの間の足元を照らさなくとも
静かに己の無知をおしえてくれるなら
僕は本当の光に従いたいとお ....
古くてチープな映画だった

老年の男が安楽椅子に座り
目の前の暖炉と向かい合っている
解きほぐされた火の中で
男の古めかしい回想が揺れている
男はじっと暖炉を見つめている

一匹の蛾が ....
みみたぶは
いつも冷えている
熱い鍋肌にうっかり触ってしまった
わたしの指を冷やすために
みみたぶは
きっと知っている
それがうっかりではなくて
わざと、であったかもしれないことを
知 ....
私はずっと犬が飼いたかったのだけれど
今でも犬の散歩などをみると
羨望の眼差しで見てしまうのだけれど
いつも家には猫が居た

だいたい野良猫がそのまま居ついて
或る日ふといなくなったり
 ....
凛々椿さんのおすすめリスト(302)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
飛行模型___(第三稿)- るるりら自由詩26*14-1-6
四谷テロリスト専門学校- 花形新次自由詩514-1-6
酒場の爺の世迷言- ……とあ ...自由詩10*14-1-5
おやすみの分解- ap自由詩314-1-4
拾参憑き姥(ぼ)の暦うた- salco自由詩614-1-4
ゲッセマネ、ヨハネ- a自由詩214-1-4
散華- salco自由詩1113-12-16
わたしの不毛な知識の庭- ハーブ園自由詩713-12-16
返信する- 殿上 童自由詩21*13-12-16
誰に教わらずとも- ただのみ ...自由詩25*13-12-15
冬ごもり- 八布自由詩813-12-15
最期に聞く音- ichirou自由詩7*13-12-15
メアリーからの手紙- 村田 活 ...自由詩513-12-14
ひょうたん島移住計画- 梅昆布茶自由詩23*13-12-14
さよならの刻- salco自由詩1213-12-13
頬杖をついたら- まーつん自由詩8*13-12-13
君の歌- ……とあ ...自由詩21*13-12-12
点子が、行く。- るるりら自由詩17*13-12-11
小枝- subaru★自由詩18*13-12-11
【終わりと始まりと】詩サークル「群青」12月の課題「終」への ...- そらの珊 ...自由詩2113-12-10
アンダーラバーの追憶。- うわの空 ...自由詩213-12-7
諏訪- ……とあ ...自由詩7*13-12-6
星降る森へ- 未有花自由詩20*13-12-3
最後の紅- 渡 ひろ ...自由詩32*13-12-2
早池峰山(はやちねさん)- ……とあ ...自由詩11*13-11-30
雨が降っていたので_そのように感じました- 朝焼彩茜 ...自由詩17*13-10-23
断章- 梅昆布茶自由詩2013-10-23
エンドクレジット- 飯沼ふる ...自由詩513-10-23
みみたぶ- そらの珊 ...自由詩1713-10-23
猫のあたま- 灰泥軽茶自由詩2013-10-22

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