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せわしなく蝉が
騒々しく鳴いている
だれが一番ふとい命を
持っているのかを
競っているのか
騒々しく鳴いている
七日、鳴くだけ鳴いて

ほんとは泣いているのか
やるせなく暑い夏に
 ....
秋になると
馴染んでいる川を下って
鮎の母さんが卵を産みつける
小石や砂、そんなのの底へ

鮎は美しい魚
川釣りに好まれている

逞しく鮎は
冬の海に暮らすことができる
下流で孵っ ....
わたしの猫は名を呼ぶと
どこに居たって走って来た
わたしの隣に居たとして
動けばどこでもついて来た
疑うことを知らない仔
たとえばそこがガス室でも
あるいは壁が押し迫ってくる
そんな部屋 ....
葉っぱが微笑んでいる
もうすぐ枯れて落ちてしまうのに

私達が やがて落ち葉になったなら
どうぞ皆さん 踏んでください
素敵な音楽 奏でましょう

葉っぱは その命の最後にも
悔いは無 ....
そろそろですね
そろそろです
そろそろ準備
夏館の


そろそろですね
そろそろです
そろそろ準備
夏館の


簾に打ち水
蚊取り線香
朝顔凛々しく
ついでに懐メロ

 ....
夜明けの空の椅子に腰掛ける女神が
今朝はなみだせず
澄み渡った東京の青を見せてくれた
いまの彼女はとても気紛れ

やがて陽も落ちてしまった頃
わたしはまた、時を不幸にしたと嘆く
いつもの ....
一本の桜樹の隣に佇んでいる
赤いスカートの少女の笑顔は
難しくてきっと誰にも
読み解くことはできないだろう

花は満開で風から逃げながら
逃げ切れずに儚くしている
舞う薄桃色に歓喜する
 ....
春の庭は公然の果実となった
うららかが市民権を得て手を振っている
春嵐の気まぐれな登場が
時々番狂わせだけれど

戸惑うことなくスプリングコートを
選んだこの日にも季節は私に謳歌を許した
 ....
夜の森に鹿は居て
、もう書けない
春に実った野ブドウを食べている
わけはないと(は、
違った意味で)当然だったはずのことが
そうではなくなり
永劫のような空腹を抱えて
すっかり神経は擦り ....
さざなみに心を許して
軽い手荷物すらもういらない
石の原野に泉をみつけた
だから
もう何もいらない
青い花たちが
みえない風に踊っている
啜り泣きは石っころたちの
いつもの癖
地図を ....
ゴジラになってどうするのと
聞かれたけれど応えずに
ゴジラになった
この足がほしかった
この腕力もほしかった
壊れてゆけ
ただそれだけを願い東京を歩く
おもしろいほどにあっけなく潰れてゆ ....
言葉が実らないまま葉を落とした樹を
じっと立ち尽くして眺めていた
夕日が心を刺すかのように沈んでゆく

会いたい
、出かかったため息すら失い気味に
ひたすらに泣いている自分に気がついていた ....
三月の最初のララバイは雨の歌
時計の針の音のように
三月が礼儀正しくやって来た
いらっしゃいませと呼ぶ
わたしたちの声はすっかりと枯れて

この礼儀にかなう歓迎はないのかな
三月が厳かに ....
君がまだ雪の原にいる頃
わたしはあおい花に挨拶
こんなに違うね
いま君がいる国と
でも今日も君の声が届いた
おやすみなさい
おやすみなさい
声だけの君に
おはよう
おはよう
朝のメ ....
通ってたカフェのマスターが
産直の宅配してるって

輸入雑貨店のオーナーは
いま中古レコードのお店をやってる

わたしが詩を書いてることを
知ってるひとが少しいて

わたしのお父さん ....
「ある」

どん底じゃないと思う
まだジャンが居る
お米と部屋が、ある
あの子あの子あの子はいまどこ
ああ雪が屋根から落ちる音
二月、東京に降った雪

あの子あの子あの子が泣いてる
行かなくちゃ助けるために
行かなくちゃ早く

遡って行かなくちゃ
靴下を ....
一月の最後のララバイは雨の歌
戸惑ったままに眠りなさいと
優しくリフレイン

ほんの傍はみえなくて
忘れられた君はでもまだ居てくれる
帰る場所はここなんだよと

人間でいられるうちに満 ....
白い花
黄色い花
青い花
さくらの花
葉っぱになって
薫風に揺れ
あおくなって
どんどん
蒸してきて
赤い花
きつい色の花
、気がつくといつか
落ち葉と枯れ草
みあげれば裸樹 ....
あの日
さくらの頃
ピンクのセーターのなかに
白いブラウスそして
赤いスカートの
あなたがはにかむ一枚を
十二年後のいま
みているわたしはもう
さくらからは遠く
あなたより恵まれてい ....
けぶる空 さよなら
いつか またね
わたしを待っていてくれるのなら
きっと すみれ色で出迎えて

真夜は訪れ
いのちたちは
息をひそめる
ちいさなさよならの

行き交う街角
きっ ....
きみは五年の長さを知っているか
経つ、の意味を知っているか
帰らぬ意味を分かっていたか
どこへゆくのか悟っていたか

わたしは無防備だった
知る、分かる、悟るからは遠かった
でもいまでは ....
石っころよ
名を持つ花たちよ
シャンデリアから60Wへそしていま
(メタファーたちの淋しさ)

カメラと書かずに写真機と書いて
あるいは歓迎される、そのこと/ものの意味
誰が選べたのか立 ....
閏が来るたびに先延ばしのかなしみがある
一日の重さが微差とはとても思えないほどの
骨には痛みを伴って、こんな冬の日

そとの曇り空の下へ行ってみようか
たとえば、
あの児童遊園
ブランコ ....
振り向いてももう見えない
あれは何だったのか
過去への置き土産
もう見えない
思い通りのストーリー
作り上げた この
解放感 なんて
素敵
だって いらなかったから
探していたの
 ....
あなたは、いる
そこ、に

うたっている
うたを

聴いているのはわたしひとり
LEDランプの許

わたしは、描いている
ここ、で

夢を
ことばに

誰が読んでくれるの ....
わたしにお母さんが居たら
うんと甘える
まず確かめてえっと
うんと甘える
夢じゃないよね

お母さんが居たら
お母さん!
って呼んでみたい
そしてなぁに薫ちゃんって
わたしの顔を
 ....
頑なな盲信を取り払った時に
何が実在可能か

存在はまるはだかだ
不注意でピカルディを
生まれて初めて割ってしまった
その刹那あなたの姿が帰ってきた
絶対に大丈夫と思っていた強化ガラス
この世に絶対なんてないと言いたかったのか

絶対にわたしよりも先には ....
夏が残っているよと偽りを言って朝顔の写真を友人に見せた本当は初夏の写真なんだけどみな信じて、感慨深そうにしている いまさらこれは…と打ち明けることもできずにしまったな、と内心は罪悪感でいっぱいとなった ....
殿上 童さんのもっぷさんおすすめリスト(300)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蝉の夏- もっぷ自由詩714-7-25
鮎の四季- もっぷ自由詩314-7-25
わたしの猫は- もっぷ自由詩6*14-7-8
葉っぱの心- もっぷ自由詩514-7-7
風流夏館- もっぷ自由詩914-7-6
星を見たい- もっぷ自由詩814-6-30
桜の若樹と赤いスカートの少女- もっぷ自由詩614-4-2
春の果実- もっぷ自由詩614-3-31
とても単純なカラクリで- もっぷ自由詩314-3-30
最後のパンケーキ- もっぷ自由詩714-3-12
ゴジラ- もっぷ自由詩9*14-3-10
夕日は- もっぷ自由詩10*14-3-8
三月の最初のララバイは- もっぷ自由詩314-3-2
ちいさな物語- もっぷ自由詩314-2-27
ニュースたち- もっぷ自由詩814-2-25
_- もっぷ自由詩6*14-2-12
ジャー- もっぷ自由詩6*14-2-9
満天- もっぷ自由詩414-1-31
- もっぷ自由詩414-1-29
- もっぷ自由詩4*14-1-27
はざかいで- もっぷ自由詩11*14-1-24
キーホルダー- もっぷ自由詩414-1-17
視える範囲で- もっぷ自由詩514-1-8
雑記_2013.12.26- もっぷ自由詩4*13-12-26
なんて素敵- もっぷ自由詩613-12-22
ゆくえ- もっぷ自由詩6*13-12-8
シチュー- もっぷ自由詩1013-12-3
まなざし- もっぷ自由詩513-12-2
ある一つの情熱の- もっぷ自由詩11*13-11-24
緞帳芝居- もっぷ携帯写真+ ...613-11-8

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