そっと でいいから
ふれてみたい
あなたの零した一雫のわけを

どこから
流れてきたのですか

まりのような白い雲が
あちこち 漂っている
空なのに
雪解け水が激しく流れる季節は
 ....
ぎんいろの折り紙で
鶴を折る

ぎんいろ
それは
わたし自身を惑わす窓辺の色合い

ぎんいろの街で
あなたとの足跡を探してしまう
例え人違いだったとしても
あなたに良く似た後姿に
 ....
群れを成し
一点を見定め
乱れぬ様は
予め組み込まれた
仕掛けのように

波紋がやがて
飲み込まれ
波間の一部となり
消えゆくように

石瀬に映る影が
揺れながら
あとを追う ....
日日に緑深まる狭庭辺に今朝は蛙の鳴き声がする

さきほども小雨降りいた表通り人の声して雀飛び交う

グリーグのペール・ギュントを聴きつつも紫陽花の絵をじっと見るとき

また鳩が一声 ....
ふうと一息
空に向かって
シャボン玉が膨らんでゆく

光に照らされて
青くなり
赤くなり
くるくる回る

たくさん飛ばして
気づけば
シャボン玉の空

地上では
アジサイが ....
道路を歩いていたらガムを踏んづけました
嫌だなあと思って靴を上げたらビヨーンと良く伸びました
そしたらプーンとパイナップルの香りが鼻にきたので
誰かがパイナップル味のガムを捨てたんだなあと思いま ....
ゆらゆらと揺れる
木々の間で
風に吹かれて
瞬きを思い出す
 
一つ、ぱちんと
音をたてて
瞬きをしてみると
風がそっと
頬にキスをした
 
 
吸い込まれそうな
深い、青の ....
恋の道 照らすかのよう 月明かり ためいきさえも いと柔らかに


道すがら 出会った二人 ときめいて この一瞬が 永遠にと願ふ


優しかれ 涙はすべてを 許します 闇に小さく きらりと ....
人ごみの平日はどこにも排気口がなくて
呼び捨ての間柄がどれくらい大切なことかを知った
ひとりで歩く 眩しさが送っている

啓蒙とかスピリチュアルとか癒しとか
生き方の模索
悲しみの何割かは ....
あのとき雪を頂いていた山はもう
緑もずいぶんと深くなって

あのとき枯れ草を敷き詰めたようだった田はもう
水が張られて田植えの準備が整い

あのときどんよりと重く垂れ込めていた空は ....
ことしもまた春が来て
暖かくなって
やがては暑くなる
またしても
煩い季節になりつつある
驕れる者 久しからず
正しきも
疚しきも
また同じ
そんな世捨て人のようなことを
つぶやき ....
君が勢いよくカーテンをあけるから
まさに零れ出ようとしていた光が
勢いよくぼくを包み込む
その白い肌は朝に満たされて
なんて君を美しくさせるんだ
たった今ぼくのなかも
朝が通り抜けて行った ....
耳から
抹茶がこぼれてしまうという
朝になるとシーツは
たっぷり緑を含んでいて
洗うたびに
深みを増していくのだという
(この時期だけなんですの

さして困ったふうでもなく
さらさ ....
浸りゆく
この黄昏に

街は慈愛の潮 満ちて

海から遠く 離れて
唸る 街に
古代の虫 発光し

アスファルトのタールは
原油のにかわ 舗装する

道をまっすぐに!

密 ....
いま
あなたが話しかけているのは
だれですか
透きとおったまなざしが
つかもうとした
青い空はくろく汚れてしまって
はいいろのかなしみが
あなたを見つめています
それでも
だれかに知 ....
遠くにそびえる
黒い山々
深い緑の杉林に入る
つんとする匂い
冷気が身体を包む
見上げても空は少なく
灰色で
まるで薄荷の中にいるように
涼しい

林の中では遠くまでは見えないのに ....
雨音は冷やかな旋律を奏で
五線譜に無数に付いた蕾は
一瞬、水晶となり地表に還る

傘は持たないのだと
わらって言い切るきみの肩は
今頃震えていまいか
そう告げればまた
きみはわらって
 ....
ささやかな我が家は
海風を松林がさえぎる
小さなキャンプ場に
僕と君の子供の手で建てた

細引きはしっかり引っ張ってとか
ペグは斜めに打ち込んでとか
入り口の向きの決め方とか
寝心地の ....
 責められた
 ぼくは何も
 言えないよ

        最初にであったのは
        いつだったのだろう
        隣りにいた気がする
        気付いた瞬間の反応 ....
  夕暮れ色の飛行船、
  たくさん空に浮かんでいたけれど
  空と一緒の色だったので
  誰にも気付かれないままでした。

  *

  毎朝、起きたらすぐに顔を洗います。
   ....
誘われて
親元はなれ
駆け出した
風の向くまま
行方は知らず

降りたった
土壌は堅く
独りきり
見知らぬ土地に
不安を覚え

この土地に
深く根差した
モノとなり
大志 ....
ああ、今日も雲が浮んでいる。
青青と吟する空の重さに酷く狼狽し、暮れへ連ねてあるく。
おまえは「きょうもええ天気やったね」と暢気に
両手をうえに、背を反らせて伸びをする。
 ....
人びとは沈黙を挟んで同じ世界に
仲良く寄り添う

皆はこの豊かな沈黙に
穏やかなメロディーに
静かに耳を傾けて心地よさそうにしているので
僕も同じように耳を傾けてみる

電 ....
おばあちゃんが
はにかんだら
とても可愛い

面映ゆいは
顔映ゆいで
可愛いって
そこからきてるんだって

恥ずかしそうにする姿は
いつになっても
乙女の輝き

(キラリン、 ....
夜を走る
列車から覗く風景は
何もかも止まっているようで
少しばかり
眠ってしまっても
あしたには
間にあいそうだったから

夜を走る
光の羅列は
枕元を通り過ぎて
ずっと知らな ....
コルトレーンのサックスが
僕のペンを踊らせて

水色のノートに
リズムを覚えた言葉達
派手に転んでは
また立ち上がる

詩がダンスなら
人生だってダンス
空白のページに
素敵な言 ....
露草色の空を
のどかな雲が流れて行く
いつか見た雲が白い蝶をかたどって
私の頭の上を
風に吹かれて飛んで行く

どこへ行くのと手を振ると
今度は白い子馬となって
東の空へ駆けて行った
 ....
「秒針」




いちばんほそい針が
無段階に滞りなく
滑ってゆく
きちんと六度ずつ
かっちこっち
鳴っていたはずなのに
いつのまにか


一秒、
という物差しを
見落 ....
時の流れは 人を弱くする

生れ落ちたときは
精一杯握り締めていた手が
いつしか
力をなくし 藁を掴みすらしなくなっていた

声高に叫んだ
輝かしい未来は
いつしか
金にまみれて  ....
窓際に並べた氷がとけていくのを眺めていた
わたし以外に誰もいない
広い部屋の中で
ひざをかかえるように小さくなって
息を潜めて

日が落ちて暗くなっていく
とけた雫か
わたしを伝って流 ....
美砂さんのおすすめリスト(190)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ぎんいろ- 恋月 ぴ ...自由詩59+*07-6-9
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パイナップル。- もののあ ...自由詩13*07-6-8
瞬き- 山中 烏 ...自由詩11*07-6-8
夜の六首- おるふぇ短歌807-6-7
帰途- 唐草フウ自由詩16*07-6-6
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必衰- 岡部淳太 ...自由詩17*07-6-4
朝の静かな領域- 村木正成自由詩17*07-6-2
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幻視顕微鏡- 嘉野千尋自由詩61*07-5-27
たんぽぽ- 秋桜短歌12*07-5-26
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「秒針」- ソティロ自由詩11*07-5-23
5年前のあなたへ/5年後の私より- ななこ自由詩5*07-5-22
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