よるだけど
叫んでみた
きたねーシャツ
洗濯機に突っ込んで
グルグルしたみたいに
かなしくて

中指立てて
ハラ抱えて笑って
調子ハズレの歌うたって
ノドいたくて ....
仕事を終え

パソコンを終了すると

そこには何も無かった

テラテラと光る黒い画面の中に

僕の顔がただ映ってた

三十歳を過ぎた僕がいた

白黒割り切れない僕がいた

 ....
はやい
から

きれて
とんでる
けしきが
ちかくの
草むら
なんて
もう
線だ
恐ろしいくらい
長い
線だ
空気が
固い
いま
どれだけ
もう
壁みたいで
い ....
一筋の夢
指で先を足していく
空には届かない
私の背伸びでは届かない
そのまま
ぷつん と途絶えた
音信

首元がさむざむするから
結っていた髪を切った
ただそれだけのこと
今朝 ....
父が咳をした
ここのところ体調を悪そうにしていたから
「大丈夫かな」と思った
声には出さなかったけれど

母が布団を干す
ここのところ腰を痛そうにしていたから
「大丈夫かな」と思った
 ....
その花には名前はなく


道の隅に ひっそりと咲いていた





それをみつけた きみは

その花に名前をつけた




その花は、あたらしい「いのち」を与え ....
まばたきのあいまに

 この空は
 つくりものなので

   階段の向こうの誰かが
   おしゃべりに夢中で

   プールサイドの高い椅子の上で
   うたたねしていて

   ....
こんなことがあってね
あんなことがあってね
生活がどうにもならなくてね
愛した人と別れてね

こんなことができなくてね
あんなことが叶わなくて
考えに来たんだ ....
何を植えるかなんて
考えもなしに
掘りおこした
庭のすみ

やわらかい土の頂きに
雀が降りて
ころころと、まろび遊ぶから
つい、嬉しく振り返って
あの人の面影を探してしまう

幸 ....
小さな埠頭に飾られた
裸婦像のデッサンは
優しい夜を映していて
僕はそれを見るのが好きだった

そのデッサンには
味のしない名前がついていて
僕が生まれてから死ぬまでの間に
たった三人 ....
シオリちゃんは わたしを見つけるといつも
はじめまして、と言う
わたしも はじめまして、と言う

たくさんいっしょに遊んでも
次の日には わたしのことを覚えていない
でもシオリち ....
舌がある
それで君を舐めようか
冷えた舌先が触れるとき
君の肌で
どんな音がするか
固まった
ちいさな
ちいいさな結晶が
溶ける音がするか
こんなすこし暑い季節なら
しゅと
音が ....
埒もない想いに身を委ねてしまうのは
この季節特有の気紛れと

触れて欲しい

昨日までのわたしを脱ぎ捨てた
わたしのこころに
この瞬間に生まれ変わった
わたしの素肌に

季節は夏
 ....
From: はらだまさる <xxmasaruxx@hotmail.com>
To:★@hotmail.com
Subject: RE:おまんこ
Date: Fri, 22 Jun 2 ....
 走り去る季節
 振り返ることなく
 
 
 いじらしい子供達がふざけあっている
 それでいい
 問題はない

 梅雨晴れの空には飛行機雲
 空を割っている
 心奪われる
  ....
よく見る夢の中で
会ったこともない自分が
苦い微笑を湛えて
母親のようにやさしく
手を振っているのが
そのまま来いということなのか
戻ってやりなおせということなのか
遠くてよく見えないの ....
せっかくの連休も 僕は家に独り
遊びに出る お金もないし テレビの前で寝転がる

僕の愛しいサトミちゃんは 男と旅に出るんだって
日帰りではないみたいだから なにもないわけはないな

いつ ....
初夏の陽射しを やわらかく透す 
けやきの葉
唇をかすめる毛虫たちの味覚
ほろ苦く 青臭い清冽 

あるいは夏みかんの若葉
アゲハの幼虫
オレンジ色の角に
凝縮されていく鋭い香
 ....
爪先がそっと
水鏡を優しく犯して
小さな波紋たちが
ちゃぷちゃぷと揺れている
 
指の腹でなぞった
かたつむりの足跡は
今はもう
乾いてしまった
 
 
抜けるような空は
白と ....
六月の雲がゆっくりと上に迫る
スーツの男が鞄の傘ではたまらず駆けだす
かたわらでぼくは
そっとつままれたまま
雷と雹を孕んだ姿で
上下するのどぼとけに合わせた
きみの乳房を
後ろから ....
この宇宙のどこかで 広がる景色は
どれだけの時間を 刻み込んでいるの    

海の底に沈む 悲しい歴史は
変わらない気持ちを 物語っているの

真実の愛も 錆びついてしまえば
嘘に変わ ....
六月の湿度が肩に降りつもる
いつかの唇のように柔らかくあたたかく
黒髪にからみついた結晶
はじけて香る 夕立

銀色の坂の向こう
ちいさな教会の鐘の音がする
ふいに横切る上りの急行
 ....
はじめまして、原理主義です。
私はつまりロマンチストで
何が正義かはともかく
正義感が強くて
断定口調が心地よくて
そんなわけで
こんなに無駄のない、
しゅっとした顔になっているというわ ....
はしゃいで飛び込んだプールの底に顔面を泣けるほど打ったけど
涙をプールの水に紛らせ笑った夏でした

カルピスが痰みたいに絡んだけれど
白くて甘い夏でした

台風で傘が根元から折れたけど
 ....
世の中との違和感に照準せよ

人々が称え 人々が愛するものに
腐臭を感じ取る己の感覚に照準せよ

受容と癒しが蔓延するこの時代に
もう一人 人知れず共感の群れに加わったところで
それ ....
100億のおっぱいを揉んだら今すぐに
立派になれるかな今までよりずっと
微乳が巨乳になる
貧乳が品乳になる
おっぱいの裏側で本当が言えるかな

下手な手術はすぐバレて
後ろ指さされちゃう ....
青空が映った瞳は
力強い光の匂いがする
その目が捕らえるものは
枯れた幹でさえも
息吹きが聞こえてきそうで

夕焼けが映った瞳は
哀愁が漂い
声をかけることすらも
ためらいがちにさせ ....
ジョセフィン博士の勧めで
手紙で紹介された
アパルトマンに引っ越すことにした
もう親離れしなければと

0号室は管理人の夫婦が
1号室からは芸術家の卵たち
ここは芸術を育てる部屋
変わ ....
目が覚めたら朝が来ました
目が覚めても朝が来ました

昨日と同じ今日が怖いので
今日と違う明日が恐ろしいので

僕はバリアを張って僕を弾いてしまいます
僕らはオーラを発して僕らを放してし ....
ほとんどの人は、もう
溺れているの
誰も気づいていないだけ

澄んだ指さきが
アルカディア、と答えて
空の一角をさす
新しい風景、新しい秩序
それは
見たことのない宇宙

(行け ....
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