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一粒の雨が

古い葉に落ちた

消えそうな心音が糸となり

内側から優しく絞めあげる

やっと出来上がった憧れの森で

君はすっかり色あせてしまった

殻を固めて作った土を
 ....
生きてやる

 

 わたしは海の見える
 丘に咲いていた
 黄色い花

 一年前の夏
 ブーン ブーン
 という音が鳴り
 わたしの体が切られた
 一緒に咲いていた
 仲間 ....
       (略)


               快晴という空虚

 ひざっこぞうを
       陽にかざし
 

        飛行機雲を一本引く
 ゛る゛の字の
 足のところって
 くるりと丸まってる

 ギャグマンガ的表現の
 横から見た駆け足みたいで
 なかなか愛らしい

 ゛る゛の字の
 頭のところは
 べったりと ....
 みずのうえを あるかないか

 あるかないか さくらのはなびら

 あるかないか おがわに あめんぼ

 あるかないか かわぞこに 波紋をゆらす


 ゆらさないか あかん ....
浮かれたうたで

浮かばれたい

めまいのする

メロディーライン

とても楽しい




青い空に

浮かばれたい

僕は君を救いた ....
  (春の午後)

 日曜日と自転車一台をここに置いておきます。
 あとはお任せします。
 

  (シーン3 路上)

「・・・・・」
「・・・・・・」
   月明かり 猫二匹
 ....
僕は石の上に座っていた
あたたかい石の上に

トンビがぴーひょろと鳴いた
どこか遠くで

僕は何かを待っていて
それはいつからだったか

雲の模様を読んでいると
しばらく曇って ....
夢から覚めると
午後は陽炎の中 寡黙に佇んでいた
翻る あなたの影だけが冷たい魚


見も知らぬ者同士 これが
いつかの夢ではないと言えるでしょうか


ひび割れた心象が決壊する時
 ....
牽かれていく二すじの偏光
孤独な少年の手なぐさみ
自転車にまだ補助輪があったころ
ぼくは愛されていたかしら
いなかったかしら
初夏の予感が初めて来たとき

駅前通りに二匹の妖精 ....
四六時中はこぶ
夕映えと同じ
裏窓の{ルビ河岸=かし}にささる
水のお話

その場所を求めて
蚊の姫様が
散策している
森のお話

ある日くびのどこかにも
生まれるお話
マフラ ....
夜中にひとり食パンをかじる
バターをつけないで
ジャムをつけないで
電気もつけない

冷蔵庫の前にしゃがんで
はみはみ
虫みたいに食べる


どこか外国から船に乗せられて
海をこ ....
今日の鏡は
流体にちかいのです
あまりにたくさんの欲望を映し出し 
水銀の鏡面に、他人のわたし
髪を短くすぎるほどに切ってしまったまま
ばらばらになった抽象画の 
かけらが流線の色彩を ....
また、この季節がきたよ
ながかったねぇ
ぼくたち
 
華やいで
きみ 
咲いているよ 

あの花は 
すべてを忘れろっていうように 
咲いて、風に流れているんだ 

 ....
わたしたちは 底悲しく
わらいあう
そして指をつなぎあい
小径をゆく

菫の花がそこかしこに
ふるえるように咲いている

わたしたちは 歩きながら
優しげに 言葉を交わす
でも気づ ....
一秒ごとに
とどまる
時間が
抜殻として
輪郭を残し
なだらかに
連なる

呼吸と
思考
いくつかは保たれ
いくつかは置かれたまま

ふりむけば
うすい
半透明の
殻が ....
あるお腹が空いた日
しょうがなく戸棚を開けた
何もなかった
幸せすら
見当たらなかった


あるお腹が空いた日
雨粒を一掴み口に入れた
なんの感情もなかった
ただ
冷たくなった雨 ....
働くってことは
否応無く押し付けられた役柄を演じること

食品会社に勤めれば
賞味期限の記されたシールを貼りかえる日々
罪の意識など三日で消えてしまう

コールセンターに勤めれば
クレ ....
つめたき夜の独房の
友は石のトイレのみ

叫んでも届かぬ声なら
しぼりだすだけ 虚しく
ゆっくりと 立ち上がって コンクリートの壁を
手のひらで なでて さすって 
あたためる

ど ....
夢のように細い骨で
ぼくたちは生きてきたんだね




愛についてを乞うたのならば

骨と枯れても

幾千

幾憶


そこには声があった、と
想う

 ....
十月の、
霧雨に染みて
薄紅いろの細胞膜が、
秋桜、
空に透ける

十月の、
夕暮れの風に惑って
枇杷いろの金木犀、
満ちる、そこらじゅう

それらの
秋という色や匂いに混 ....
やさしい足で走っていたら
胸まで砂の入る転びかたをした
目の前にある白く小さい手は
逆光で誰ん手か判らないまま

わたしはその手にすがろうとはしない

胸に入った砂が肺で
雑ざりあって ....
『うれし雨』

この雨は泣いてる雨なんかじゃない
きっとうれし雨なんだ
そうじゃなきゃいけないんだ


『何でも無い一日』

ただひざを抱えて
外を眺めていた
少し肌寒いのは
 ....
波打ち際で
砂に埋もれかけた
木製の小舟が
少年の夢にたたき起こされ
夕映えに浮かぶ

かもめが船頭になって
赤く染まった海を進んでいく
静まりかえった海面に敷かれた
赤い絨毯は
 ....
秋めいた頃
あの丘の上に
古城があったような気がします

前に見たことあるような
なつかしい
古城があったような気がします

それから何日か経って
私の心に古城が建ちました

前 ....
ため息の瞬間は
一度落として再浮上させる
ギアチェンジのようだ
うまくいかない
何度もギアを入れ直す
あなたは
うまくギアが入らないねと
やさしく言う
うまくギアが入ると
ギアが入っ ....
比べたくなるものがある
幸せの度合いとか
それぞれの人生のありようとか

ひとと比べることで見いだせるものとは

柱に刻まれた幾筋かの古傷は
生を授かった証であり
輝ける未来への歓声で ....
膿んでいることはわかっているから
なるべく開かないように
大事にしまっておくのだけれど
たまに何かの拍子で
飛び出てしまうことがあって
ぐちゃぐちゃ
びちょびちょ
ぐねぐね
赤黒い
 ....
近づいてゆく
風が乾いた草の匂いをはこんで
近づいてゆく
滅んでゆくものの気配を
怖がらないで足をのばし
サンダルを遠くに飛ばして
近づいてゆく
秋のサテンのやわらかな手触り
私はこの ....
{引用=




あてもない旅の
白い起伏を
さまよって
います


私が蜻蛉だった頃
あなたは



 真夏が大好きなあなたに
 暑いのが嫌いだと言えなくて
   ....
美砂さんの自由詩おすすめリスト(174)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ピアノの呼吸- 自由詩215-8-5
生きてやる- 札中A斬自由詩213-8-18
春という椅子に座って- 空丸ゆら ...自由詩1013-4-29
゛る_゛の字考- まーつん自由詩7*13-4-21
あるかないか- るるりら自由詩21*13-4-3
浮かれたうた- 多紀自由詩14*13-3-4
春の三部作- 空丸ゆら ...自由詩912-11-1
あたたかい石の上で- euyih自由詩312-6-17
心の向こうで絵を描いているあなたへ- ただのみ ...自由詩36*12-5-28
エイプリル- 橘あまね自由詩2312-4-21
- 理来自由詩10*12-3-5
深夜、食パン3枚- 橘あまね自由詩3211-5-17
「ピカソ」- 月乃助自由詩13*10-1-23
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菫の小径- 塔野夏子自由詩9*08-2-21
アースシャイン- 夏野雨自由詩64*08-2-8
あるお腹が空いた日- 小原あき自由詩27*07-10-15
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朝のひかり- 池中茉莉 ...自由詩1*07-10-6
ぼくのかなしみが骨に似ていても- わら自由詩36*07-10-5
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目線- 唐草フウ自由詩12*07-10-3
銀月と糸電話- プル式自由詩11*07-9-30
小舟- 乱太郎自由詩26*07-9-21
古城- 未有花自由詩11*07-9-19
ため息- 小川 葉自由詩607-9-12
- 恋月 ぴ ...自由詩31*07-9-11
- チアーヌ自由詩407-9-9
秋のぶらんこ- 石瀬琳々自由詩33*07-9-5
私がトンボだった頃- まどろむ ...自由詩9*07-9-3

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