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陽気の中で囀る小鳥
陽気に響くその歌声
あてつけのように

心待ちにしていたのは私
軽やかに舞い踊る水色の空気
柔らかに頬を撫ぜる緑色の風
そこに見つけた新たな季節
 ....
扉がある、光がある、ギリシャ風の彫刻の陰で眠る娘の右手には剣
が握りしめられている、見ろ、開け放たれた窓の向こうに広がる暗
い森を、降りしきる雨を、ピアノ線のような銀色の雨を、雨がうる
さいので ....
なだれゆく 曇天の鱗
きりぎり 虚空にさす枝先

絡めた糸で 傷付けるから
鳥は 近づいてはいけない

どこにもいらない花のように
身を潜めて 
散る花の中へおちていく

踏む先に ....
どっかで聞いた名前だな
とだけ言って
すでにその名前を思い出している

どっかで聞いた名前だな
とだけ言って
相手の今の暮らしぶりを想像している

どっかで聞いた名前だな
 ....
屋上のさらに屋上に、屋根をつたって登る

椅子と毛布を持ち込んで

月が現れるのを、待つ

会話をするのが全てではなくて

視線を合わせることも同列

同じ月を探しているという二人 ....
未来を話し合う

少しずれた未来予測をする

6月がきたら

雨の季節が終わって

また同じ花柄のワンピースに身を包む頃

知らない振りはどこまで通用するのだろうね

 ....
捕まえた蝶々を逃がしてやる
ガラクタの中から見つけ出した
君のような美しさを見る

近づいたね
もう戻れないのに
知らないよね
こんな言葉の意味

見苦しいばかりの詩を
不器用な腕 ....
海からやってきたその風は
夏を通り抜けてゆく
海辺の松林をさっと過ぎ
細い坂道を力強く上ってゆく
木造立ての駅が見える
自動販売機で飲み物を買う人に
あいさつをする
言葉は出せないけれど ....
ある筈のない
五行目をなぞりながら
レコードは音を紡ぎ続ける
 
私、と呼ばれる生き物は
禁断の実をかじりつつ
その音に
聞き入っている
 
 
ある筈のない
存在しない、五行目 ....
目の前はすべて  
煙に覆われていた 
幾層も掻き分けた向こうに 
握った拳を突き上げた人影が 
腕を下ろすとこちらへ歩いて 
すうっ と 
わたしの内側に入った 

  * 

 ....
長い間 
「 わたしなんて・・・ 」 
と{ルビ俯=うつむ}く影を 
地に伸ばしていた 

ある晴れた日 
緑の{ルビ掌=てのひら}をいっせいに振る 
背の高いポプラ並木の道で 
ふと ....
吸い込んだ肺が
うすむらさきと群青のすきまで止まる
絶えられなくなって
風の匂いのせいにする

つめたいガラスが知ってる よるの密度
ひとつずつはがしていく
その指先で  ....
君は私があげた花束が
造花だということにも気付かずに
毎朝、律義に水をやってる
寂しさが飛び散る!
君に当たれば本望です
だから今夜は寝ない!
星空を眺めている君に
流れ星が降ってくるまで
あいつと君がくっつくまで!

騒音は嫌い
だから大音量にして
逃げる!
まっすぐな雨が

甘い風をおこしている

とおくで蒸せる

植物たちは黒のうちに


存在するものの証明

証明するものの存在


まっすぐな雨が

甘い風をおこしてい ....
その 光

透明な 陽光を 受け止める
光 在る者に

悪心の傷を
痕跡もなく 浄化しなくては

いつも 手をかざし 
光を受け止めている
額が熱い情熱で溶ける

陽光は 憧れ ....
夜空に{ルビ創=キズ}をつけたのは誰

遠く西の果てに
冷えた白銀の

夜空に{ルビ創=キズ}をつけたのは誰

眩暈に頭を揺らしながら

川縁が
薄く紫黒に滲みる間に
辿れば
 ....
夜が
明けないうちに
こっそりと
地平から
覗いてみたよ
旅立ちの日


君の食べられる野菜
食べられない野菜
を知ってたのに
僕との距離を
知らない

やがて
そんな ....
愛していた日々を薫りに変えて
砂は静かに落ちていた

トキメキを含ませた粒子は
弾けることもなく
ただただ軟らかに流れているだけで
緩む頬が戸惑いに
くすぐられた

何気ない言葉と
絡み合う瞳
懐かし ....
     綿雲を飲み込みながら
    ジャンボ機が鮫のように
     虚空の海を我が物顔で
生まれ故郷にむかって泳いでゆく
         逍遥中の私は
   その遠退く鮫を追いかけた ....
とおくながれゆく
やすらぎの衣は
たしかに
あの日
おれたちが纏っていた日常

じゃれあいながら
風に泳ぐ魚たちは
たしかに
あの日の
おれたちの心

べた凪の
深い
もっ ....
黒いしげみが大好きだ
黒いしげみのあるところ
僕に眠りがあるだろう

黒いしげみが大好きだ
黒いしげみの出す声に
仕える者となるだろう

黒いしげみが大好きだ
黒いしげみの自在さに
 ....
息のひとつ

触れる指先

たゆたう視線の彼方


奏でる音のひとつ

その音のひとつひとつに

知らずして

あふれている

哀しいほどに

せつないほどに

 ....
 君に告白したら 「色が黒いから」という理由で断られた
 これは差別ではないのか? 俗に言う『ニグロイド差別』(差別用語になっているけど) 「ニガーはパパが付き合ってはいけないと言うの」と君は言った ....
田んぼの お空に グライダー
さぞかし 気持ち よいだろな

田んぼの お空に グライダー
田んぼは どのよに 見えるかな

湖みたいに 見えるかな
小さく かがんで 田植えする  ....
わたしはわたしを見ていた
夕暮の公園の砂場にわたしを見ていた
わたしはわたしを見ていた
朝焼けの庭先の花壇にわたしを見ていた
わたしはわたしを見ていた
昼下がりの小学校のグラウンドにわたしを ....
深みの 夜がふけてゆく
人々の気配が静まる 時

ベランダから闇を撃つ

視線は この地球を光速で 巡るよ
遠い彼方に
視線で 呼びかける 彼方 彼方と

蛍光灯が照らす 小さな部屋 ....
爪の間から
ぼろぼろと、溢すのは
何年も前からの癖
 
何が溢れているかなんて、
知ろうともしないまま
 
 
昔話の中で
お爺さんは呟いていた
 
その空白にこそ
全ての答え ....
黒い炎に包まれた ぼくの無人のパラシュート
予言者たちの展覧会場に迷い込んでいる

狂った頭蓋骨のような鋼鉄の果実
夜の高速道路を疾走する 慎重な共犯者の告発

  やがて廃墟の壁を手探り ....
野良犬を見かけなくなって寂しいだとか
犬の糞を踏まなくなって嬉しいだとか
駅前の駐輪場はどこも整備されてきて
雪崩れを起こして倒れなくなったなとか
そんなことにふと気付くことがある
数年前の ....
村木正成さんの自由詩おすすめリスト(248)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
追憶- 朝原 凪 ...自由詩3*07-5-6
The_Doors- 大覚アキ ...自由詩307-5-6
古蝶石影- 砂木自由詩17*07-5-6
名前- 小川 葉自由詩3*07-5-6
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紫陽花- 猫のひた ...自由詩507-5-5
産声- おるふぇ自由詩507-5-5
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五行目- 山中 烏 ...自由詩3*07-5-5
夢の人影_- 服部 剛自由詩9*07-5-4
空の波紋__- 服部 剛自由詩7*07-5-4
夕風- アオゾラ ...自由詩8*07-5-4
花束- 快晴自由詩4*07-5-4
隕石- ゆうと自由詩5*07-5-4
五月雨- 吉岡ペペ ...自由詩207-5-4
その_光- アハウ自由詩507-5-4
*月創*- ちと自由詩4*07-5-3
あたらしいあさ- 夕凪ここ ...自由詩707-5-3
時計- 見崎 光自由詩307-5-3
光跡- 信天翁自由詩207-5-3
たとえば太陽が- 草野大悟自由詩8*07-5-3
黒いしげみ- A-29自由詩4*07-5-3
青空に- 桜子自由詩307-5-3
白いカラス- はじめ自由詩4*07-5-3
田植え- 小川 葉自由詩2*07-5-3
影踏み- 土田自由詩707-5-2
太陽を捜し求めて- アハウ自由詩607-5-2
ロスト- 山中 烏 ...自由詩11*07-5-2
メランコリー- んなこた ...自由詩407-5-2
追憶演技- 楢山孝介自由詩12*07-5-2

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