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サンドイッチマンはぼんやりと佇立している
          「青い春」の原っぱで

     ちんどん屋はのんきに演じている
           「赤い夏」の海原で

ペガサスのつばさ ....
君が抱える悲しみと
僕が抱える喜びを
ほんの少しだけ交換しよう

君が笑っていると僕は嬉しい
君が泣いていると僕は寂しい
理由はたったそれだけだよ

涙を流す時は一人じゃいけないよ
 ....
黄昏色の空の果て
ひとりっきりの帰り道
誰を待っていたのだろう
誰を探していたのだろう
電信柱の長い影
淋しいようと風の吹く

黄昏色の空の果て
家路をいそぐ鳥の群れ
どこへ行くとい ....
桃の心臓をかちりと割ると
滴り落ちるのは
椿の深い唐紅花の唇
涙より沁みるのは
歯茎から抜けない
本心の建前
みずみずしく透き通るのは
海に砕けた夏の記憶
恋の夜に{ルビ馨=かお}るほ ....
一つになろうとみんなが言う
国も人種も宗教も戦争も
すべてが一つの愛で繋がれば
世界は平和になるはずだと言う

だけど人は一つにはなれない
同じ人間は一人もいない
肌色も宗教も言葉も感情 ....
いつかは空をとびたいと
無色ににじんだ記憶は今でさえ
つながっている

夕日に染められた川は
未だ流れを止めない
泣きじゃくる子供をあやしている母親
まばらにみえる人影は
やがて夜をつ ....
ちりぢりになった
個はなぜ
女として固まるのだろう

いちど断裂せしめられ
求心力により
私の中で女と言う星がやがて
かがやく

寂しくて
悲しい
心の奥底の詩は
男としての小 ....
降りしきる雨の中
鞄を傘にして男が走っている
僕は喫茶店でアイスティーを飲みながら
ガラス越しにそれを眺めている

あの男の人のことを
辛そうだとか
悲しそうだとか
形容するのは簡単だ ....
氷の中でも
トビムシと藻は
生きている。
春を諦めない。

熱には弱いが
寒さに強い
氷でも光は通す
氷でも溶ける。

夢を諦めずに
今日も生きる
命を大切に
生きている。
 ....
 
夏至、直射する日光の中
未熟な暴力によって踏み潰された草花と
心音だけのその小さな弔い
駐屯していた一個連隊は
原種農場を右に見て南へ進み始める
わたしは網膜に委任状を殴り書きする
 ....
昼寝から目を覚まし 
休憩室から職場への 
一本道を歩いていると 

路面に置かれたひとつの石は 
忘れられてもなぜかまあるく 
不思議とぼくを励ました 
「あたし禁煙することにしたんだ」
そんなこと言ってなかった?

 ちょうど去年の今頃 僕の失恋直後に
 熱帯魚の水槽みたいな喫茶店の中で

遠くの席で若い男女が ....
言葉はまるで腹話術師が操る人形みたいだ
玩ばれ、
からかわれ、
疎まれ、
諌められ、

けれど…
時に、“やつ“に
慰められ、
褒められ、
羨ましがられ、
 ....
あかるい空
カーテンをひいて{ルビ包=くる}まれて
そのどこかに羽根をみている
呼吸が彩度をわすれて
いつか廃れた街のようだった
足音は屋根をつたって
きみに会いにゆく
こ ....
旅先の古い駅舎の木椅子に座り 
彼はなにかを待っている 

別段何があるでもなく 
時折若い学生達の賑わいに 
花壇の菊の幾輪はゆれ 

特別おどろくこともなく 
杖の老婆はゆっくり横 ....
遠いのは
距離じゃなかったのに
測ろうとしてしまうから
道のりはわからない
暗闇をいいわけにして
風に吹かれる案山子
守る実りは刈り取られ
朽ちていく
それが老いるということだと
思 ....
腰を痛めて休養中のある日 
一本の万年筆を右手に持ち 
ノートを開いた
机に向かっていた 

窓の隙間から吹く風に 
浮かび上がるカーテンの 
見上げた空にはいつかと同じ 
つばめの群 ....
あの日ぼくらは堤防で枯れてく月を眺めていた
泉の先には透き通る風がいつでも吹いていて
雨に汚れて乾いた髪を血溜まりの中で潤した

砂漠のピエロが泣いていた空には小鳥が飛んでいた
降りしきる雨 ....
生きている理由なら ひとつだけ
例えば 今 「死ね」と言われたとして
きっと死ねないと思うから それだけ

与えられた意味なんて 後付にすぎなくて
美しいものよりも 汚れていないものを求めた ....
飛べなくなった僕の翼
もういらない
もういらないから
もぎ取った
痛みなんか感じない
心の方が悲鳴を上げてる
心の方が痛いんだ
もう飛べない
それは僕にとっての無を意味してる
もう飛 ....
 
 
 
照らす灯りがぼんやりと淡く

明るくはない だって空は雨で、今日は火曜日で、今は十月で、夜が始まる少し前
僕は帰り道の途中で迷子
今日のような風景にはモノ悲しい風景がお似合い ....
                 071021

納豆怖いと
グラジオラスが
饅頭怖いの
駄々を捏ね
寒い冬を迎えるためにと
2重窓の温室に閉じこもり
キリギリスの調理法を考える ....
長崎の夜景がきれかった

それを見て

こころもそう

動かない俺なのに

ひとりで口に出していた


街ぜんたいが

坂にこんもりとしていて

それは

生き物たち ....
電車の窓の向こう側の、外の風景のその先
右から左へと過ぎ去っていった心象の中に
少年の頃の自分が口をパクパクさせて泳いでいる
僕は餌なんか持っていない、それなのに
少年の頃の自分が口をパクパク ....
 愛していると言われた
 ホントかどうか疑った

 衣類を剥いて 手足を縛った
 跡が残るように きつく きつく


 愛していると言われた
 ホントかどうか疑った

 ....
冷たい雨のあがる日を
釣り人のように
じいっと待っている
暮れ続ける日々のなか
片足でリズムを取りながら
秋雨が途切れた瞬間
ここぞとばかり
洗濯機へ
汚れ物を放り込む
後はまた
 ....
わたしは怠け者であるゆえに 
連休前に風邪をひき 
おまけの休みの時間のなかで 
らんぷ一つの寝台によこたわり 
両手に持った本を開いて 
在りし日の 
詩人の哀しみを読む 


  ....
真夜中に突然、玄関が開いて自分が帰ってくる
という光景を、ベッドの中から眺めるのは
とても不思議な気分だ
ああそうか、俺死んだんだよな、昨日の朝
死因は自分でもよく分からないけれど、
きっと ....
甘い吐息に揺れるクリーム
温かく溶けていく優しいヴァニラ
アイスの冷たさを持つ瞳
白い液体の中で君と眠りたい

抱き合った想い出はしっとりと絡みつき
多目の熱と湿気を感じた
愛おしい温度 ....
言葉になっていない
まるで言葉になっていない寝息で
頭髪から爪先にかけての
冷えきった痙攣を受忍し続けて
どのくらいの時が経ったろうか
「明かり…が、消して……あれは…」
やがて訪れるはず ....
彌月さんの自由詩おすすめリスト(149)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひかりの雫(十七)- 信天翁自由詩108-9-28
- 1486 106自由詩4*08-9-17
黄昏色の空の果て- 未有花自由詩27*08-9-16
水蜜桃- 月下美人自由詩14*08-6-4
one- 1486 106自由詩2*08-6-3
スカイライン- mokomoko自由詩3*08-6-2
夜のささやき- まきび自由詩408-6-2
ガラス越し- 1486 106自由詩3*08-6-2
氷中でも- ペポパン ...自由詩11*08-5-19
鼓動する信号- たもつ自由詩6*08-5-19
- 服部 剛自由詩707-11-6
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スワロウテイル- アオゾラ ...自由詩907-10-29
枕木の音_- 服部 剛自由詩507-10-29
波、背に寄せて- たりぽん ...自由詩1007-10-29
「_空のつばめ_」_- 服部 剛自由詩207-10-28
- 風見鶏自由詩307-10-27
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痛みなんて- 海渡自由詩2*07-10-21
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長崎にて- 吉岡ペペ ...自由詩307-10-19
レールの上- 結城 森 ...自由詩4*07-10-18
疑心- 北大路京 ...自由詩16*07-10-7
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Vanilla- 流希-Яuki ...自由詩107-9-17
月曜日の住人たち- 結城 森 ...自由詩1*07-9-17

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