未完成な僕らは
窓の向こうの世界に
迷い込んだ
紅茶を一口
飲んだ君が 微笑む
「ねぇ」
僕は彼女の
唇が好きだった
優しい音楽を奏でるような
儚い甘 ....
4コマポエムを作ってみました
斬新すぎたかなぁ…
長い坂道の途中で足を止めて見上げた
青空は二度と戻る事はない
一度きりの一瞬を心に閉じ込める
色褪せたアルバムの写真を一枚、一枚と捨てている
意識はしていなくても何かを感じている
言葉が ....
シュヴァルツェ・カッツを追いかけて太陽を見失う。
別にどうでも良いのだけれど。
瑞瑞しい指先は白く膨張した溺死に似ていた。
あの日の笑顔に似ていた。
あの日に失った太陽に似ていた。
....
金木犀の
金木犀の
花の陰が
心にはらり、落ちてゆく
この道は
この道は
いつに辿ってきたのでしょう
金木犀の
金木犀の
花の香は
昔にかよう
消えかけた
面影一つ ....
いつの間にか知らない人が
座っていた
「どちらさまですか」
と言いながら
焼きたてのスコーンを差し出して
わたしも座った
誰でもいいのだ
もうすぐお湯が沸く
詩を書くあなたは
言葉に恋をすることは
自由ですが
言葉と交際することは
禁止です
愛していることを
愛していると書いては
いけません
愛している以上に
愛を言葉で綴らなけれ ....
足の指をじっとみる
ひざをかかえて
じっとみる
なんてふぞろいで
なんてぶさいくで
なんてぶきっちょで
頭をそろえて
ひろげてみても
またぞろっとよりそう
なんのために
お ....
このへんで身体を 楽に して
下 へ
下 へ
まだ痛いだけか な
もう少し 上らなくっちゃ
線路の周りには草が生えていて
私は今日もそこへ行くのをやめる
私を理由にするの?
意気地無しだわ
綺麗な顔で笑う花、は
外に
汚れてもいい
布を敷いた
寝そべって考えた
これは頭の中だけの話
すぐそこにはお花畑
その向こうに深い緑の森
そこからとても
白い人がやってきて
わたしを助けてくれるの
なん ....
コスモス揺らめくかの丘に
置き去りのままに鐘が鳴る
なにも言わず別れた日さえ風に鳴らされ
君は今は誰かと
夜に沈むのでしょう
明日は晴れです
君なしで始めた暮らしが
君な ....
ぽえむの国の
ぽえむの村に
ぽえむ君が作る
たくさんのぽえむ
いつでも作りたて
春はぽかぽか
夏はぎらぎら
秋はぽくぽく
冬はほかほか
ぽえむ君の家には
ぽえむを仕舞う場所 ....
夕闇の
あの色が好きです
切なさをひとつぶ
いとおしさを一粒
弄んでは
つぶすたびに
広がってゆく葡萄色
甘いあまいのは
街の匂い
あなたとはぐれた
秋の匂い
五 ....
一人一人が想う
それぞれの秋
赤と黄色の山道を
静けさと侘びの中に
その身を収め
大自然に心を染める
それぞれの秋
一人一人が抱く
それぞれの秋
満月と星々の夜空を
虫 ....
お前はいったい何処から来、
そしてまた、何処へ行くのか?
今だ{ルビ何=なん}にも
僕に答えを 教えてくれない。
知っているのは、今のこの温かさ。
由来は、何処までも遡れる温かさ。
時 ....
とれそうなまま
しがみつくもの
制服のボタン
放課後のバッタ
ほどはるかな道
引きずった影
空笑いで蹴飛ばす
夢の石ころ
かたむいた道
走り出すバス
遠ざかってゆく
....
同僚の刑事が撃たれ
必死で犯人を追いかける
署内の刑事たち
寝る間も惜しみ
老いた身体をものともせず
みんなで協力して
ついに犯人を追い詰めた
ぼくはそこでテレビを消した
....
陽炎の立つアスファルト
あなたの飲みかけのコーラ
受け取りためらい無く口をつけるペットボトル
ためらいから柔らかな安堵へと染められる眼差し
僕の微笑を受け止めるはにかんだ笑顔
....
五山の文字の
ゆえんなど知りません
それでも私は
わずかに香る炎が尽き
夜が少し涼しくなるのを
ただ待っているのです
まだきっとどこかで生きているだろう
あなたを見送っているのです
....
いろんなことをやめたい
大学受験
↓
やめたたら
すこしだけ
自分の時間を持てそう
大学に入ったら
やりたいことが無い
よく言う
「入ったら在るさ」
何の根 ....
平和は考える前に
願うことから始まる
一人一人の願いが集まり
それが社会となることを
みんなが願う
歴史はその願いを
裏切ってきたのかもしれない
けれども
これからの未来には
....
名前だけで結構です
そう告げられて、少しだけ、面食らう。
ほんとうに名前だけで いいのだろうか
ほかにも必要では ないのか
私には 他にも様々な付着物があって
それらをあ ....
揚げもんが好きなやつは
セミのぬけがらを見て違う意味で高揚しているのだろうか。
セミのぬけがらだけで8時間討論する会に足を踏み入れてみたい。
セミのぬけがらを凝視するエス ....
高くそびえる木の下に
新たな生が登り出し
土を見下ろす暗がりが
長い時間を物語る
低く広がる根の上に
新たな生が動き出し
空を見上げるまぶしさが
広い世界を物語る
この日のため ....
雨上がりの匂いを含む
週末のような感情で
そっと手を伏せて
包んでいて下さい
頬を紅色に染めながら
君の中途半端なやさしさと
とんちんかんな恋愛感情で
育んでください
自分 ....
尽きそうで
尽きそうで
時に思い出したように
夜を縫う
置き去りの夏に迷う
この心のように
かくも小さく
かくも短き生命の振動が
この手に伝わります
見失う日々を
辿れ ....
ぼくはただもう
汗をかいて生きよう
排ガスさえ流れてこないよ
よどんで静止する空気のなか
一瞬!の風を
ヨットの帆のよう
全しんをぱんと張って受けている
止まっては溶けつつ
ひたすら冷 ....
さようなら
しばらくのお別だ
私の事が気になたら
星にお聞き月夜の晩に
さぁさぁ
少し早い呼吸を整えるように
ふぅっと細く糸より細く
右手をおだし
記憶の旅はこれにておしまい
....
眠れぬ夜が
大きな口をあけ
数珠繋ぎの言霊を
ひとつ食み
またひとつ食み
私をおいて
月の光ばかりが蒼白く
強くなる
溢れた涙を
瞳に返せはしないけれど ....
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