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父はつまらぬ魚屋でございましたが、係累は多うございました。
たいそう古くから魚屋を営んでいたと申します。
けれども嫁はどこの馬の骨ともつかぬと祖母は母を貶めました。
わたしは母の係累をひとりも存 ....
今は崩れし前方後円墳
色褪せ剥がれたる胡粉
古への熱狂と興奮
陰鬱に漂へる悲憤

見出されし死者は怒り
水気無き額に雨滴り
明かされし{ルビ咒=じゅ}は空を{ルビ撓=たわ}め  ....
少年は旅ゆく広い北海道
耕耘機に乗り地道に移動
のんびり過ぎて地虫がたかる
地虫も喰えばうまいとわかる
なんと美食家この怪童


***


社長さんの実家は青森
故郷の地酒で今 ....
海はすっかり赤ワインで
空はすっかり酔っているのに
うみろばはまだやってこない

ところで
したり顔でカイが言うには
うみろばの役目は
海馬のはんたいなんだって
海馬ってなんだか知らな ....
「私を束ねないで」と書いた詩人・新川和江のことが私は大好きだけれども、あの詩はあんまり好きでない。束ねたければ束ねればよい。名付けたければ名付けてかまわん。カテゴライズしたけりゃ好きにすりゃいいじゃん .... 誰がなんと言おうとも、私は三流怪奇詩人でありたい。インターネット上において、私は、ポエム書きのパキーネだったり、リリック&ことばあそび書きのりりと☆だったり、連作詩書き兼マルクス主義フェミニストのルク .... [さ]


さあ差し向かいで
鯖煮
里芋
さよりの刺身
薩摩焼酎
差しつ差されつ

さわさわさざめき
早苗さみどり


さかなではさかしら
さかねじはさかうらみ
さしず ....
[へりくつのうた]


へりくつりくつ
かたっぽのくつ
へりくつりくつ
くらいどうくつ
へりくつりくつ
なんてたいくつ





[たらたらのうた]


 ....
日本文学盛衰史
高橋 源一郎著
出版:講談社
ISBN:4-06-210585-3
発行年月:2001.5 本体価格: \2,500

 この600ページ近い大冊を書評するのは、個人的に ....
荒野には屍などない。屍は豊饒の証である。荒野は小気味よいほどの空白であり、そこにはふくふくした糞便も滋養豊かな腐肉もない。目立つものといったら枯れ木だけだが、その枯れ木ときたら、湿っぽいので燃料にもな .... [バリケードのこっち側]


その前日
あたしは工場で残業した
まんまるいちんち段ボールの箱と格闘して
それでもまだ働けとベルが鳴った

自転車をこいで家に帰ると
戦いは明日だと言う ....
[か]


彼女は語る
空笑いを髪に飾って
かりそめに交わすカタルシスを
からみあうカドリールを
軽やかなカデンツァを
金切り声で語る語る

彼は彼で
寡黙な肩で風切って
 ....
[あ]


憐れみを集めても
飽きられあしらわれ
愛されない

諦めはあたしに合わない

綾織りの雨を浴びて
あてなく歩こう

嵐のあと
あげひばりは
明るくあらがい
 ....
「わが青春の詩人たち」三木卓著 岩波書店 ISBN【4-00-002642-9】\2,500

 本を読んでいて、巻末に著者年譜があると、いつも、現在の自分の年齢にあたる部分を熟読してしまう。この ....
ふと気がつけばあたりはきわめて複雑で
ちょっと説明のしようがないんだが
とにかく私の左胸ではトビウオが騒いでいる
右手にはねっとりべっとり蜂蜜がついている
左手にはお定まりの手錠で
ここらへ ....
さびしい秋の夜の
さびしい田舎の
さびしい家の
さびしさが

さびしさのあまり
ちいさく凝って
足をはやして
ひょおんと跳ねる

さびしいね ひょおん
さびしいよ ひょおん
そ ....
いまはもうない家の
いまはもうない裏の畑で
空いっぱいに舞っていた
アキアカネ。

物干し竿に 洗濯物に
それをとりこもうとしてる母の髪に
それを見ている私の肩に
アキアカネ。

 ....
以前やませば(山田せばすちゃんのこと)とメッセで話していて、たもつさんの詩とやませばの詩の違いは、たもつさんのほうがマジメそーに見えることだと私は言ったが、よく考えればちょっと違うな。やませばの詩には .... この惑星のこのあたりはそろそろ晩秋で
赤く色づきはじめたハゼの葉が
窓の外に揺れ

この惑星のこのあたりはそろそろ夕刻で
暗くなってきた室内に
パソコンの画面がまたたき
またたき

 ....
森はあたしの同級生で
森というのは苗字ではなく名前で
苗字は山田とか佐藤とか鈴木とか
そういう犬のクソみたいなたぐいだったと
思ってほしい

あたしはいつも森とだけ呼び捨てにした
mor ....
闇を歩くあなたの素足には
ぎらぎらする光点が
まとわりつくのです

螢じゃありません
火花です
さわれば火傷する
青白い火花です

死せる姉よ
いまも世界の暗い側を歩く
姉よ こ ....
ゴミラは疲れてしまった。
うつむいて
とぼとぼと茶色い海辺をあるいた。

テトラポットが陽気な声で
「あたしはゴミじゃないわよ」と言った。
でもゴミラは知っていた、
テトラポットはゴミラ ....
狸亭さんの佐々宝砂さんおすすめリスト(52)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゆうこく- 佐々宝砂自由詩7+*03-12-17
土塊に擬す- 佐々宝砂自由詩203-12-16
都道府県リメリックス_北海道東北編- 佐々宝砂自由詩2*03-12-16
うみろば風信- 佐々宝砂自由詩5*03-12-10
名乗りについて(二流詩人7つの条件補遺1)- 佐々宝砂散文(批評 ...403-12-10
二流詩人7つの条件- 佐々宝砂散文(批評 ...30*03-12-9
五十音頭韻ポエムさ〜そ- 佐々宝砂自由詩6*03-12-7
りりと☆のことばあそびうた- 佐々宝砂自由詩7*03-12-6
「日本文学盛衰史」書評- 佐々宝砂散文(批評 ...4*03-12-5
贋者アリスの洞窟の冒険- 佐々宝砂自由詩203-12-5
小詩集「マルメロジャムをもう一瓶」- 佐々宝砂自由詩18*03-12-3
五十音頭韻ポエムか〜こ- 佐々宝砂自由詩3*03-12-3
五十音頭韻ポエムあ〜お- 佐々宝砂自由詩3*03-12-3
三木卓『わが青春の詩人たち』書評- 佐々宝砂散文(批評 ...403-12-3
ふと気がつけばあたりはきわめて複雑で- 佐々宝砂自由詩103-11-28
カマドウマ(百蟲譜9)- 佐々宝砂自由詩303-11-19
アキアカネ(百蟲譜1)- 佐々宝砂自由詩603-11-13
失われた醤油を求めて_—_たもつさんの詩の印象_1_—- 佐々宝砂散文(批評 ...703-11-8
九十億のそのつぎの- 佐々宝砂自由詩603-11-1
森の背中- 佐々宝砂自由詩5*03-9-19
リリスのためのララバイ- 佐々宝砂自由詩103-9-17
ゴミラの消失- 佐々宝砂自由詩5*03-9-11

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