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小学生のころ正義帳なるものをつくった

表紙には宇宙に浮かんだ地球の絵を描いた

その絵のうえの余白に、せいぎちょう、と記した

1ページめにはまず、せいぎのるーる、五箇条を書いた

あの頃といまも考 ....
鳥がみどりに

ひっかかっている

そこからはばたくそれは

とつぜん現れた影のようだった

今夜もまたワインよ

いちにちの疲れ

ぼくに差し出せよ

ぼくの疲れは癒され ....
嵐のまんなかで
ページがくられるように
きみは離れていった
永遠なんて言葉で
さよならしたふりをするのなら
ふってくれたらいいのにね

もう二度と会えないひとなんて
ほんとうにいるのだ ....
カタヤマを丸亀でピックアップした
競艇にいってくれないか、ユキオはびっくりして聞き返した
このまえ上田さん、パチンコが好きだって話してただろ、
週いちどのカタヤマとの飲み会でそんな話になったのを ....
頼りにならないなあ、うちは所長さんだったから任せてた部分もあるんだよ、もうこの製品の購入はきみのところではなくてほかのルートに替える、
調達のシバタさんが再度ユキオにそう告げた

メーカーからの ....
あたしたち、地球で死ねるから、しあわせだよ、

ヨシミがユキオの部屋に遊びに来ていた
2時間半かけてヨシミを迎えに行き2時間半かけてヨシミを連れて戻りユキオはヨシミの胸にたくさんの歯型をつけた
 ....
今夜は約束があるからと家をでて

春の夕闇の風をきる

自転車をたいせつに停め

茶のジャンパーのポッケに両手を入れ

小料理屋にはいらんとする六十がらみの男

そんな男においらは ....
透明は無ではないのでしょうか

無というと暗闇のような気もしますが

無よりも無なのが透明なのではないでしょうか

透明とは無をも包む存在に思えるのです

最愛を失ったこの胸の穴ぼこが ....
宇宙を模写する

思考を模写する

気持ちを模写する

他者を模写する

意識を模写する

無意識を模写する

刹那を模写する

呪文を模写する

それを貼り合わせて
 ....
靄を抜けて

トンネルをくぐっては

枯れ山に光

夢の残滓に朝の黄昏れ


ひとはいつ

なにを始めるのだろう

ひとはいま

なにを始めたのだろう


靄を抜け ....
乗車率180%だとアナウンスがあった

指定がとれずに仕方なくホームに立っていた

ぼくたちはそういう刑に服する囚人だった

宇宙のどこかで

ぼくたちの身口意の業は計算され

いまここに集められてい ....
川が流れていた

彼らはまだ海を知らないのに

ぼくは彼らが海に行くのを知っている

声などひとつかけてやろうか


ひとが土手を歩いていた

彼はまだ天命を知らないのに

 ....
ぼくは高校卒業まで叔父叔母に育てられた
母さんはぼくと妹にいちども会いに来なかった
誕生日にはお金が送られてくると叔母は言っていた

叔母ぼく妹で買い物に出かけると
きまった店でよく服を買っ ....
疲れなどは放っておいて
創造主のなかを転げまわってやるさ

宇宙での生活は退屈だった?
退屈ではなかった!

自分以外が優先されていたから
退屈な時間などあろうはずもない

この星で ....
空から腐葉土の香りがした

僕らはなんて孤独なのだろう

空を見つめている

ひとのこころは遠すぎて

僕らはいつもとり残されている

同苦したくてありったけの

こころをかき ....
手に入らなかったことは
いつまでも甘美な哀しみでいる
今のじぶんが震えている
手に入ったことなんて
いったいあったのかとも思う

電車に夜がしみている
なかに誰が乗っているのだろう
ア ....
もてない男が浮気しないコツを喋っているようなものだ

そういうやつは感謝されることに飢えている

なら感謝してやればいい

やつは調子に乗るかも知れない

調子に乗らせておけばいい
 ....
きみの言葉を聴いていなかった

ぼくによろめいたきみの寂しさを

聴いていなかったからごめん

サイゼリヤの駐車場で

ホテルにいくまでの時間を過ごした

きみはお父さんのことや
 ....
カウンターでひとり飲んでいると
電車に乗っているような気分になる

電車はどこに向かっているのか
この鉄路を引き裂いているのは
焼鳥の香りと酔客の話しごえ

テレビでは米中首脳会談の様子 ....
命を継ぐいがい
時を旅することはできないぼくらは時の旅人だ

星は知らない
互いに知らない星と一掴みにされて
勝手に名前をつけられていることを
星よ、ぼくらが、なぜそんなことをしたのかって ....
小学三年までと二十代後半を東京で暮らした
いまも出張で月にいちどは東京にゆく
きょうは機械の立ち合いで東京だった
加工テストが順調だったので
そこの社長に言ってちょっと散歩に出る
狭い道に風 ....
贋物の舟をだして

ほんものの海をゆく

実際は泳いでいたのだが

贋物の舟にのってることにした

海をゆくディティールは

泳ぐ者のそれだった

海は偶然にみちていた

 ....
駐車場をながめていた

どこからか猫のなき声が

マーフィを探すように

二人で目を動かしていた

俺は今どこにいるのか

愛人のマンションにいる

そんなこと聞いてない

 ....
風のつよい満月の夜だった

荒れ狂うものは風しかないようだった

風は目には見えなかった

近くで音と圧力がほどけていた

夜いちめんの雲が月の光を吸っていた

それらがブラマンク ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
うっすらと

冷えた微風にほんのりと

さやかな湿度とキンモクセイ

夜道をスーツは落ちてゆく

まよこを電車が落ちてゆく

ほんのりと

さやかな湿度と焚火のなごり

胸 ....
星よりはやく西へ東へ

飛行機たちの遠い明滅

夜の坂道に外灯がたつ

いくつかの影をまとい

僕は長い坂道をくだる

僕は夜の無生物になる


さびしい、とつぶやいた

 ....
風が吹いている

青く灰色のピンクの影のなか

夕暮れの香りが運ばれている


いちにちは

誰にかやさしい終わりを告げる

よるに棲息する

わたしは無生物になるでしょう
 ....
取引先と鹿児島に来ていたので
知覧にでも行きましょうかということになった

私はこれで五回目となる
お客様は初めてだそうだ

特攻隊員たちを想うといつも
戦争、若いいのち、時代、思想、ひ ....
いつから芋焼酎飲むようなったんかなあ
(あたしはどきっとした)

おまえにもうたんやっけ
(そうや)
(あのとき付き合うとった彼にもろたんや)

四五年まえおまえにもうたんや
(いまさ ....
atsuchan69さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(118)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
せいぎのるーる- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...24+*10-4-14
Ever_Green- 吉岡ペペ ...自由詩1110-4-11
いきものたちの銀河- 吉岡ペペ ...自由詩1410-4-6
蛇つかいたちの行進ラスト- 吉岡ペペ ...自由詩810-3-29
蛇がゆく- 吉岡ペペ ...自由詩510-3-14
蛇たちの休息- 吉岡ペペ ...自由詩510-3-7
春の夕闇- 吉岡ペペ ...自由詩610-2-22
神戸から思うこと- 吉岡ペペ ...自由詩1010-1-17
模写のモザイク- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...510-1-10
朝の黄昏れ- 吉岡ペペ ...自由詩310-1-9
世紀の発見- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-1-4
海と天命- 吉岡ペペ ...自由詩410-1-4
四人家族のマネキン- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...2510-1-3
帰還- 吉岡ペペ ...自由詩209-12-29
僕らは空を見つめている- 吉岡ペペ ...自由詩709-12-27
手に入ったこと- 吉岡ペペ ...自由詩1009-12-15
もてない男- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-12
思い出- 吉岡ペペ ...自由詩1009-11-24
カウンターでひとり- 吉岡ペペ ...自由詩1209-11-17
星は知らない- 吉岡ペペ ...自由詩10+09-11-15
東京のふゆの風- 吉岡ペペ ...自由詩1909-11-12
贋物の舟をだして- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-10
猫がなく- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-9
あかるいブラマンク- 吉岡ペペ ...自由詩509-11-2
ぼくらは光を継いでゆく- 吉岡ペペ ...自由詩2109-10-31
子を想う- 吉岡ペペ ...自由詩1709-10-21
夜の無生物- 吉岡ペペ ...自由詩809-10-19
夕暮れのあしあと- 吉岡ペペ ...自由詩1809-10-18
知覧にて- 吉岡ペペ ...自由詩4+09-10-17
彼には家庭があったんや- 吉岡ペペ ...自由詩609-10-16

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