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今日わたしは
はじめて
自分の声を
発したようである
意味はまだない
欠陥である
血管が
血が流れる管
だとしたら
そこがふさがったら
たいへんである
詩どころか
....
地下鉄に乗ると歌姫が現れて
美しく死になさいと耳元で囁く
死ぬことに
美しさも何もない
私は死にたいのであって
美しくありたいわけではない
DIVA
螺旋の先はいつも尖っている
さ ....
仕事をズル休みして 来てみたんだ
きみが大学時代に 授業サボって
いりびたってた あのマクドの2階
いちばん奥の席
コーヒーだけ頼んで
ぼくも同じ席に座ったんだ
そっと ....
喪服で参列する
一人ひとりが
棺に横たわる亡骸へ
花を捧げるごとに
百歳の老婆の
寝顔はほころぶ
火葬場で焼かれる
老婆の百年
晩夏の
蝉の鳴声響く
....
ちぃーす
今日はどこからかけてんの?
家? めずらしいねぇこんな早い時間に
俺は外で遊んでるよ 場所?
ナイショ。 教えたらあんた来るでしょ
うっ スルドイねぇ
そうそうあんたも知ってる場 ....
終電終わってんのにこれから行けるわけないでしょ
酒もかなり入ってるから車も出せません
ぢゃあそういうことでバイバイ
って電話を切った10秒後には
予想どおりブルブルしてるバイブ機能
ハイ ....
訓練と鍛錬の違いを考える
歩くのは訓練
階段を歩くのは鍛錬
エスカレーターを歩いて登るのは
鍛錬
電車に乗るのは
訓練
満員電車に乗るのは
鍛錬
訓練の帰宅途中で雷が落ち ....
メモ帳
新規開店のはずだった
開かれたメモ帳を
ぎこちなく
クリックしてから
今朝の予定を書き殴る
殴られて
痛いから
メモ帳は泣くんだよと
巫山戯ていたら
遅刻するよと
....
((((((、
溺れていく、夏の、軌跡に、
揺れている、白い泡、虹の、
膜を掴んだ、君の、痕跡。
覚めていく、まなざしに似た、
夕暮れの、屈折。
恥かしげな、月の裸体、
蒼ざめる ....
ナルコプレシーというのは簡単に言えばどこででも突然眠ってしまうもので
私がそうなんですがこれはたとえば
アフリカのツェツェバエから伝染する眠り病なんかとは違って
ウイルスみたいなものが原因じゃな ....
長いサイレンが鳴って
国境を見つけられない
足元の草を
飛び越えてみると
サイレンが
聴こえなくなるかわりに
おかげで
その夜
人間は初めて
魂を分かち合った
誰もが泣いた
泣かない人間はいなかった
ひとしきり泣いたあと
その罪の重さに耐えかねて
誰もが死んだ
死なない人間はいなかっ ....
マウスボタンを
ポチッと押して
メールを送り
画面を見る
それで終わりならばいいのだが
すぐに
怖い小父さん駆けつけて
喧しく
文句を言うのだ
小さくなって
蹲る
世界が終わりに ....
饅頭怖いと言いながら
扉の陰でぱくぱく
住宅怖いと言いながら
柱の陰に寄り添って
ダニとシラミを退治する
二人だけの人生
急に道人のふりをして
頭を丸めて畏まる
札付きのろくで ....
それは
消えてしまうことではなく
お互いが
取り残されること
よく晴れた午後の
陽だまりの中
繋がれた手と手が
雑作なく削ぎ落とされ
その
痛みのなか
見つめ合うこと
見つめ合い ....
詩とか詩人とか 日常では使わない
子供の頃 学校の授業で出会い
宿題にされ 宿題でもないのに
書くようになって 憧れた
同人誌に入ってみたり
小さな詩集ではあったが
喫茶店 本屋さんに ....
<前文>論ずるより書けとは御尤も、かと思います。論ずるのは専門外ですし、例え中傷を受けようとも毅然と書いている方が粋だと思います。ですから、此方での発言者として考えを投稿するのは一度きりにしようと思い ....
ルーシーはたとえば
自分の名前の入ったあの有名な歌が嫌いで
ルーシーは
くそったれ
くそったれ
それが日課で
ルーシーは
やめて
やめて
言いながら空を見る
ルーシーは
ルー ....
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
いちめんのおっぱい
かすかなるためいき
いちめんのおっぱい
....
星飛雄馬のお父さんが
ちゃぶ台をひっくり返したのは
実は
たった1回らしいと
誰かがブログで話してた
怒鳴って
声を荒げて
破壊して
それは新たな怒りを呼んで
そうして
本質は ....
まっすぐな帰り道が見えなくなると
穴という穴からノームが這い出て
ら、るほ、ら、ら、るほ、
ダークダークノームダーク。(あれるっちぇんど)
君たちの手に掴めるものはわずかしかない
ら、るほら ....
私たちはとても弱いので
ときどき何かを殺めたりもする
ぬばたまの真夜中に潜む
声を持たない涙のように
私たちはとても怖くて
目を瞑って過ちを繰り返す
陽光のまぶしさが作る
白い闇を前 ....
満月が近づくと空気が変わる
だから空を見なくてもそれがわかる
うつむいて歩くと足音が遠のき
夜はいつのまにか
重くなっている
みやみや
絵葉書の風景のように
闇が美しく固定さ ....
ビートルズの曲は
たいていタイトル部分しか
歌詞がわからなくて
あとはみんなホニャラ〜とごまかして歌う
これ日本の法則
で終わろうとしたテレビ側が
最後にインタビューしたのは
く ....