つき の はな 3
砂木

ラップの上に海苔をしいて
ご飯をのせて

梅干をいれて
また ご飯をのせて

そっと 両手で包んで
おむすびをにぎる

まあるくまあるく
はい できあがり

そして はっと 気付く

月は 誰が握ったんだろう
黒いのは 海苔じゃなくて漆黒
梅干って 埋め星

いや四十も過ぎてから書く詩じゃないよな
夜は海苔のようで 月は
何者かが作った なんだ
輝く おむすび

いや それどころじゃない
詩など作ってる場合ではない
しかし


自由詩 つき の はな 3 Copyright 砂木 2006-10-28 19:57:52
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